2 中国支部 島根県代表 出雲市立第一中学校吹奏楽部 (指揮 : 錦織雄司) 金賞 21年連続全国大会出場
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 夜想曲 より 祭り (C.ドビュッシー/錦織雄司)21連続出場も凄いけど、この課題曲の演奏もいきなり凄い。よく朝一はなかなか・・・・とか言うけど、2番という事で、これでも時間的にはかなり早いんだけど、これだけ艶のあるサウンドを出せるのは、相当な物。このバンドは、中国地方の名門校。金賞受賞歴も多数。フランスものもお得意とするこのバンドがこの年選んだのはドビュッシー。これだけ毎年安定した成績を取るのは、基本的な訓練と、ピッチの安定度、そしてアンサンブル力、その全てが行き届いた上で、音楽を演じているからなのだろう。
11 関西支部 兵庫県代表 伊丹市立伊丹東中学校吹奏楽部 (指揮 : 永澤譲) 金賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 幻想交響曲 より 終楽章 ワルプルギスの夜の夢 (H.ベルリオーズ)冒頭から、厚味のある、安定感いっぱいのサウンドが鳴り渡る。この曲も、72年に山王中が歴史的な名演を残して以来、コンクールでよく取り上げられる曲のひとつ。全体的に淡々と演奏されるが、若干、チャイムの音が大きすぎるかな。このバンドは、ブラス系の音が、非常に艶を持ってるのが特徴。ところどころ若干アンサンブルが乱れるのと、主旋律が時折不鮮明になるのが、惜しいが、この難曲をここまで仕上げたのは立派。
13 関西支部 大阪府代表 大阪市立城陽中学校吹奏楽部 (指揮 : 神出有光) 金賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : バレエ音楽「ガイーヌ」 より 子守歌、レスギンカ舞曲 (A.ハチャトゥリアン)冒頭から、オーボエの豊かなソロトーンが響き渡る。それを支えるクラの音程がいまひとつ不安定なのが気になるが、しだいに安定してくるのは、関西人の度胸がゆえか。後半のアンサンブルの緻密さはお見事。教科書通りではなく、音楽そのものに、バンド全員が乗って、それぞれの役割を自分なりにしっかりと演じ切っているのが、大変頼もしい。クライマックスまで、切れることのない緊張感もグー。
14 東海支部 静岡県代表 島田市立島田第二中学校吹奏楽部 (指揮 : 首藤栄市) 金賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 交響詩「海」 より 海の夜明けから真昼まで (C.ドビュッシー/藤田玄播)まずは、和の雰囲気を非常に持った課題曲。コンクール慣れしている団体だけに、何の問題もない。そして気持ちを入れ換えて、ドビュッシー。「海」のこの楽章をコンクールに持ってくるのは、面白い。この学校も、全国大会歴の長い有名バンド。こういう曲で勝負出来るのも、キャリアが長いがゆえの余裕から来るものか。このバンドは、サウンドそのものに、特に個性のない模範的なサウンドを持っているバンドで、それぞれの力がひとつにまとまると、非常に流麗なサウンドを紡ぎ出す。この年は、まさにそんなパワーがゅう決した年だった。
17 東北支部 青森県代表 八戸市立湊中学校吹奏楽部 (指揮 : 佐藤憲一) 金賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 交響詩「海」 より 風と海との対話 (C.ドビュッシー)全体的に荒っぽいが、その分、音楽的なパッションが非常によく伝わってくる演奏だった。この学校は、もう東北の常連校。これまでに何度も名演を残してくれた。この年のサウンドは、非常にブラス系の音色が、きらびやかで豪華絢爛。「海」のクライマックスをしっかりと、表現仕切っていたのが、頼もしい。この学校は、これで5年連続9度眼の全国大会出場。そして初めての金賞を受賞した。
18 西部支部 沖縄県代表 那覇市立石田中学校吹奏楽部 (指揮 : 屋比久勲) 金賞
課題曲 C : 北海の大漁歌 (岩河三郎)
自由曲 : 歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲 (G.ヴェルディ)課題曲は、ソーラン節をテーマにした楽曲。自由曲に比べると、いまひとつ、緊張感に欠ける演奏だ。しかし、個々のソロ等の習熟度完成度はかなり高い。これがこのバンドの強み。そして自由曲は、ヴェルディ。湊中の後に聴くと、このバンドがいかに音楽を丁寧に作り上げているかがわかる。勿論、どちらがいいとか悪いとかいう次元じゃなくてね。この曲はコンクールでもお馴染だが、このバンドも、以前に取り上げていたような気がする。また新たな解釈で持ってきたのがいい。特に前半部分の詠い方が、面白い。そしてクライマックスまで、ほぼ乱れる事なく、音楽が続いて行くのは、屋比久マジックなのだろう。
20 東京支部 東京都代表 練馬区立田柄中学校吹奏楽部 (指揮 : 塚田誠) 金賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : アルメニアン・ダンス・パートII (A.リード)いきなり、安定感のあるトゥッティからスタート。こういう楽曲を自由曲に持ってくるところは、やはり都会の中学校らしい。豊島十中が出場しなかった為、赤塚三中と東京代表となったが、金賞を獲得したのは、こちら。東京の中学バンドの新たな歴史を作って行きそうな、そんな予感を持ったバンドだ。というのも、オリジナルを取り上げるという意味も含めてね。最後まで一糸乱れぬアンサンブルを展開させる訓練ぶりは、お見事。非常に楽しい演奏だった。
