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      坐骨神経痛の記録


病歴】【今回の症状】【手術のリスク】【日常生活】【ネット情報
自分なりの工夫】【地獄からの生還】【その後の経過



2025年1月3日頃から腰が痛み始め、翌週には歩くのも大変になりました。9日夜には、夜中に目が覚めるほど痛かったので、翌10日、自宅から300メートル先にある整形外科に30分(通常は5分!)かけて行ったところ、坐骨神経痛(腰部脊柱管狭窄症)という診断を受けました。いまだ完治していませんが、記録として残しておきます。

病歴

腰痛は、10年以上前に、一度ひどくなり、同じ整形外科を受診したことがあります。その際は、コルセットと貼り薬を処方されただけでした。法科大学院には、普通に通勤し、授業や原稿の執筆を休むことはありませんでしたが、ソファに座ることはできず、夕食後も、食堂の椅子に座ったままでした。しかし、病院で再診を受けるまでもなく、いつのまにか完治していました。

また6年ほど前ですが、首の痛みがひどくなり、夜も眠れないくらいになったので、駅前の別の整形外科を受診し、頚椎症という診断を受けました。医師は、「メディカルスキャニング」という別の施設を紹介し、CT・MR画像を撮ったのですが、結局のところ、「頸椎の手術はできないので、痛み止めを飲み続けるしかない」と冷たく言い放ちました。私は、憤慨して、「他の治療方法はないのか」と訊いたところ、「首周りの筋肉を鍛えるしかない」というので、通院をやめ、ひたすら腕立て伏せとダンベルでトレーニングを続けたところ、いつしか首の痛みはなくなっていました。なお、画像のCD-ROMは、医師から返してもらい、今も持っています。

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今回の症状

今回の症状は、それとは比べ物になりません。単なる腰痛とは異なります。1月10日に、初めて受診した際には、身体全体がこわばっており、「股関節が全く開かない」と言われました。足先の冷えが酷く、全く感覚がないことにも気づきました。

思えば、前年末に、いつものようにお節を手作りするため、毎日食材を買いに行き、台所に立っているのも長時間でした。その合間に、原稿の執筆をしたり、自分のサイトを更新したりするため、PC作業も長時間であった気がします。

整形外科の診断では、腰部脊柱管狭窄症とのことです。梨状筋症候群など、似たようなものが色々ありますが、それらは、極めて稀だそうです。また、保存療法が一般的であり、手術に至るのは、1割程度とのことです。

私の場合は、とくに左側の太ももが痛いのですが、それは、腰の痛みから来ているそうであり、現に医者が腰を強く押したら、とても痛いです。また臀部も押したら、とても痛い箇所があり、2箇所にトリガーポイント注射(いわゆるブロック注射とは異なります)を打ってもらいました。その注射は、太ももには打てないそうです。医師は、3~4日に1回打てるというので、そのペースで通院していましたが、下記のサイトでは、週に1回が目安と書かれており、また寒さが厳しく、かえって症状が悪化することを恐れ、2月中旬からは、週に1回の通院にしました。3月上旬には、トリガーポイント注射自体をやめました。

 トリガーポイント注射とブロック注射の違い
 https://www.kaoru-pc.jp/nerveblock/injection06/

飲み薬は、初診の際には、ロキソニンなどを処方されただけでしたが、1週間後(1月17日)にタリージェという少し強い薬を最小量5mgから始めました。2週目(1月24日)には、それを10mgに増やしましたが、まだかなり痛いので、3週目(1月31日)からは、最大量15mgに増やしました。4週目(2月7日)以降も15mgを継続していましたが、やっと3月14日から10mgに減らしました。次回の診察で状況がよければ、さらに5mgに減らしていき、1週間後には、完全にやめることができますが、まだ予断を許しません。

 各薬の効果について
 https://hyakunen.or.jp/orthopedics/zakotsu/

他に貼り薬を処方されましたが、医師からは、1日1枚という指示しかありませんでした。そこで、ネット検索をしたところ、メーカーのサイトに注意書きがあるのを見つけました。私は、とくに前日に貼ったものを翌日の朝にはがし、肌を休めてから、昼頃に貼りなおすようにしています。ただし、効果は一時的であり、3月上旬にやめました。

