2008年11月中の摘発事件を考察する(コラム)
摘発の真相は!?

ストリップショーを愛する一人として、このまま見過ごすことのできない重大事件として記録に残しておきたい。
ニュースメディアの報道内容にも、一部、正確性に欠ける事項や誤解を生みやすい表現もあるように思うが、 それらを訴えることは、諸刃の剣として自ら立場を危険にさらしてしまうため、悔しい思いをしている踊り子さんも いるかも知れない。様々な憶測が飛び交い、特にネットに掲示板などの中には身勝手で無責任な書き込みも多かった。
報道された内容の引用とそれらのうち正確でない事項を指摘しつつ、摘発の真相に迫るべく個人的な考察をしてみた。

考察すべき報道内容の引用

新聞記事等の報道内容の詳細は、ガサイレの記録を参照いただきたい。 ここでは考察すべきポイントのみを列挙する。

【注目すべきポイント】
■11月15日(土)渋谷道頓堀劇場においてY嬢が、11月17日(月)栗橋第一劇場にてU嬢がショーの最中に現行犯逮捕された
■地元の渋谷署や幸手署だけではなく埼玉県警生活環境第一課や警視庁保安課が摘発に関わっている
■地元警察、県警や警視庁に、過激なショーに対して苦情や「風紀を乱す」等の通報が寄せられ捜査していた
■テレビのニュースでも報道され、Y嬢やU嬢のポートレート写真が掲げられた劇場の現場が放映された
■テレビニュースでは、さらに従業員が逮捕連行されるシーンも報道された

【正確でない、あるいは誤解を生みやすい表現】
■「Y」の名で出演し、演出も考えていた。過激な振り付けで有名で、渋谷道頓堀劇場の人気ストリップ嬢だった
■1カ月約1600万円を売り上げていた

報道内容の考察
■これまで私が記録してきた摘発事件では(上述、「ガサイレの記録」参照)、劇場そのものが摘発の対象となっている場合が多いが、 今回は2人の踊り子さんが摘発の対象となっていたと考えられる
■報道のタイミングが良すぎる。従業員連行の現場を撮っていることを考えると、劇場近辺の人間がすばやくマスコミに連絡したという 可能性もないわけではないが、事前にマスコミに情報がリリースされたか、リークしていた可能性が高いのではないか?
■もしくはマスコミサイドのほうが情報の起点であったという可能性も考えられる
■観劇関連情報サイトによれば、Y嬢はフリーの踊り子さんで、渋谷道頓堀劇場の踊り子さんではない。新聞等の記事では誤解を生む可能性がある
■1600万円という数字は、人によっては荒稼ぎしていると受け取る人もいるだろう。1ヶ月30日として1日当り53万円程度。この数字は、 1日100人程度の来場があり、1ステージ当り10枚程度のポラの売り上げがあれば達成できる

個人的推察(希望的憶測)
■今回の摘発は道劇潰しという憶測も流れたがそうでないと思う。Y嬢が同劇場の所属のように報道されたことや その後、ロック座系列の踊り子さんが、道劇場の踊り子さんが出演している劇場から降板し、それに伴い休演になったり ということが重なってそのような憶測に転じただけだと考える。
■二人の踊り子さんに対する苦情や通報があり、それが警察の捜査の引き金となっている。なぜこの二人の踊り子さんに白羽の矢が当たったのか不可解。
■マスコミの報道面も道頓堀劇場の話題性に目を向けさせているし、その後のネットの書き込みも道劇つぶしかなどの憶測の書込みが多く、 なぜこの二人なのかに注目する書込みはすくない。むしろそういう観点から目を逸らせているようにも思える
■なぜこの二人かについて言及された報道はないが、この二人の接点としては、10月中に同じ劇場に出演している(渋谷でも栗橋でもないが)ということがある
■10月中でもし警察が内偵していたとしても、二人だけを摘発の対象と定め、1ヶ月後に別の劇場まで追いかけるというのは不自然なように思う。 また警視庁や渋谷署や幸手署まで苦情や通報が寄せられたということも不自然である
■10月中に何かがあり不幸にもこの二人が苦情や通報をうけることになったのだろうか?それが何か全く想像するしかないが、わざわざ警視庁や渋谷署や幸手署 まで通報するということは、通報するほうに何がしかの見返りがあったか?それともよほどの恨みでもあったのだろうか?
■デジカメプリントを持ち帰って妻にばれて、妻が怒りで警察に通報したか?それにしても次の出演先の管轄署まで通報というのは考えられない?
■デジカメ又はSDカードなどが盗難又は紛失されて、それを手に入れた人がマスコミに売ったか?
■事の真相は全く不明であるが、いずれにせよストリップを愛するものの仕業でないことは確かだと思うし、憤りを感じているのは私だけではあるまい