23 中国支部 島根県代表 出雲市立第二中学校吹奏楽部 (指揮 : 渡部修明) 金賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : 交響組曲「シェエラザード」 より 第4楽章 バグダッドの祭、海、船の難破 (N.リムスキー・コルサコフ)課題曲の南の島とは、沖縄か。沖縄の音階を主体とした楽曲で、非常に模範的な演奏を展開している。そして自由曲は、72年に豊島十中が歴史的な名演を残した曲。この指揮者は、出雲一中時代に同じ曲で金賞を受賞している。出雲二中も、かなりサウンド的に安定して来たようだ。とにかく、出雲勢の音楽は、不安感が全くないのがいい。サウンドの艶もさることながら、バランスが非常にいいのは、どういう訓練のたまものなんだろう。ただし、この曲に限って言えば、音楽的には過去の名演の方が、個人的には好きではある。しかし、中低音が安定を見せるサウンドには、大きな拍手を送りたい。
24 東北支部 秋田県代表 秋田市立山王中学校吹奏楽部 (指揮 : 羽川誠) 金賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : バレエ音楽「四季」 より 秋 (A.グラズノフ/佐藤正人)このバンドも、指揮者が変わったとは言え、長いキャリアと栄光の歴史を持つバンドのひとつ。昨年は、銀賞に終わったので、リベンジとなった1980年だったわけだ。派手さはないものの、非常に安定した、大人のサウンドを持っている。しかし、全体的に印象が散漫で、緊張感がない演奏なのが気になる。あと、演奏の最中に、派手にシンバルが落ちる音がしたのは気のせい?全体のサウンドの安定感で強引に金賞を取った感は否めないが、こういうサウンドを今後も、ず〜っと維持して、頑張ってもらいたいバンドのひとつだ。
25 北陸支部 福井県代表 敦賀市立粟野中学校吹奏楽部 (指揮 : 荒木則通) 金賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 吹奏楽のための序曲「飛鳥」 (櫛田(月失)之扶)非常に分離のいいサウンドで、ひとつひとつの音がクリアに響いてくる。アンサンブルも非常に指定していて、超中学生級の演奏のひとつだ。和の世界の情緒の表現力もいい。楽曲的には、ネリベルの作風を踏襲した感じも受けるこのが、邦人作品の中でも、非常にコンクール栄えのする自由曲のひとつだろう。それにしても、北陸のバンドの伝統的なブラスサウンドの美しさは、この学校もしっかり受け継いでいる。
1 東京支部 東京都代表 板橋区立赤塚第三中学校吹奏楽部 (指揮 : 磯和利) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : バレエ組曲「三角帽子」 より 終幕の踊り (M.ファリャ)東京の名門校。全国大会きの上さではあるんだけど、いつも、銀賞か銅賞に甘んじている。このバンドは、音楽性は非常に豊かなんだけど、基本的なピッチとか、それぞれの楽器の音程感がいまひとつ不安定なのが、金賞まで到達できない原因なのだろう。アンサンブルも緻密でいいんだけどね、それだけに残念な気がする。
3 関東支部 山梨県代表 大月市立大月東中学校吹奏楽部 (指揮 : 平野廣海) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 朝鮮民謡による変奏曲 (J.B.チャンス)かつて明見中学校を率いた全国大会常連だった先生が率いる、大月東中。よく訓練されたアンサンブルで、お馴染の気いるを演奏していたが、やはりピッチ感や音程の不安定さが、銀賞に甘んじる要因となったのだろう。そうそう、えんそうの途中で、派手に何かを落とした音がしたけど、・・・・。ま、銀賞団体の中ではもっとも金賞に近い団体のひとつだ。
4 中国支部 岡山県代表 総社市総社東中学校吹奏楽部 (指揮 : 禰屋雅典) 銀賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲 (G.ヴェルディ/木村吉宏)冒頭から非常に引き締まったサウンドが出てくる。しかし、中盤以降、テンポ設定が速過ぎるのが、難点。アンサンブルがついて行っていない。ソロ部分のミスも、ちょっと痛いかな。しかし、縦の線が上手に揃ってくれば、非常にダイナミックなサウンドを持っているので、楽しみな存在になると思う。激戦の中国大会から、何度も出てきて欲しい。
5 関西支部 兵庫県代表 明石市立朝霧中学校吹奏楽部 (指揮 : 栗林宏枝) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 序曲「リシルド」 (G.パレ)
6 北海道支部 北見地区代表 紋別市立紋別中学校吹奏楽部 (指揮 : 浜幸雄) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 喜歌劇「天国と地獄」序曲 (J.オッフェンバック)
7 東海支部 愛知県代表 蒲郡市立蒲郡中学校吹奏楽部 (指揮 : 小川和人) 銀賞
課題曲 C : 北海の大漁歌 (岩河三郎)
自由曲 : 組曲「展覧会の絵」 より バーバ・ヤガーの小屋、キエフの大門 (M.ムソルグスキー/E.ライゼン)