 ロキソプロフェンNaテープ
 https://www.rad-ar.or.jp/siori/content/content_file/1224.pdf

さらに牽引マシーンがあり、通院のたびに、大きな機械に座らされて、10分程度自動で治療してくれます。最初のうちは、それによって、背骨が引っ張られて、少し気持ちよくなることもありましたが、最近は、あまり効果を感じないので、3月中旬にやめました。医師は、「痛みが残っている間は、皆さん続けています」というので、私が「患者の意見よりも、先生はどう思いますか」と訊いたところ、黙ってしまいました。下記のサイトに書いてあるように、牽引の効果が立証されていないことは、もう10年以上前に学会で報告されています。

 腰痛治療において牽引療法は有効か?
 https://www.toyotaorthopedicclinic.jp/report/3325

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手術のリスク

このまま改善の様子が見えず、むしろ悪化する場合は、MRI検査をするとのことですが、その結果次第では、手術もあり得るようです。

 寝たきり状態になるほどの腰痛を繰り返されている70代女性
 https://nonaka-lc.com/blogs/achievement-2023-4-6/
 腰部脊柱管狭窄症のあれこれ ― 手術すべきかどうか
 https://www.takedahp.or.jp/ijinkai/blog/2019/08/30/post-308/

手術自体も大変ですが、その後の入院期間は、1~2週間とのことであり、主夫としては、その対応にも苦慮することになります。また、手術後のリハビリや後遺症のリスクなどを考えたら、なるべく保存療法を勧めるのも理解できます。

 腰部脊柱管狭窄症の手術時間など
 リンク
 腰部脊柱管狭窄症の手術費用と入院期間
 https://fuelcells.org/topics/20735/
 腰部脊柱管狭窄症の術後リハビリテーション
 https://clinic.adachikeiyu.com/3802
 腰部脊柱管狭窄症の手術後の後遺症
 https://sincellclinic.com/column/fA3AnnQx

最近は、セルゲル法やフローレンス法などの最先端治療を売りにするクリニックもありますが、保険外治療であるため、100万円以上かかるそうです。
 https://ilclinic.or.jp/

このような保険外治療のデメリットを理由に、保険治療しか行わないと宣言する病院もあります。
 https://yokohama-sekitsui.jp/2024/06/05/

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日常生活

ともかく痛いので、買物や通院のため外を歩く際には、杖(もともと家内のために買ったもの)を使い、歯を喰いしばって、数メートルないし数10メートル歩き、後述のヤンキー座りをして休み、また歩き始めています。家の中の移動も大変で、同じくヤンキー座りで休みながらです。これを「間欠性跛行」というそうです。

 間欠性跛行とは?
 https://nonaka-lc.com/blogs/dissertation-2024-04-16/
 長い距離が歩けない
 https://www.tokyo-itoortho.jp/arukenai/
*国際私法でも「跛行的法律関係」という言葉を使い、拙著『国際家族法〔第2版〕』では、頻繁に出てきます。

主夫をやめるわけにはいかないので、これまでほぼ毎日であった買い物を2日に1回にしました。つまり2日分の食料を買うよう変更しました。ビックカメラのサイトでショッピングカートを購入ましたが、届いた商品は、引手が短く、腰が痛くなるので、家にあったゴムバンド(マジックテープで輪にするもの)を2本使って引くようにしたところ、まずまずになりました。

このカートは、大部分のスーパーのショッピングカートに挟みこめますが、そのカートを引きながらでも、腰が痛くて、しゃがみこんでいました。おそらく歩行器があっても、駄目だったでしょう。しゃがみこみをやめたのは、ようやく3月中旬からです。

台所には、家内のために買った小さい丸椅子を置き、なるべく座って作業をしていました。いつもより作業に時間がかかるので、夕食の準備に2時間、食後の洗い物に2時間かかったことがあります。丸椅子をやめたのも、3月中旬頃です。その他、掃除や洗濯物干しなど、主夫としてやるべき仕事は続けています。

