2 中国支部 島根県代表 出雲市立第一中学校吹奏楽部 (指揮 : 渡部修明) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のための寓話 (兼田敏)
自由曲 :
祝典序曲 (D.ショスタコーヴィチ/D.ハンスバーガー)ここ数年、全国大会に出場しながらも、銀賞に甘んじていた、かつての常勝校、出雲一中が、課題曲の名演と共に、金賞を受賞。木管金管共に、艶のある独特のサウンドで、課題曲の圧倒的な表現力、自由曲のファンファーレの艶のある響き、そして一糸乱れぬアンサンブル・・・・ここ数年の低迷が嘘のような圧倒的な表現力で、金賞を受賞。この曲の冒頭のファンファーレで、涙がでる程感動したのなんて、この演奏だけだ。ここから、新たな黄金時代がスタートする事になる。また、課題曲の作曲家、故・兼田敏氏が最も作曲者の意図を表した演奏とは評したのも、この学校の課題曲だった。が、因みにこの年の中国大会はぶっちぎりの代表だったのかと思いきや、関係者の話では、岡山の高松中学校と同点一位で、決選投票の末に出雲一中が代表になったのだそうだ。
5 関西支部 兵庫県代表 西宮市立今津中学校吹奏楽部 (指揮 : 得津武史) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のための寓話 (兼田敏)
自由曲 :
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 より 第1幕への前奏曲 (R.ワーグナー/木村吉宏)この年はワーグナーの名曲にチャレンジして、安定感のある演奏で金賞をゲット。しかし出雲の演奏の後に聞くと、特に金管の艶の無さが目立つ。ただ、バランスの良さと、アンサンブルの習熟ぶりは見事で、模範生的な演奏は健在。ただやはりサウンドがブレンドされていないのが、難と言えば難か。
11 東京支部 東京都代表 豊島区立第十中学校吹奏楽部 (指揮 : 酒井正幸) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のための寓話 (兼田敏)
自由曲 :
歌劇「さまよえるオランダ人」序曲 (R.ワーグナー)中学のトリを飾ったのは、金賞常連校の豊島十中。課題曲は、出雲の演奏に比べると、ややダイナミックすぎる感じで、寓話という世界観から逸脱してしまっていたのは残念。しかし音楽が非常に大きく、懐の深いものとなり、聴く者を熱く包容してくれるような仕上がりだった。そして自由曲、この年はコンクールではお馴染のワーグナーのこの曲を引っ提げての登場。都会っ子らしい、洗練されたサウンドは健在。同じワーグナーの曲でも、今津とはまた違ったサウンドを聞かせる。でもこれはある意味サウンドの個性であって、そういう部分でもこの頃の演奏は、各団体の個性を音楽として楽しむ事が出来ていたような気がする。若干、ピッチが不安定なのが気になる以外は、圧倒的に安定した演奏を展開していた。
6 西部支部 沖縄県代表 真和志中学校吹奏楽部 (指揮 : 屋比久勲) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のための寓話 (兼田敏)
自由曲 :
スラヴ行進曲 (P.チャイコフスキー)前年、72年、トッカータとフーガの圧倒的な名演を残した真和志中だったが、この年の課題曲は、無難にはこなしているものの、若干、サウンドのバランスが悪いのが残念。しかし、音楽的な表現や、旋律の詠い方は、流れるような美しさを感じる。木管系を中心としたシンフォニックなサウンドも健在だ。若干、テンポ設定が速いのが少々惜しい。自由曲はコンクールでもお馴染の曲。前年今津中が名演を残している。冒頭、主題の提示は、シンフォニックで、心地よい。しかし、中盤以降、やはり、テンポ設定が速すぎる為か、アンサンブルに乱れがあるのが残念。三連符等も、細かく的確に表現仕切れなかったのも、金賞に至らなかった要因か。因みに、1年前、1972年の西部大会(今の九州大会)では、宿敵の響南中を破っての全国出場だったが、この時の響南中の自由曲が、このスラブ行進曲だった。
7 東北支部 青森県代表 八戸市立湊中学校吹奏楽部 (指揮 : 最上哲三) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のための寓話 (兼田敏)
自由曲 :