8 北陸支部 福井県代表 福井市立森田中学校吹奏楽部 (指揮 : 中山芳淳) 銀賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : 歌劇「イスの王様」序曲 (E.ラロ/L.カイリエ)
9 西部支部 福岡県代表 宗像町立城山中学校吹奏楽部 (指揮 : 岡本英司) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : ドラマチコ (F.マクベス)非常に冒頭から、力強く、まとまりのえるサウンドが飛び出てくる。この曲を中学校が取り上げるのも珍しい。かつて阪急百貨店が、コンクールで名演を残した曲この曲の持つ独特の雰囲気をうまく出している演奏だったが、全体的にめりはりに欠けていたのが残念。しかし、銀賞の中でも、レベルの高い演奏だった。
10 東北支部 秋田県代表 秋田市立城南中学校吹奏楽部 (指揮 : 大越寿) 銀賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : 楽劇「サロメ」 より 七つのヴェールの踊り (R.シュトラウス/M.ハインズレイ)80年代、コンクールの流行曲だったサロメ。全体的にピッチ、音程感が不安定だったのが残念。それにしても、この年の中学校は、演奏中に物をよく落とす。別に減点対象になるわけじゃないけど、これだけ続くと、ちょっと閉口してしまう。あと、細かいアンサンブルの乱れも、惜しいね。速いパッセージが、時折不明瞭になってしまっていた。
12 関東支部 栃木県代表 小山市立間々田中学校吹奏楽部 (指揮 : 藤尾裕) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : アルメニアン・ダンス・パートI (A.リード)冒頭から、気品に溢れた、ブラスサウンドがこだまする。しかし、若干そのブラス系が、ぶっきらぼうになる部分があるのが惜しい。適度にビブラートを効かせたサックスの音色は非常に美しい。クラリネット等、その他の木管も、非常に芯のあるサウンドを持っているが、全体を通して、ブラス系のソロに崩れが大きかったのが、残念だった。が、後半は、ひたすら楽しい演奏を堪能させてもらった。
15 西部支部 宮崎県代表 宮崎市立大淀中学校吹奏楽部 (指揮 : 下之薗制勝) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 歌劇「キャンディード」序曲 (L.バーンスタイン/W.ビーラー)宮崎という土地も、いいバンドを作ってくる。このバンドは、若干さうんどが平べったいのが気になった。アンサンブルや個々のテクニックは非常にいいものを持っているだけに、サウンドの構築が望まれる。
16 四国支部 徳島県代表 徳島市立富田中学校吹奏楽部 (指揮 : 寺沢栄) 銀賞
課題曲 C : 北海の大漁歌 (岩河三郎)
自由曲 : 吹奏楽のための神話(天岩屋戸の物語による) (大栗裕)このバンドも、中学校の部では全国大会常連の有名バンド。この曲は、確か、この自由曲を全国大会で初演して金賞を取った・・・・のではなかっただろうか・・・・。今回は、再度この曲で挑戦という事になった。この曲は、コンクールの永遠のスタンダードとなって行く。この年のこのバンドの演奏も、パッションに溢れてて良かったが、サウンドにもう少し締まりが出来るともっと良かっただろう。
19 関東支部 千葉県代表 銚子市立第五中学校吹奏楽部 (指揮 : 市原正行) 銀賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 序曲「ローマの謝肉祭」 (H.ベルリオーズ/V.サフラネク)この年は、金賞校がどれも非常にレベルが高かった為、銀賞校の演奏も、非常に印象的なものが多かった。コンクールでお馴染の曲を取り上げたこのバンドも、ソロの音色といい、表現力といい、中学生のレベルを越える名演を残してくれた。サックス以外の木管系の音に、もっと艶が出てくれば、より金賞に近づけた事だろう。クライマックスのピッチの不安定さも惜しい。
21 北海道支部 留萌地区代表 羽幌町立羽幌中学校吹奏楽部 (指揮 : 原田賢雄) 銀賞
課題曲 C : 北海の大漁歌 (岩河三郎)
自由曲 : イタリア奇想曲 (P.チャイコフスキー/L.P.ローレンドウ)北海道サウンドというか、木管の低音部が非常に安定したサウンドを、ここも持っている。細かいタンギングのミスとか、そういう部分以外は、しっかりと、演奏が固まっていた。金賞団体との差は、全体のサウンドの艶だとか、音楽的なパッション、表現力をもう一歩・・・・という部分か。しかし、金賞連発の後半にあって、非常に安定した演奏を聴かせてくれた。
22 東海支部 長野県代表 長野市立柳町中学校吹奏楽部 (指揮 : 内田満) 銀賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : 狂詩曲「スペイン」 (E.シャブリエ/L.カイリエ)全体的に冒頭からピッチが不安定なのが惜しい。しかし、サックス等、ソロを担当するパートや、メロディを担当するパートは、非常に美しい表現力を持っている。全体のサウンドが安定すれば、金賞に手が届いたかも知れない。ピッチが不安定なのは、恐らくブラス系のパートだろう。しかし、演奏のテクニックや習熟度は、かなり高い所に来ていた。