通院から2週間が過ぎ、まだかなり痛みがありましたが、1月下旬から、コルセットをしながら、1時間程度のPC作業を再開しました。自分のサイトの更新から始め、原稿の執筆も、少しずつ再開しています。頭の中には、構想が一杯あり、それを抑えきれなくなったというのが正直なところです。ただし、椅子に座っても、痛くて仕方がない時があります。左側の坐骨結節の箇所です。

よく訊かれるのが「寝るときは、どうしているのか」という質問ですが、私の場合は、とくに左側の太もも付近が痛いので、右向きになって、足の間に別の枕を挟んで眠っています。寝返りを打って、左向きになったり、仰向けになることはできません。もう慣れました。しかし、一晩に1回くらいは、左足が痛くて眠れない時があり、七転八倒しています。3月下旬くらいからは、仰向けに眠れるようになりました。

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ネット情報

ネット情報は山ほどあります。以下は、私が参考になったと思うものをセレクトしました。

 坐骨神経痛とは?
 https://www.minamitohoku.or.jp/up/news/konnichiwa/200807/clinic.htm

*私の場合は、レントゲンを撮っただけですが、「たぶん腰部脊柱管狭窄症」だろうということです。正確には、大病院でMRI検査などが必要だといわれました。

 死ぬほど痛い坐骨神経痛で気をつけること
 https://sincellclinic.com/column/oR5dVP0J

*多くの医師は、保存療法を優先させます。神経ブロック注射は、ストレッチャーで運ばれて、1時間くらい休まないと帰宅できないそうです。ましてや手術や再生医療(保険外)は、上記のとおりリスクがあります。私の通院したクリニックは、慈恵医大第三病院(狛江市)が提携先のようであり、50年以上経過したので、今年の秋からリニューアル、2026年1月にオープン、外装まで済むのは2027年の予定だそうです。

 坐骨神経痛でやってはいけないこと9つ
 https://fuelcells.org/topics/19036/

*とくに気をつけているのは、以下のとおりです。
・長時間の座りっぱなしは良くない→PC作業は1時間程度にして、休みを入れています。
・間違ったサイズの椅子に座らない→書斎の椅子は買い換えました。リビングのソファは、いずれにせよ先日まで腰が痛くて、座れませんでした。
・柔らかすぎるマットレスで寝ない→寝室は、日本ベッドのスプリングのきいたマットレスですが、それでも先日まで痛くて、あまり眠れませんでした。リビングのソファも、固めですが、先日まで腰が痛くて、横になれませんでした。

 坐骨神経痛の時の座り方とは?
 Link

*先日、鼻アレルギーの薬を処方してもらうため、自転車でかかりつけの内科まで行きました。病院の待合には、いろんな高さの椅子があるので、すべて試してみましたが、高い椅子は、15分くらいしたら、腰が痛くなりました。低い椅子なら大丈夫なのですが。

 お風呂に入ると坐骨神経痛が悪化するのはなぜ?
 https://office-matsuo.com/blog/sciatica-worsening/

*大事なのは、「お風呂上がりには軽いストレッチを取り入れて、筋肉をほぐすことを心がけましょう」という箇所です。

 坐骨神経痛の症状で見る回復の経過
 https://www.karada119.jp/article/13274629.html

・坐骨神経痛の急性・炎症期
・坐骨神経痛症状|急性・炎症期
・坐骨神経痛症状の慢性期
・坐骨神経痛症状の回復期
・坐骨神経痛症状の完治

*私の場合は、最初の2つだけで2か月以上続きました。今は、第3か第4の段階だと思います。なお、保存療法ですから、再発することがあり、骨を削ったりするなど、根本治療をしていないので、「完治」というより「寛解」というべきでしょう。
 https://kokoro.mhlw.go.jp/glossaries/word-1532/
 https://www.aozoraclinic.com/index.php?QBlog-20230730-2
寛解は、がん治療で良く使われますが、他の病気でも使う言葉です。