交響詩「魔法使いの弟子」 (P.デュカス)この年、東北大会を制したのは、なんと、山王中ではなく、湊中だった。ここ数年、常に山王中の陰に隠れていた湊中。非常に独創的な選曲での登場だった。非常にブラス系の伸びがよく、木管系も安定している。しかし、アンサンブルの乱れが随所に見られるのが惜しかった。後に、80年にはドビュッシーの「海」の名演等を残す事になるが、この年、山王中を破って、東北大会を抜けた事で、バンド自体が相当な自信を身につけた事だろうと思われる。実際、バンドの成長にはこういう経験が、かなり影響するのは事実。後半、サックスの麗しいアンサンブル等も聞けたが、全体的にサウンドが鋭角すぎたきらいはあるかも知れない。しかし、この表情豊かな曲を、ストーリーテラーよろしく見事に演じたと思う。
8 東海支部 静岡県代表 由比中学校吹奏楽部 (指揮 : 田辺洋二) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のための寓話 (兼田敏)
自由曲 :
序曲「インペラトリクス」 (A.リード)この年のコンクールは名古屋市民会館で行われたために、東海地区からは、2団体が全日本に出場した。東海地区と言えば、明見中、吉良中等が入れ換わり代表になっているが、この年は由比中と蒲郡が代表になっている。結構入れ替わりの激しい地区といえるだろう。この時代に中学の部がリードの曲を取り上げるというのは珍しかったが、リードの持つ独特の躍動感をうまく表現した演奏になった。この時代は金賞団体が異常に突出した演奏をしていたので、銀賞でもかなりのレベルの演奏を残している。このバンドは、木管系のサウンドにもう一工夫欲しかった感じ。しかし非常にダイナミックレンジの広いサウンドで、がょう熱溢れる音楽だった。
9 関東支部 山梨県代表 富士吉田市立明見中学校吹奏楽部 (指揮 : 平野廣海) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のための寓話 (兼田敏)
自由曲 :
わらべ歌 (川崎優)作曲家の川崎優氏が、アメリカで、ネリベル氏に師事している時に作曲した楽曲。「江戸子守唄」と「ずいずいずっころばし」を主体とした曲。このバンドは、この時代、金賞と銀賞のボーダーラインで活躍したバンド。常に音楽性豊かな演奏を聴かせてくれたが、個々の楽器の鍛錬をアップすれば、常勝バンドになっていた事だろう。この先生は、80年代、大月市立大月東中学校に移ってからも、金賞を取るなど、活躍された。
10 東海支部 愛知県代表 蒲郡市立蒲郡中学校吹奏楽部 (指揮 : 小川和人) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のための寓話 (兼田敏)
自由曲 :
序曲「リシルド」 (G.パレ)かつて全国の中学校のトップクラスに君臨したことのある蒲郡中。あの蒲郡吹奏楽団の栄光の歴史を作ったのは、ここの学校の卒業生達だ。さて、コンクールでもお馴染の曲を取り上げた蒲郡、冒頭からきらびやかで艶のあるサウンドは健在。ただ、少々ダイナミックレンジが狭いのが気にはなる。しかし劇的な音楽の演出はお見事だった。次々に欠け渡されていくテーマの演出もお見事だった。願わくば、トゥッティの部分でサウンドのバランスが破綻しなければ、良かったのだが・・・・。しかし非常によくまとまった音楽に仕上がっていた。
1 北陸支部 福井県代表 丸岡町立丸岡中学校吹奏楽部 (指揮 : 清水八州男) 銅賞
課題曲 : 吹奏楽のための寓話 (兼田敏)
自由曲 :
祝典序曲 (D.ショスタコーヴィチ/D.ハンスバーガー)課題曲は勇壮な感じでスタートするが、少々寓話というタイトルには合わないかな、という感じもしないではない。全体的にミスが目立つ演奏だったが、よくまとめられていたと思う。そして自由曲は、金賞の出雲一中と同じ曲。こうして2団体同じ構成が続くと、どうしても、出雲が完璧なだけに点数も抑えられてしまったんだろうな。でも非常によくまとめられた演奏だったと思う。サウンド全体のバランスや音楽的な表現力、そしてアンサンブルに緻密さを加えると、さらに磨きのかかったものに仕上がるだろう。
3 北海道支部 空知地区代表 滝川市立江陵中学校吹奏楽部 (指揮 : 松浦真) 銅賞
課題曲 : 吹奏楽のための寓話 (兼田敏)
自由曲 :
トッカータとフーガ ニ短調 (J.S.バッハ)前年は、木管系が非常に弱い印象があったが、一転して、この年は、非常に木管が充実していた。しかし、その半面、ブラス系が、ミスを連発したり、バランスを崩したりしたのが、惜しかった。自由曲は、コンクールではお馴染の曲であるが、重厚なサウンドで、バッハの世界を再現していた。アンサンブルの若干の乱れはあるものの、銅賞は酷な感じがした。
4 四国支部 徳島県代表 徳島市立富田中学校吹奏楽部 (指揮 : 糸谷安雄) 銅賞
課題曲 : 吹奏楽のための寓話 (兼田敏)
自由曲 :