25団体中、14団体が金賞を受賞。
1 中国支部 岡山県代表 就実高等学校吹奏楽部 (指揮 : 村松勲) 金賞 2年連続出場/2年連続金賞受賞。
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 歌劇「ル・シッド」のバレエ音楽 より マドリードの踊り、ナバーラの踊り (J.マスネ/吉市幹雄)いきなり、艶のある非常に流麗なサウンドが、流れて来る。中村学園と共に、80代に、女子高サウンドブームを作り上げた就実。この年、バンドは創設20年を迎えたらしい。アップテンポになっても、サウンドの艶は衰える事なく、更に磨きをかける。アンサンブルも、細かいタンギングも、非常に緻密で、音楽作りの丁寧さが感じられる。ただ、後半、若干、ピッチが不安定になって行くのが、惜しいと言えば、惜しい。
3 関東支部 群馬県代表 群馬県立前橋商業高等学校吹奏楽部 (指揮 : 大木隆明) 金賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 吹奏楽のための鄙歌第2番 (小山清茂/大木隆明)常に、和風の音楽を自由曲に取り上げているこのバンド、この年は、課題曲も同じ作曲家で、統一感のある世界を作り上げた。課題曲は、和の打楽器の使い方もお手の物で、非常にリラックスして聴かせてくれる。ただ、毎年和風に取り組む割りには、これという特徴のないサウンドではあるが、それが、和の旋律を、かけ離れた世界にしない大きな理由なのかも知れない。またこのバンドは非常に木管系のサウンドが、艶を持っていて、素晴らしい。独特のリズム感も、さらりと問題なく演奏しているのが、心憎い。
7 東京支部 東京都代表 玉川学園高等部吹奏楽団 (指揮 : 高浪晋一) 金賞 5年連続金賞受賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : アルメニアン・ダンス・パートII より ロリの歌 (A.リード)非常に、縦の線が揃った、ぐらつきの無い、安定した音楽を聴かせる。金賞団体とは、この辺りの差が一番大きいような気がする。そして音楽のダイナミックレンジが非常に大きく、感動をそそる演奏だ。緩急のタイミング、サウンド全体のバランス等も見事で、非常に減点の少ない、鮮やかなリードを、再現してくれた。
8 関東支部 埼玉県代表 川口市立川口高等学校吹奏楽部 (指揮 : 信国康博) 金賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 神の恵みを受けて (F.マクベス)去年、13年振りの出場を果たして、埼玉ブラス王国の再建に着手した感のある川口高校。このバンドには、オリジナル曲のサウンドがよく似合う。ブラス系の艶のあるサウンド、木管系は深みのあくサウンド、それぞれが非常にバランスよくブレンドされて、このバンド特有の音楽を紡ぎ出している。それぞれの構成員が早くも、自信を持って、音楽を演出しているのが、素晴らしい。
9 関西支部 兵庫県代表 兵庫県立兵庫高等学校吹奏楽部 (指揮 : 吉永陽一) 金賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 交響詩「ローマの祭」 より 主顕祭 (O.レスピーギ/吉永陽一)非常に流麗で、派手なサウンドが登場する。よく、一糸乱れぬアンサンブルという言葉が使われるが、それは、このバンドにこそ相応しい言葉だろう。自由曲のアレンジは、指揮者がやっていて、バンドに合った音楽を作り上げてるのも強い。ソロ楽器のサウンドの伸びや艶も言うこと無し。最後まで、乱れひとつ見せずに、クライマックスを迎える。まさに神業的演奏だった。
11 東北支部 青森県代表 青森県立弘前南高等学校吹奏楽部 (指揮 : 斉藤聖一) 金賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : 組曲「ドリー」 (G.フォーレ)関東、関西、と共に、東北代表も3校揃って金賞を受賞。この学校もキャリアの長い名門校。選んだ自由曲はフォーレ。曲自体は、地味だけど、非常に音楽を丁寧に扱っているのに好感が持てる。細かい粒が、ひとつひとつ際だった、模範的な演奏だ。派手に音が飛びまくり、鳴りまくる演奏が続く中で、こういう演奏は、ある意味ホッとする。基本的なサウンドとテクニックが完成しきったバンドにしか出来ない演奏だろう。
13 東北支部 秋田県代表 秋田県立秋田南高等学校吹奏楽部 (指揮 : 高橋紘一) 金賞 5年連続金賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 交響三章 より 第3楽章 (三善晃/天野正道)ここも、東北を代表する名門校。自由曲に選んだのは、三善晃作曲の現代曲。もうこの程度の現代曲は、高校生が難なく演奏できる時代に入った。非常に、サウンドがクリアで、歯切れのいいこのバンドがこういう曲を演奏すると、ややもすれば、退屈になりがちな曲の展開も、興味深く耳を傾ける事が出来るから不思議だ。5年連続金賞受賞で、来年は、代わりにどんな学校が出てくるのかも楽しみだ。
15 関西支部 大阪府代表 大阪府立淀川工業高等学校吹奏楽部 (指揮 : 丸谷明夫) 金賞 7年連続出場