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自分なりの工夫

基本は、医師の指示に従うこと、自己流の治療法を控え、疑問点は医師に質問して確認することなどです。しかし、左手首の骨折の際とは異なり、今回は小さなクリニックであり、本来は医師の指導によるべきリハビリも、一人いる理学療法士にまかせっきりに近い状態です。その理学療法士が他の患者に話しているのを聞いていても、ネット情報の域を出ず、とくに自宅でやるべきトレーニングを具体的に指示しません。そこで私は、自分なりの工夫が必要だと考えました。

①医師から「股関節が全く開かない」言われたので、股関節を柔らかくするために、ヤンキー座りを積極的にするようにしました。実際のところ、腰痛の際にヤンキー座りをするのは必然であり、そうでなければ、また歩き始めることはできません。家の中で家事をする際にも、なるべく椅子を使わずに、ヤンキー座りをしています。医師からは「膝を傷めるからやめたほうがよい」と言われましたが、立ち上がる際は、杖やどこかにつかまるようにしています。4月に入り、ようやくヤンキー座りをしないで済むようになりました。

 ヤンキー座りが腰痛に効くのは神経の管を広げる働きもある
 リンク
 ヤンキー座り=アジアンスクワット=ディープスクワット
 https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1236130?page=2
 https://note.com/guest_iwasawa/n/na79f901f1ba9

②医師から「痛みがひどい時は、無理に歩くな」と言われます。しかし、それでは通院や買物ができなくなります。歯を喰いしばっても歩いていたからこそ、快復に向かっているのであり、そうでなければ、寝たきりになっていたでしょう。その意味では、下記のサイトで「歩かないほうがいい場合」と書いているのは、少し疑っています。

 坐骨神経痛は歩いたほうがいい?
 https://fuelcells.org/topics/46165/

③医師から腰痛体操のチラシをもらい、指示どおり、朝昼晩の3回続けていたところ、かえって腰が痛くなるので、しばらくの間、やめていました。ようやく2月下旬頃から、朝晩2回のみ再開しています(チラシの説明でも、朝の起床時と夜の就寝時の2回と書いてあります)。この体操をしていると、背骨がボキボキというのを感じます。

腰痛体操のコツは、最近ようやく分かってきた気がします。全身の力を抜いて軽く行うこと、毎日続けること、深呼吸をすることなどです。かえって痛くなったのは、力が入りすぎていたのかもしれません。私の場合は、何週間もかけて様子をみながら、徐々に強度を上げていきました。

 腰痛体操のすすめ リンク
*監修者は同じですが、私がもらったチラシとは少し異なります。

④ 2月下旬に、右手のひらの左側面にしびれが出てきたので、医師に伝えたところ、「首が固い」と言うので、首のストレッチを始めました。下記のサイトを参考にしましたが、そこに書いてあるとおりではありません。医師は、「腰痛とは関係なく、頚椎症の影響だ」と言いますが、私は、少し疑っています。なぜなら、腰の痛みの緩和とともに、手のしびれも緩和されてきているからです。

 首のストレッチ
 https://brand.taisho.co.jp/contents/tsukare/314/


⑤以前から行っていたストレッチとダンベルは、基本的に続けています。とくに手首は、骨折した箇所が固くなるといけないので、やめるわけにいきません。ただし、下半身のストレッチは、腰が痛いので、ふくらはぎとスクワットだけを軽くしています。

⑥コルセットは、医師も勧めるので、TPOに応じて使っていましたが、3月上旬頃から使うのをやめました。書斎の椅子を買い替えたり、PCスタンドを買ったことで、仕事の環境が良くなったことが一因ですが、何よりも症状が幾分軽くなってきたことによります。

 コルセットを正しく使って腰痛改善!使用方法と注意点について
 https://yotsu-doctor.zenplace.co.jp/media/treatment_list/3010/
 コルセットは寝るとき外すべき?
 https://yotsu-doctor.zenplace.co.jp/media/treatment_list/4156/

⑦足湯は、バケツを使って、毎日2回ほど続けていました。足湯器などの器具を購入したわけではありません。足の冷えが良くなるにつれて、1日に1回にし、2月下旬には、かなり良くなったので、やめました。ただし、まだ少し足のしびれがあります。