狂詩曲「ジェリコ」 (M.グールド)70年代の四国の名門中学校、富田中。この時代のコンクールで人気の高かった選曲。木管の響きを中心にしたサウンドは流麗で、ブラス系が派手にたちまわるこの楽曲を見事にシンフォニックに表現している。アンサンブルも安定しているが、ところどころで破綻してしまうのがもったいない。名門校らしく、細かいフレーズも全て表現しつくしているが、その整理が最後まで仕切れていなかったのが惜しい。しかし、非常に情熱的な音楽で、私は好きだ。
1 東海支部 愛知県代表 名古屋電気工業高等学校吹奏楽部 (指揮 : 松井郁雄) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
交響的断章 (V.ネリベル)まず、全体のサウンドがブラス系が強すぎる為に、非常にバランスが悪い。特に自由曲はブラスが縦横無尽に活躍する曲なので、かなり耳に刺さってる来るサウンドだ。個人的には、あまり好きなサウンドではないが、この時代はこういうサウンドが、まだ流行っていたのと、このバンドが、個性的だったという証拠でもあるだろう。
2 西部支部 福岡県代表 福岡県立嘉穂高等学校吹奏楽部 (指揮 : 竹森正貢) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
小交響曲「ディヴァージェンツ」 より 第3・4楽章 (F.マクベス)前年、同じ作曲家の「マスク」を取り上げて、鮮やかなサウンドを演出したが、この年は、少々不調。曲自体も地味だけど、今回は細かいミスが目立つ。そんな中でも、マクベス独特のサウンドの表現は、お得意なだけあって、非常にうまい。
5 東海支部 静岡県代表 静岡県立浜松工業高等学校吹奏楽部 (指揮 : 遠山詠一) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
吹奏楽のためのカタストロフィ (保科洋)日本人作曲家を好んでとりあげるこの学校の姿勢は、いいと思う。生徒個人レベルではいろんな曲をやりたいだろうけどね。このバンドは、木管とブラス系のバランスが絶妙で、聞いてて非常に心地よい。ブラスのサウンドも、マイルド。個々のアンサンブルも徹底された演奏だった。
7 関西支部 奈良県代表 天理高等学校吹奏楽部 (指揮 : 谷口真) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
交響詩「自然への回帰」 (斉藤高順)個々の楽器のバランスが秀逸。さすがに伝統校だけあって、サウンド作りはこの年の高校の部の中でも群を抜いている。細かい表現力も健在で、不調だった高校の部を、盛り上げるのに成功している。曲の最後の最後まで、息切れせず鳴り渡るテクニックと鍛錬ぶりは素晴らしい。
9 東北支部 秋田県代表 秋田県立花輪高等学校吹奏楽部 (指揮 : 佐藤修一) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
交響組曲「シェエラザード」 より 第2楽章 (N.リムスキー=コルサコフ)自由曲冒頭のフルートがずっこけて、あれれれっと思ったが、この学校は毎度シンフォニックなサウンドを追及していて、自由曲の選択にも、そういう姿勢が現れている。サウンドのバランスも程よいが、全体的に艶がないのが、残念だった。
10 関東支部 千葉県代表 千葉県立銚子商業高等学校吹奏楽部 (指揮 : 小澤俊朗) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
序曲「リシルド」 (G.パレ)当時、高校の部の名門校となっていた銚子商業。この時代は確か、野球も強かったはず。この年、三度目の挑戦で初の金賞を受賞している。まだサウンドそのものは、完成されてはいないが、指揮者が非常にシンフォニックなサウンドを追及しているのが、よくわかる。この曲は、昭和42年に今津中が初演して以来、コンクールでよく取り上げられる名曲のひとつ。よく訓練されたというよりは、よりよい音楽を追及した演奏・・・・という感じだった。因みにこの指揮者は、のちに神奈川大学の指揮者となり、長きに渡る黄金時代を築くことになる。
3 東京支部 東京都代表 玉川学園高等部吹奏楽団 (指揮 : 高浪晋一) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
歌劇「リエンツィ」序曲 (R.ワーグナー)
4 中国支部 島根県代表 島根県立川本高等学校吹奏楽部 (指揮 : 谷口栄一) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
序曲「フィンガルの洞窟」 (F.メンデルスゾーン)
6 北海道支部 空知地区代表 北海道滝川高等学校吹奏楽部 (指揮 : 岩崎弘昌) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