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 大阪俗謡による幻想曲 (大栗裕)そろそろ、王者の貫禄が漂い始めてきた、淀工。かなり高度な訓練を重ねているだけあって、ユニゾンが非常に美しいバンドだ。ブラス系のサウンドもうるさくなく、縦横無尽に響き渡る感じが非常に心地よい。アンサンブルも、非常に安定していて、減点対象が少ない。ソロも美しい。激戦の高校の部にあっても、何の問題もなく金賞を奪っていく所はさすがだ。
16 関西支部 奈良県代表 天理高等学校吹奏楽部 (指揮 : 新子菊雄) 金賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : ストーンヘンジ交響曲 より 夜明け、いけにえ (P.ホエアー)長きにわたって、吹奏楽高校の部を牽引して来た感のある、天理高校。非常に模範的なサウンドを紡ぎ出す。しかし、ブラス系のサウンドが金属的なのは、相変わらず。そろそろこういうサウンドそのものの修正にも入った方がいいのでは・・・・という気もする。しかし、それもこういう自由曲演出するにあたっては、プラス材料と、なっているのだが・・・・。
17 関東支部 千葉県代表 千葉県立銚子商業高等学校吹奏楽部 (指揮 : 小澤俊朗) 金賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : ディオニソスの祭 (F.シュミット)千葉のバンドシーンをまだ、習志野ではなく、銚子商業が覇権を握っていた時代。このバンドは、サウンドが非常にシンフォニックでマイルド。一つ前の天理高校と聴き比べると、一目瞭然。またひとつひとつの音が、細部に渡って、非常に丁寧に全て、前面に出てくるのがいい。欲を言えば、木管系の楽器のサウンドに、艶が出てくると、よりシンフォニックなサウンドになるだろう。
18 東北支部 秋田県代表 秋田県立花輪高等学校吹奏楽部 (指揮 : 小林久仁郎) 金賞 12年連続出場
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 交響曲第2番「鐘」 より 第1楽章 (A.ハチャトゥリアン/小林久仁郎)常に、マイナー系の交響曲の楽章でコンクールに出てくる、花輪高校。このバンドも伝統の長いバンドで、非常にシンフォニックなサウンドが、売り物。この年は、ブラス系のサウンドも非常によく鳴り渡っていた。木管系のサウンドの美しさは、例年の通り。他が取り上げないような楽曲の追及という姿勢も、頼もしい。
19 北海道支部 札幌地区代表 東海大学第四高等学校吹奏楽部 (指揮 : 井田重芳) 金賞
課題曲 C : 北海の大漁歌 (岩河三郎)
自由曲 : 歌劇「リエンツィ」序曲 (R.ワーグナー)金賞受賞バンドの演奏が続く、これで5団体連続。東海大学の附属系は、80代あたりから、活躍が目立つようになる。このバンドは、非常に流麗なサウンドで、ワーグナーのこうした楽曲を演奏するのにはぴったりだろう。あとは、若干のアンサンブルの乱れが、惜しいと言えば、惜しい。これで個性が出てくるようになれば、鬼に金棒。
22 北陸支部 富山県代表 富山県立高岡商業高等学校吹奏楽部 (指揮 : 土合勝彦) 金賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 組曲「太平洋の祝典(サンフランシスコ誕生200年)」 より 祈り、パレード (R.ニクソン)これで、全国大会3回目の出場となった高岡商業。北陸地方独特のきらびやかなブラスサウンドは、ここも、しっかりと受け継いでいる。若干木管が弱いのが気になるが、自由曲自体がそういうサウンドの作品なので、仕方ないとも言える。そしてなんと言っても、アンサンブルが素晴らしい。機械的に揃っているとかいうのではなく、メンバーの心がひとつの方向にしっかりと向いている・・・・というのがわかる正確さ。非常に心地よく、感動的だ。
23 北海道支部 釧路地区代表 北海道中標津高等学校吹奏楽部 (指揮 : 山形正法) 金賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 楽劇「サロメ」 より 七つのヴェールの踊り (R.シュトラウス)80年代の流行り曲であった「サロメ」。このバンドは、サウンド的には、そんなに特徴だとか個性を持っているわけではないんだけど、全てのパートが均等に、音を出しているのを、しっかりとまとめあげている感が、心地よい。ソロを担当する楽器がもっと前面に出てきてもいいのでは・・・・とも思うが、それもこのバンドの個性なのだろう。最後もあっさり終了するのが、逆に、面白い。
2 西部支部 沖縄県代表 沖縄県立首里高等学校吹奏楽部 (指揮 : 名渡山愛文) 銀賞 3年ぶり4回目の出場
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : 幻想交響曲 より 終楽章 ワルプルギスの夜の夢 (H.ベルリオーズ/山元正造)毎回、クラシックの名曲を、シンフォニックなサウンドで、再現して来た、首里高校。この年も、非常にダイナミックレンジの広いサウンドで、見事なベルリオーズを聴かせてくれた。高校の部のレベルが非常に高かった80年代。このバンドは、サウンドの若干のバランスの悪さと、ほんの少しのアンサンブルの乱れで、金賞を逸した。この自由曲は、72年に山王中が歴史的な命かを残しているが、あの演奏のような、鬼気迫る感じも、首里の演奏には無かったのが残念。