 「足湯」のススメ
 https://kirei.attenir.co.jp/articles/115

⑧その他、ルームソックスやレッグウォーマーなどを買ったり、ともかく思いつく限りの工夫をしましたが、とても全部は書き切れません。

 https://www.gunze.jp/kigocochi/article/1k201901-11/
*寝る時は、靴下よりレッグウォーマーのほうが良いです。一度洗ってから着用すれば、締め付け過ぎず、寒い日も快適です。

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地獄からの生還

座っても痛い、横になっても痛い、立っても痛い、歩いたら死ぬほど痛い、そういう地獄から一筋の光が見え始めたのは、3月中旬のことでした。通院の開始から2か月以上が経っていました。

薬だけ飲んでいても良くなるはずがありません。医師は「痛いなら歩くな」と言いますが、そのため病院にも行けず、リハビリに来なくなった人は、「寝たきりになったのだろう」の一言で済まされます。夫が坐骨神経痛になり(原因は色々ですが)、寝たきりになっても、奥さんが元気であれば、面倒を看てくれますが、私は、幸か不幸か主夫の仕事があり、それは許されません。

筋トレやストレッチは、以前から続けていたので、腰痛体操を軽めに、しかし毎日続いています。医師は「急激にやったら痛くなる人がいる」と言いますが、ミスリーディングです。ウェブサイトでは、健康そうな人の写真を掲載し、医師がくれたチラシでは、イラストを描く人の都合があって、恰好良くしています。しかし、坐骨神経痛の人が真似をしたら、誰でも体操後にとんでもない痛みが襲います。恰好が悪くても、あくまで軽めに、しかし毎日続けることがコツだと気づきました。「継続は力なり」です。

3月14日(金)

まだ杖を使わないと歩けませんでしたが、診察では「家から300メートル離れた病院までノンストップで来れた」と言って、タリージェを15mgから10mgに減らしました。リマプロストは続けましたが、ロキソニンをやめ、牽引も断りました。「痛い人は、皆さん牽引をしています」と医師が言うので、「患者の意見ではなく、先生はどう思うのですか」と言ったところ、医師は黙り込んでしまいました。前述のとおり、10年以上前に「牽引の効果は疑わしい」という報告が学会であったようです。それを裏付ける形です。貼り薬も1週間分で良いと言ったのですが、医師は3週間分出しました。

3月21日(金)

初めて杖なしで病院まで歩けたので、タリージェを5mgに減らしました。医師は、「本当に減らしてよいのか」と何度も訊きました。これまで治った人は一人もいないのではないか、と少し疑いました。減薬は、1週間の間隔を空ける必要があるので、来週の診察日に調子が良ければ(完全に痛みがなくなれば)、タリージェはなしになります。リマプロストは、さらに1週間続ける必要があるので、最終的に薬の服用をやめるのは、4月4日(金)になります(その後、1週間延ばされました)。

3月28日(金)


今日も杖なしで病院まで行きましたが、まだ痛みとしびれが残っています。ただ先週の金曜以来、毎朝起きる度に、少しずつ快復に向かっているのが実感できるので、その旨を伝え、医師に意見を求めたところ、「どうしますか?」と逆に質問されたので、驚きました。私は、「タリージェを5mg(最小量)に減らしても、快復傾向にある」と答え、その薬はやめることにしました。そうすると、医師は、リマプロスト(血流を良くする薬)を1週間ではなく2週間分出すので、その間に悪くならなければ、2週間後に来院するよう指示しました。ともかく痛みがゼロにならなければ、薬を続けることになるようです。

4月4日(金)

杖なしで歩けるようになってから、2週間が経ちました。この1週間も、快復傾向にあるので、病院に行きませんでした。歩く際の足の痛みと手足のしびれは、少し残っていますが、これは、火・水・木の悪天候のため、食事を作り置きして、買物に出かけなかったせいだと思います。現に今日久しぶりに歩いたら、帰りのほうがむしろ快適でした。明日からも毎日歩いて、最終的に完治(寛解)を目指します。

4月12日(土)