イタリア奇想曲 (P.チャイコフスキー)
8 北陸支部 富山県代表 富山県立富山商業高等学校吹奏楽部 (指揮 : 坪島照信) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
シンフォニア・ノビリッシマ (R.ジェイガー)北陸の名門校。過去に連続金賞を果たした事もある。この年は、コンクールでもお馴染の自由曲で、全国大会復活を成し遂げたが、全体的に、サウンドの艶が不足しているのと、細かいミスがある演奏だった。しかし、常連校だけあって、アンサンブル等、技術的には、レベルの高いものを持っている。個々のソロパートの音色も流麗だ。木管系の細かいパッセージも、しっかりしている。中間部のホルンは、荘厳さを持っている。
11 四国支部 香川県代表 香川県立観音寺第一高等学校吹奏楽部 (指揮 : 村山英一) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
歌劇「イーゴリ公」 より ダッタン人の踊り (A.ボロディン/阪口新)
1 関西支部 兵庫県代表 関西学院大学応援団総部吹奏楽部 (指揮 : 酒井均) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
ディオニソスの祭 (F.シュミット)こちらも全国大会の常勝校。課題曲といい、自由曲といい、大学生らしい、まとまりと張りのある演奏でこの年も金賞を受賞。昨年まではクレストンの曲を演奏したが、今年は、ディオニソスの祭に挑戦。以後、この曲が流行る火つけ役となった。レコードには、複数団体の課題曲が収録されているが、この曲に関しては関西学院が一番。
6 東京支部 東京都代表 駒沢大学吹奏楽部 (指揮 : 上埜孝) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
交響詩「ローマの祭」 (O.レスピーギ)こちらも常連校。今年は、お馴染のローマシリーズに挑戦。演奏は安定しているが、ホルンがちと怪しい感じなのが、難点。大学生レベルになると、この金管の音の処理が、いまひとつな学校が多い。迫力が、音楽の良さをかき消してしまっている。あと、大人な分だけ、もうすこし音に艶が欲しいところだろう。ただし、アンサンブルの見事さはさすが。
2 関東支部 神奈川県代表 神奈川大学吹奏楽部 (指揮 : 田原清彦) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
仮面舞踏会 (V.パーシケッティ)
3 西部支部 福岡県代表 福岡大学応援指導部吹奏楽団 (指揮 : 大倉安幸) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
アンティフォナーレ (V.ネリベル)
5 東北支部 宮城県代表 東北学院大学シンフォニック・ウインド・アンサンブル (指揮: 石橋不二夫) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
シンフォニックバンドのための序曲 (兼田敏)
4 東海支部 三重県代表 三重大学吹奏楽団 (指揮 : 沖公智) 銅賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲 (M.グリンカ)

1 西部支部 福岡県代表 ブリヂストンタイヤ久留米工場吹奏楽団 (指揮 : 小山卯三郎) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
交響曲第5番 より 第4楽章 (D.ショスタコーヴィチ)ダイナミックレンジの広いサウンドでの主題の提示は素晴らしい。急がず、慌てず、堂々としたテンポ設定での展開も危なげない。しかし、その分、パッションに欠けるのも確か。しかし、ブラスセクションの艶のある音色といい、一糸乱れぬパーカッションといい、自信に満ちたショスタコービッチは、やはり、聞きごたえ充分。クライマックスに向けての盛り上げ方も、申し分なく、この曲の模範的な演奏として、歴史に残るだろう。ま、個人的には、もっと暴れて欲しい気もしないでもないけどね。
6 関西支部 大阪府代表 阪急百貨店吹奏楽団 (指揮 : 鈴木竹男) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
喜歌劇「こうもり」序曲 (J.シュトラウス)職場の部の常連校の演奏。この部門の歴史を、ブリジストンと共に支えて来ているだけあって、サウンドもみごと、アンサンブルもしっかりしている。大人を感じさせる音で、演奏する、つまり演じて奏でるという事がしっかり出来ているお手本とも言えるだろう。ヨーロッパの貴族時代の華やかさや活気をしっかりと表現出来ているのは、さすがっ。