4 中国支部 島根県代表 島根県立出雲高等学校吹奏楽部 (指揮 : 金本克康) 銀賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 交響詩「海」 より 風と海との対話 (C.ドビュッシー/錦織雄司)出雲と言えば、中学校の部は、非常に大活躍だけど、高校の部は、まだまだ。非常に安定感のあるサウンドでドビュッシーを演奏したが、とにかくレベルの高い高校の部、サウンドの艶やみなぎる音楽性がなければ、金賞までは、手が届かない。このバンドも及第点なんだけど、もう一歩も二歩も進まないと、そこから先の壁はなかなか破れないだろう。
5 東京支部 東京都代表 明治大学附属明治高等学校吹奏楽部 (指揮 : 山本孝) 銀賞 初出場
課題曲 C : 北海の大漁歌 (岩河三郎)
自由曲 : 歌劇「キャンディード」序曲 (L.バーンスタイン/W.ビーラー)まず、自由曲のテンポ設定が遅い。サウンド自体も、まだ発展途上で、これからのバンドの成長が期待される。木管系の音は安定しているので、課題はブラス系の鍛錬だろう。
6 北陸支部 富山県代表 富山県立富山商業高等学校吹奏楽部 (指揮 : 坪島照信) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 舞踊組曲 (B.バルトーク/上埜孝)北陸地方の名門校。非常に完成度の高いサウンドと音楽が、美しい。ただ、例年に比べると、若干艶に欠けるか。この時代は、それだけでも、銀賞になってしまうという、高校の部はハイレベル。練習も本番も、緊張の意図が抜ける事はないのだろう。
10 四国支部 香川県代表 高松市立高松第一高等学校吹奏楽部 (指揮 : 石川孝司) 銀賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : 交響詩「禿山の一夜」 (M.ムソルグスキー/石川孝司)この高校は、合唱が何度も日本一になり、オーケストラも持つ、音楽的に有名な学校。吹奏楽でも何度か全日本に出てるんだけど、成績はいまひとつ。この年も、「はげ山」を非常に緻密に的確に演奏してはいるが、このレベルの高い高校の部にあっては、それだけでは、やはり寂しい。
12 西部支部 福岡県代表 中村学園女子高等学校吹奏楽部 (指揮 : 松澤洋) 銀賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : 歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲 (O.ニコライ/松澤洋)西部地区というのは、沖縄を含めた九州地区を指すわけで、この年は、超名門校が3項出場した・・・・にもかかわらず、全滅に終わる。沖縄の首里は、華麗なサウンドを持ちながらも、音楽的な表現がいまひとつ、この中村学園は、流麗なサウンドを持ちながらも、音楽的な抑揚に欠け、全体的におとなしかったのが、禍したのかも知れない。
14 西部支部 福岡県代表 福岡工業大学附属高等学校吹奏楽団 (指揮 : 鈴木孝佳) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 喜遊曲「踊る行列」 (増田宏三)こちらは、九州の超名門校。かつては、福岡電波高校として、ひとつの時代を築き上げた。さて、秋田南と続けて聴いてみると、このバンドのサウンドにクリアさが不足しているのがよくわかる。全体のバランス、ひとつひとつの音色の作り方、そして最終的なブレンド具合・・・・この時代の高校の部は、金賞に達するには、ここまで要求される。
20 東海支部 静岡県代表 静岡県立浜松工業高等学校吹奏楽部 (指揮 : 遠山詠一) 銀賞 16年連続出場も、4年連続金賞を逸す
課題曲 C : 北海の大漁歌 (岩河三郎)
自由曲 : 天使ミカエルの嘆き (藤田玄播)東海地区の名門校。邦人津作品をよく取り上げる事で知られる。さて、サウンドは非常に分離もよく、よく響き渡り、鳴り響く。しかし、これが審査員によっては、やりすぎ出しすぎの感があったのかも知れない。ただ、ソロ楽器の音色も美しく、これで銀賞はちょっとかわいそうかも知れない。充分に金賞に値する演奏だったと思う。。
21 中国支部 広島県代表 広島市立基町高等学校吹奏楽部 (指揮 : 増広卓三) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 序曲「リシルド」 (G.パレ)全体的にピッチが不安定なのが気になる。個々の楽器の音色は美しいのに、それが、ブレンドされないで終わってしまったのが残念。
24 東海支部 愛知県代表 名古屋電気高等学校吹奏楽部 (指揮 : 松井郁雄) 銀賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 仮面舞踏会 (V.パーシケッティ)東海地区代表の常連校。非常にサウンドも暗転して、アンサンブルもしっかりしているんだけど、音楽的な表情や艶に欠ける演奏だったのが、惜しい。恐らく、金賞団体とは紙一重ぐらいの差だったと思うが、今後、音楽的にどんな展開をしてくるのか、注目していたい。
25 東海支部 静岡県代表 東海大学第一高等学校吹奏楽部 (指揮 : 榊原達) 銀賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 二つの交響的断章 (V.ネリベル)このバンドも、名古屋電気同様、基本的な部分は確実にクリアしている。しかし、音楽的な主張が感じられないのが残念。ただ、ここまでサウンド的に完成しているのであれば、あとは、そんなに難しい事ではないはず。後半のアンサンブルもしっかりしているし、これから、躍進して行きそうな、サウンドを持っているのは確かだ。