昨日は、午前中に妻を調布の病院に連れて行ったりしたので(10週に1回、往復タクシーで1万円!)、自分の病院には行けませんでした(午後は主夫としての仕事があります)。今日は、薬を完全にやめることの確認、再発の場合のケアのお願いなどをするため、病院に行きましたが、診察待ちの患者が多かったので、キャンセルして帰ってきました。足の痛みや手足のしびれは、もうほとんどありません。来週も病院に行くかどうかはわかりませんが、トレーニングは続け、痛みやしびれが完全になくなり、馴染みの店に再び行けるようになることを目指します。

5月3日(土)

やっと4月15日(火)に病院に行きました。医者は、「リマプロスト(血流を良くする薬)は軽い薬だから、続けたらどうか」と散々勧めましたが、私は、すでに4月13日(日)に薬がなくなったこと、これ以上続けたくないことを申し出て、しぶしぶ医者に「経過観察」という診断を出させました。要するにもう病院には行かないので、医者は保険の点数稼ぎをすることができなくなり、私は「有難くない患者」ということになります。

ただし、その後も、朝6時に起床後、朝食と洗面の合間に、1時間以上、全身のストレッチと筋トレをするので、あっという間に8時になります。2時間ほど原稿執筆をした後、10時になったら、近くのスーパーに毎日買い物に出かけています。それだけで1時間以上はかかります。昼食の合間に掃除や原稿執筆などをして、3時半くらいからは夕食の準備を始めます。夕食は早く終わらせ、一服したら、30分程度、ストレッチをして、10時には防音ヘッドフォンをつけて就寝しています。

痛みとしびれは、少しずつしか良くなりません。原稿執筆は、1時間から2時間くらいしかできません(以前は4時間から5時間くらい連続でしていました)。仰向けに寝たり、寝返りを打つことができるようになったのは、最近1週間くらいのことです。以前は、風呂に入ると、立っていることができないほど、腰が痛みましたが、今は大丈夫です。薬をやめて2週間後くらいから、体調が戻り、夜中の頻尿などが収まりました。医者は「軽い薬」と言いますが、やめてよかったと思います。

一昨日(5月1日)は、腰痛後初めて、夜に外出し、卒業生と馴染みの店に行きました。椅子が高いので、心配しましたが、3時間座っていることができました。ただし、毛糸の座布団を持参せざるを得ませんでした(1981年にハンブルクで家内が編んでくれたものですが、他の人が驚くくらい新品に見えます)。今日は、同じ店にドイツ人の友達と行く予定です。


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その後の経過

6月19日

坐骨神経痛の発症から半年以上が過ぎ、毎日トレーニングを続けていますが、まだ痛みとしびれが残っています。とくにスクワットは、10回~30回を毎日何度も繰り返し、1日計200回以上になるようにしました。これでも大の里の1日1000回には遠く及びませんが、太もものサイズは少し大きくなった気がします。トレーニングと並行して、買い物には、毎日出るようにしています。

また、中央ロー・ジャーナルの初校が出るまで、『国際家族法〔第3版〕』の原稿を書いていますが、相変わらず連続2時間が限度です。それでも家事の合間に、何度もPCの前に座り、少しずつ書き進めています。

トレーニングというと誤解を招くかもしれないので、少し書き足します。私は、もともと筋肉質ではなく、小学生の頃の通信簿では、体育は最低ランクであり、運動会は、苦痛以外の何物でもありませんでした。中学校の頃から、陸上の中長距離や軟式野球を始めましたが、ちっとも上達せず、補欠でした。大学院生頃からは、先輩の影響で山歩きを始め、日本のアルプス(北・中央・南)だけでなく、その後、ヨーロッパのアルプスを歩きましたが、岩登りをする気はありませんでした。

香川大学赴任後に硬式テニスを始め、それは、北大時代を通じて、中央大学転勤後の初期まで続けましたが、それほど上達せず、パートナーのおかげでダブルスの試合では、少し良い成績が残せたくらいです。50代後半からは、一時期ジョギングをしていましたが、夏は暑く、冬は寒いといって、そのうちやめてしまいました。