7 東海支部 愛知県代表 新日鉄名古屋製鉄所吹奏楽団 (指揮 : 平田惣一) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
シンフォニックバンドのためのパッサカリア (兼田敏)
2 東北支部 岩手県代表 新日本製鉄釜石製鉄所吹奏楽団 (指揮 : 西村昌次) 銅賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
バレエ組曲「火の鳥」 (I.ストラヴィンスキー)
3 東京支部 東京都代表 ヤマハ吹奏楽団東京 (指揮 : 高倉正巳) 銅賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
コラールとトッカータ (R.ジェイガー)
4 中国支部 岡山県代表 三井造船玉野造船所吹奏楽部 (指揮 : 植田能生) 銅賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
ファンファーレ、コラールとフーガ (C.ジョバンニーニ/W.ロビンソン)
5 関東支部 神奈川県代表 日本電気玉川吹奏楽団 (指揮 : 小沢一郎) 銅賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
「ベレロフォン」序曲 (P.ホエアー)
8 北海道支部 日胆地区代表 新日鉄室蘭製鉄所吹奏楽団 (指揮 : 小田才助) 銅賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
交響詩「天の審判」 (C.デ=ナルディス)
2 東海支部 愛知県代表 蒲郡市吹奏楽団 (指揮 : 中井勝) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
歌劇「ベンヴェヌート・チェルリーニ」序曲 (H.ベルリオーズ)ベルリオーズ好きの蒲郡。冒頭から、ピッチや音程感が不安定なのが気になる。アンサンブルもいまひとつ揃わず、この年はちょっと不調だったみたい。ただ、個々のテクニックはしっかりしているので、後半に行くにしたがって、聞きごたえが出てくる演奏だった。
7 関西支部 兵庫県代表 尼崎市吹奏楽団 (指揮 : 辻井清幸) 金賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
スラヴ行進曲 (P.チャイコフスキー)この時代、非常に流行った自由曲、スラブ行進曲。冒頭の主題の提示は、非常に艶のあるサウンドで好感が持てる。しかし、その後、木管系とブラス系のサウンドがうまく融合し切らないのが気にはなる。あと、所々で、細かいパッセージが不明瞭になるのも残念。しかし、抑圧に対する情熱に満ちた時代感は、非常によく表現されていた。時間制限の為か、後半に行くにしたがって、かなりテンポが早めになって行くのは残念。しかし、よく鳴り渡るブラスサウンドは、この曲の魅力を充分に引き出していた。
1 東京支部 東京都代表 瑞穂青少年吹奏楽団 (指揮 : 牟田久寿) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
吹奏楽のための交響曲 より 第4楽章 (R.ジェイガー)
3 中国支部 広島県代表 広島舟入高等学校OB吹奏楽団 (指揮 : 井尻勝) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
リパーカッション (R.ピアソン)
4 北海道支部 旭川地区代表 旭川市青少年吹奏楽団 (指揮 : 戸浪扶) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
スラヴ行進曲 (P.チャイコフスキー)
5 北陸支部 福井県代表 金井学園楽友会 (指揮 : 畑中好哉) 銀賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
「ページェントリー」序曲 (J.エドモントソン)
6 東北支部 岩手県代表 盛岡吹奏楽団 (指揮 : 安倍丈之) 銅賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
ザ・スピリット・オブ・ページェントリー (P.フレッチャー)
8 関東支部 山梨県代表 富士吉田吹奏楽団 (指揮 : 堀内岳) 銅賞
課題曲 : 吹奏楽のためのアラベスク (名取吾朗)
自由曲 :
シチリアーノとフィナーレ (A.ヴィヴァルディ)