4 東京支部 東京都代表 駒沢大学吹奏楽部 (指揮 : 上埜孝) 金賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : シンフォニエッタ より 第3・5楽章 (L.ヤナーチェク/上埜孝)当時の朝日新聞でも、大学の部は叩かれていたが、確かに金賞受賞団体でも、大人の演奏とは思えない感じがする。音の粒はばらばら、サウンドには艶がなく、鳴り響くブラス系の音は耳につく。恐らく、この時代、大学の部は、いろんな意味ではざまにあったのだろう。しかし、最後まで音楽的な表現が聴かれる事のないまま、演奏は終わってしまった。
5 関西支部 大阪府代表 近畿大学吹奏楽部 (指揮 : 辻井清幸) 金賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : プレリュードとダンス (P.クレストン)なんと、ポール・クレストンの曲を、近畿大学が演奏するとは・・・・。彼の楽曲は関西学院大学のお株だったのに。不調の大学の部にあって、貴重な2つの金賞を受賞した。関西のライバル校、関西学院大学を銀賞に追いやっての受賞。木管系の音程は不安定だが、アンサンブルはお見事。しかし、駒沢大学と同じく、音楽的な表情は最後まで聴くことが出来なかった。
1 関西支部 兵庫県代表 関西学院大学応援団総部吹奏楽部 (指揮 : 宍戸貴典) 銀賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : 組曲「太平洋の祝典(サンフランシスコ誕生200年)」 より ページェント (R.ニクソン)
2 東北支部 宮城県代表 宮城教育大学吹奏楽部 (指揮 : 鈴木芳夫) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : ディオニソスの祭 (F.シュミット)
6 東海支部 静岡県代表 静岡大学吹奏楽団 (指揮 : 高倉正巳) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 吹奏楽のための哀歌 (兼田敏)
7 関東支部 埼玉県代表 文教大学吹奏楽部 (指揮 : 森村淳史) 銀賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : ディエス・ナタリス (H.ハンソン)
9 西部支部 福岡県代表 西南学院大学吹奏楽部 (指揮 : 大倉安幸) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : アルメニアン・ダンス・パートI (A.リード)
10 北海道支部 函館地区代表 北海道教育大学函館分校吹奏楽部 (指揮 : 寺中哲二) 銀賞
課題曲 C : 北海の大漁歌 (岩河三郎)
自由曲 : 吹奏楽のための交響曲 より 第1楽章 (R.ジェイガー)
3 東京支部 東京都代表 中央大学音楽研究会吹奏楽部 (指揮 : 西村隆) 銅賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : 歌劇「グヴァンドリーヌ」序曲 (E.シャブリエ/菊池光広)
8 西部支部 鹿児島県代表 鹿児島大学吹奏楽部 (指揮 : 寺師晶) 銅賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : 「交響曲"X"」(D.ギリス)


3 関西支部 大阪府代表 阪急百貨店吹奏楽団 (指揮 : 鈴木竹男) 金賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 歌劇「ナブッコ」序曲 (G.ヴェルディ)う〜ん、冒頭のアンサンブルから、縦のラインは揃わず、ピッチも不安定で、いただけない。職場の部は、仕事との両立も大変らしいが、やはり、大人として安定したサウンドを構築して欲しい・・・・と願いたい。中間部の詠う部分はまずまず。これは百戦錬磨の結晶だろう。しかし後半のクライマックスへの盛り上げ方はさすがだ。
6 西部支部 福岡県代表 ブリヂストンタイヤ久留米工場吹奏楽団 (指揮 : 小山卯三郎) 金賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲 (M.グリンカ)さて、一方の職場の部の雄、ブリヂストンタイヤ。これで13年連続出場、そして10年連続金賞を受賞した。冒頭から、完璧に近いアンサンブルが、展開される。ブラス系のサウンドがややぶっきらぼうなのが気になるが、木管系は味わい深いサウンドを演出する。そのブレンド具合も素晴らしい。ソロの楽器の音色も美しい。しかし、これは、大人の部に今日舞うして言える事で、こうして難なくこなしてはいるんだけど、中学の部や高校の部のような音楽的な味わいが感じられないのは何故か・・・・。
1 東海支部 愛知県代表 新日本製鉄名古屋製鉄所吹奏楽部 (指揮 : 野村勤) 銀賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 歌劇「リエンツィ」序曲 (R.ワーグナー/D.ゴッドフリー)
2 中国支部 広島県代表 電電中国吹奏楽団 (指揮 : 佐藤正二郎) 銀賞