そのような人間がトレーニングをすると言っても、アスリートのトレーニングとは比べ物になりません。70歳を超えた高齢者が健康の維持を目的とし、単に生来の粘着質を頼りに、毎日続けているだけのことです。本来の仕事は、誰にも知られず、自宅の書斎に籠って、黙々と原稿を書くだけであり、外国語も、単語を確認しながら、読んだり(英独仏伊西など)、書いたり(英独仏)するのがやっとであり、ネイティブのように話せるわけではありません。

一時期は、新聞・テレビ・ラジオなどに出たり、裁判の意見書や証人尋問などに駆り出されていましたが、それらは、力が有り余っていたり、ある意味で研究からの逃避でのめり込んでいただけであり、仕事の一部どころか、むしろ本来の仕事の時間を奪っていたことになります。やっとこの年齢になって、本来の仕事に打ち込めると思った時には、もはや身体が思い通りにはならず、後悔しきりです。若い皆さんには、ぜひ本来の仕事を見失わないで、地道に成果を挙げて頂きたいと願っています。ある政治家が言ったように、「いずれその年齢になる」わけですから。


6月30日

落語家の立川志らくが私と同じような症状になったようです。
 https://www.sanspo.com/article/20250628-3MCAH5KGRBF5FJT6VTEQTVHCNA/

新聞記事では、分かりやすさを優先して、「ブロック注射」と言ってますが、おそらくトリガーポイント注射だと思います。また「来月後半からBSの私の番組が始まる。ゲストと街を歩く。杖ってわけにいかない。それまでには」と書いていますが、この認識は甘すぎます。私よりも10歳年下とはいえ、私の場合で、杖を使った歩行が3か月、そのため落ちた足の筋肉を回復するのに2か月かかり、半年以上過ぎても、まだ完全には痛みとしびれが消えません。志らく師匠の今後に注目したいと思います。

ところで、スクワットについて注意事項を申し上げます。よく膝関節が痛い人も、スクワットを続けていると言いますが、私の個人的な見解としては、効果がないだけでなく、かえって膝関節の痛みを悪化させると思います。私の場合は、腰を十分に降ろすこと、膝がつま先よりも前にならないことを意識しており、これであれば、1日200回を目標に続けても、膝関節に影響なく、少しずつ効果を実感しています。膝関節の痛い人は、他にも様々なトレーニング方法があり、何よりも毎日長めに歩くことが最も効果的だと思います。その際には、歩幅を大きくし、少し早めにあると良いでしょう。少なくともスクワットは、やめたほうが良いと思います。

私は、スクワット以外に、手首の骨折の後遺症を防ぐためもあり、様々なトレーニングをしていますが、以前に紹介した腰痛体操については、やり方を変えました。本来、床に寝て行う体操ですが、起き上がれなくなるのを恐れ、寝室のベッドで行っていました。ソファが固めだから良いと思っていましたが、効果を上げるため、リビングに座布団を敷いて、その上で行うようにしたところ、かなり痛みとしびれが改善してきました。もちろん仰向けになったり、立ち上がるのには苦労しますが、何事も工夫が必要であり、効果がなければ、方法を変えるのは当然のことです。


7月27日

立川志らくがついに休業宣言をしたと報じられています。
 https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202507260001393.html

坐骨神経痛は、上記のとおり、症状のことであり、原因は様々ですが、いずれにせよ、1か月で良くなるはずがないと思っていました。私の場合、発症から半年以上が経過していますが、いまだに痛みとしびれがあります。

最近気づいたことを2点申し上げます。第1に、スクワットは、相変わらず1日200回を目標として続けていますが、これをすることによって、痛みが改善することを実感しています。以前にディープスクワットが良いと書きましたが、本当は、ハーフスクワットくらいが良いようです。なぜなら、これでも腰の患部は伸ばされますし、何よりも膝を傷めないで済むからです。

第2の点は、これに関係します。腰痛と同時に、膝関節症を患っている人もいるようですが、こういう人には、スクワットはお勧めできません。テーブルなどにつかまって、スクワットをすることも考えられますが、膝に負担があり、膝関節症を悪化させるリスクがあります。ネットでは、膝関節症の場合も、スクワットを勧めているサイトがありますが、眉唾です。具体的には、医師の指示に従うか、あるいはスクワット以外のトレーニングを解説しているサイトをご参照ください。