課題曲 C : 北海の大漁歌 (岩河三郎)
自由曲 : 歌劇「アルミーダ」序曲 (J.ロッシーニ)
5 東京支部 東京都代表 ヤマハ吹奏楽団東京 (指揮 : 高倉正巳) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 仮面舞踏会 (V.パーシケッティ)
8 関東支部 千葉県代表 川崎製鉄千葉製鉄所音楽部吹奏楽団 (指揮 : 斎藤信昭) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : アレルヤ!ラウダムス・テ (A.リード)
4 東北支部 青森県代表 青森県信用組合吹奏楽部 (指揮 : 柿崎勉) 銅賞
課題曲 C : 北海の大漁歌 (岩河三郎)
自由曲 : 交響詩「フィンランディア」 (J.シベリウス)
7 北海道支部 日胆地区代表 新日本製鉄室蘭吹奏楽団 (指揮 : 山田達夫) 銅賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 歌劇「魔弾の射手」序曲 (C.ウェーバー)

特別演奏 東海支部 静岡県代表 ヤマハ吹奏楽団 (指揮 : 原田元吉)

5年連続金賞受賞
古祀/保科洋
舞曲「ボルドー」/D.ショスタコーヴィチ


1 東海支部 愛知県代表 蒲郡市吹奏楽団 (指揮 : 西浦稔)金賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 交響曲第8番 より 第4楽章 (A.ドヴォルザーク/小長谷宗一)冒頭から、ストレートなファンファーレが登場。このバンド、中低音はいいんだけど、高音になると、若干、鳴きが入るのが、ちょっと弱点か。木管系の細かいフレーズが埋もれがちなのも、惜しい。トゥッティのピッチも不安定になりがち。しかし、全体のサウンドは非常にシンフォニックで、耳当たりはいい。
5 東北支部 福島県代表 郡山吹奏楽団 (指揮 : 荒川健秀)金賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 組曲「劇的風景」 (J.マスネ/荒川健秀)冒頭から、非常にダイナミックレンジの広いサウンドが展開する。東北地方は、中学も高校もレベルが高いので、一般の部のレベルもそれにつれて常勝して来た感はある。しかし、福島県は、中学高校は、この頃は、あまりいい評判は聞かなかったので、ちょっと意外だったかも。80年代に入って、少しずつ、一般の部の勢力分布図も、変容を始めたようだ。
7 関西支部 大阪府代表 創価学会関西吹奏楽団 (指揮 : 磯貝富治男) 金賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 交響曲第3番「オルガン」 より 終楽章 (C.サン・サーンス)このバンドも非常にダイナミックレンジの広い、豊かなサウンドを持つ。これから先、80年代の吹奏楽シーンを代表する事になりそうなサウンドという感じか。ブラス系も決してうるさくなく、木管系も深い味わいを持った音色を紡ぎ出す。最後のクライマックスまで、アンサンブルも乱れる事なく、音楽性豊かな空間を演出してくれた。
10 中国支部 島根県代表 出雲吹奏楽団 (指揮 : 片寄哲夫) 金賞
課題曲 B : 吹奏楽のための序曲「南の島から」 (服部公一)
自由曲 : シンフォニックバンドのためのパッサカリア (兼田敏)かつて、出雲一中で、数々の名演を残した指揮者が率いる、バンド。恐らく、出雲一中の卒業生が中心となっているのだろう。ソロ楽器の音色も美しいし、それぞれの楽器のサウンドがほどよくブレンドされた世界は、非常に美しい。ただ、全体的にテンポ設定がいまひとつで、この楽曲の持つ魅力が充分に発揮されたとは言えなかった。しかし、そこは好みの問題で、ブラス系の艶のあるサウンドといい、金賞団体に相応しい音世界を展開していた。
2 四国支部 高知県代表 鏡野中学OB吹奏楽団 (指揮 : 宮地憲一) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲 (G.ロッシーニ/宮地憲一)
3 北海道支部 札幌地区代表 札幌市民交響吹奏楽団 (指揮 : 坂井繁) 銀賞
課題曲 C : 北海の大漁歌 (岩河三郎)
自由曲 : 交響詩「ローマの松」 より アッピア街道の松 (O.レスピーギ)
4 東京支部 東京都代表 豊島区吹奏楽団 (指揮 : 八田泰一) 銀賞
課題曲 A : 吹奏楽のための「花祭り」 (小山清茂)
自由曲 : 幻想交響曲 より 終楽章 ワルプルギスの夜の夢 (H.ベルリオーズ/八田泰一)
6 関東支部 埼玉県代表 上尾市民吹奏楽団 (指揮 : 小長谷宗一) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 海の歌 (R.ミッチェル)
8 西部支部 福岡県代表 大牟田奏友会 (指揮 : 吉永忠晴)銀賞
課題曲 C : 北海の大漁歌 (岩河三郎)
自由曲 : 小交響曲「ディヴァージェンツ」 より 第3・4楽章 (F.マクベス)
9 北陸支部 石川県代表 金沢吹奏楽研究会 (指揮 : 大久保功治) 銀賞
課題曲 D : 行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」 (斉藤高順)
自由曲 : 行進曲「威風堂々」第一番 (E.エルガー)