この間、7月上旬にも、卒業生と馴染みの店に行きました。一人でも、早い時間に別の馴染みの店に行くことがあります。5月の連休中には、いつも通り、ドイツ宛の日本法図書の選書作業をして、その後、先方からも発注リストをもらいました。1月からコツコツ続けた中央ロー・ジャーナルの原稿は、5月末に脱稿し、2回の校正作業を終えましたが、再校で印刷所のミスがあったので、8月下旬に三校をお願いしました。その間に、『国際家族法〔第3版〕』の原稿も書き進めています。痛いとはいえ、少しずつ椅子に座る時間は増えてきています。

手術については、原因が脊柱管狭窄症であれ、ヘルニアであれ、再発のリスクは不可避であり、担当医師にも、そのように言われました。何よりも手術のためには、その前にMRI検査を受ける必要があります。私も経験がありますが、海外の事故例をみたら、怖くなりました。日本では、こんなことは起こらないと思いますが。
 https://www.cnn.co.jp/usa/35235736.html

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8月9日


立川志らくは、7月下旬の休業宣言のあと、腰の手術をして、昨日退院したそうです。
 https://www.sankei.com/article/20250808-6PNS4MMKKZI27LZIRZEYKF4HUM/
 https://www.sanspo.com/article/20250808-R4CPUZLBKVEDVHLCUO3XXQZ56E/

たぶんヘルニアの手術だと思います。私の場合は、脊柱管狭窄症と思われること、骨があちこち変形していること、入院中の妻の介護を誰がしてくれるのか、目途が立たないことなどから、同じわけにはいきません。ただPC作業は、かなりまとまった時間続けれるようになり、『国際家族法〔第3版〕』の執筆が進んでいること、7月下旬から8月上旬にかけて、自分のサイトの法律関係情報を多数アップデートできたことをご報告申し上げます。

腰を痛めた原因のひとつとして、自宅のマンションが居住者の都合を考えていないことが挙げられます。たとえば、浴室は無駄に広く、20平米近くあります。湯舟は、1メートル76の私が寝そべって入れるくらいであり、かつて入浴中にうたたねをして、溺れそうになったことがあります。その浴室の掃除は、30分以上かかるため、意を決して行う必要があります。とくに鏡の前のカウンターは、見栄えばかり考えて、黒い大理石を貼り付けているため、念入りに水気をふき取り、さらに1時間の浴室乾燥をしています。そうでなければ、水道水のカルキで白くなってしまうからです。しかし、そのためカウンターのうえにシャンプーなどを乗せておくことはできず、それらは床のうえに置いています。浴室掃除に時間がかかり、物を置くことのできないカウンターを設置するなど、居住者のことを考えていない証拠です。

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8月12日

このページで「良くなった」と書いてある箇所は、すべて「マシになった」と訂正させて頂きます。「良くなった」というのは、誤解を招くからです。行きつけの散髪屋さんや馴染みの店の人は、「良くなった」と言いますが、杖をついていないだけであり、ずっと痛みとしびれを我慢して歩いています。それを顔に出さないだけです。

家でも同じであり、PC作業の時間が長くなったと書きましたが、ずっと痛みとしびれを感じながらであり、それが限界に達したときに、休みを入れます。妻もまた、関西の親族に電話をかけたら、「元気そうね」と言われますが、24時間ずっと病気と闘い、ゆっくり短い距離しか歩けないもどかしさから、表情は以前と全く異なり、身長もかなり低くなった感じがします。

こういうことは、本人にしか分からないので、「良くなった」という言い方をやめることにしました。たしかに、最初の頃と比べたら、「マシになった」のですが、半年以上過ぎた今も、痛みとしびれに苦しめられ、毎日何時間もリハビリを続けているのでは、とても「良くなった」とは言えません。

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8月24日

志らくが職場復帰をしたそうです。
 https://hochi.news/articles/20250823-OHT1T51157.html

おそらくこれで終わりではないと思います。私のほうは、まだ痛みとしびれがありますが、仕事は、順調に続けています。

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