2 関西支部 大阪府代表 大阪市立城陽中学校吹奏楽部 (指揮 : 神出有光) 金賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 :
交響組曲「寄港地」 より チュニスよりネフタ、ヴァレンシア (J.イベール/P.デュポン)冒頭から、非常に絞まりのある、充実したサウンドが展開する。大阪の中学校バンドって結構荒いというイメージがあっただけに、その印象を覆されてしまった。小気味いいテンポ感や、乱れの少ないアンサンブルも非常にいい。自由曲は、コンクールではお馴染の曲。個々のソロ楽器も充実していて、危なげない演奏が展開される。タンギングも非常に細かく揃っていて、演奏そのものは、秀逸のできばえ。ただ、音楽的な解釈に、いまひとつ個性というか、引きつけるものがなかったのが残念。
3 東北支部 青森県代表 弘前市立第三中学校吹奏楽部 (指揮 : 一戸則夫) 金賞
課題曲 A : 吹奏楽のためのカプリチオ (吉田公彦)
自由曲 :
交響詩「ローマの祭」 より チルチェンセス、主顕祭 (O.レスピーギ/W.シェーファー)課題曲は冒頭から少々のミスやアンサンブルの乱れがあったのが残念。サウンドは非常にきらびやかで、耳当たりもいいが、全体としてまとまりきってなかった感じは否めない。自由曲はコンクールではお馴染の曲。で出し、少々緊張感に欠けるものの、音楽が進むにつれて、祭りの雰囲気がじょじょに醸し出されていく。中間部のおどけた場面などは、演出的にも、非常に面白い。こんな解釈もいいなと、思わせてくれる演奏に仕上がっていた。クライマックスに向けてはアンサンブルも完璧で、言うことなし。
6 東海支部 長野県代表 長野市立柳町中学校吹奏楽部 (指揮 : 内田満) 金賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 :
歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲 (O.ニコライ/D.ゴッドフリー)非常にアンサンブルのしっかりとした、安定感のある課題曲を聞かせる。この時点で、ほぼ金賞を手中にした感じだ。自由曲は、課題曲と対称的な音楽で、個々の楽器のサウンドも美しいし、冒頭の詠い方も、非常に音楽的で好感が持てる。サウンド全体としては、沖縄の石田中と同様な非常にシンフォニックなサウンドを持っている。木管系のアンサンブルも非常に美しい。クライマックスのアンサンブルもお見事。
12 九州支部 沖縄県代表 那覇市立石田中学校吹奏楽部 (指揮 : 屋比久勲) 金賞
課題曲 C : アイヌの輪舞 (早川博二)
自由曲 :
交響曲第8番 より 第4楽章 (A.ドヴォルザーク/W.シェーファー)絞まりのある独特の屋比久サウンドでの課題曲から、聞く者を引きつけて離さない手腕はさすが。自由曲は冒頭から、ペットの艶のある音が鳴り渡り、丹念に整理された音楽が、伝わってくる。バンド全員が自信を持って演奏しているのが、心地よい。木管系は、沖縄特有の質感のあるサウンドが健在。音の歯切れも申し分なく、ドヴォルザークの世界を、堪能させる演奏だった。
18 北海道支部 旭川地区代表 当麻町立当麻中学校吹奏楽部 (指揮 : 山形正法) 金賞
課題曲 C : アイヌの輪舞 (早川博二)
自由曲 :
吹奏楽のための木挽歌 (小山清茂)課題曲の冒頭から、自信たっぷりのサウンドが、響き渡る。自由曲は、コンクールではもうお馴染の邦人作品。ソロの楽器も、サウンド的にも、音楽的な表情も、申し分ない。欲を言えば、細かいアンサンブルをもっと充実させ、リズムに躍動感が出てくると、感動は倍増するだろう。あと主旋律をもう少々大切にして欲しかった。しかし、個々の楽器のテクニックは、かなりクオリティが高い。
22 東京支部 東京都代表 練馬区立田柄中学校吹奏楽部 (指揮 : 塚田誠) 金賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 :
二つの交響的断章 (V.ネリベル)課題曲冒頭から、ソロのペットがやや不安定。しかしなんとか持ち直して、その後は安定したアンサンブルで、課題曲を締めくくる。サウンドそのものは非常に歯切れが良くて、心地いい。さて、自由曲は、ネリベルお馴染の曲。ネリベルを再現するのに、非常にきらびやかなブラスサウンドを持っているので、この選曲は最適だったといえるだろう。パーカッションも都会のバンドらしく、非常にリズム感が気持ちいい。後半のアンサンブルも、非常に安定していて、頼もしかった。
23 東海支部 静岡県代表 富士市立吉原第一中学校吹奏楽部 (指揮 : 佐野良夫) 金賞
課題曲 C : アイヌの輪舞 (早川博二)
自由曲 :
スペイン奇想曲 より 第3、4、5楽章 (N.リムスキー・コルサコフ/佐野良夫)非常にダイナミックレンジの広いサウンドが頼もしい。サックスプレイヤーのビブラートも、非常に美しい。課題曲は、模範的な減点の少ない演奏。自由曲は、コンクールでももうお馴染の曲。非常にクラリネットを中心とした木管のサウンドが美しいこのバンドに、最適の選曲といえるだろう。細かいフレーズも、もれなく再現してあって、聞き心地がいい。若干の細かいミスと、一部ブラス系のピッチの不安定さが惜しかった。しかしタンギングもしっかりしていて、この曲の情感は、あますところなく表現出来ていたと思う。欲を言えば、3拍子がスペインの3拍子になりきっていなかったのが残念だった。
1 中国支部 山口県代表 下関市立玄洋中学校吹奏楽部 (指揮 : 竹中俊二) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 夜想曲 より 祭り (C.ドビュッシー/錦織雄司)
4 関西支部 滋賀県代表 大津市立瀬田中学校吹奏楽部 (指揮 : 森島洋一) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲 (G.ヴェルディ/森下修次)
全体的に、少々荒井部分も目立つ他、音の不鮮明な部歩っもあったりするが、音楽的なパッションや、ソロ楽器のサウンドの美しさや、解釈については、銀賞のバンドの中でも上位のレベルにあったと思う。この時の指揮者、森島氏は、後に、関西一般の部の名門バンド、大津シンフォニックバンドの棒を振る事になる・・・・。こういう時代もあったのですね。
5 北陸支部 福井県代表 敦賀市立粟野中学校吹奏楽部 (指揮 : 安立敏章) 銀賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : 交響組曲「野人」 より 集い、祭り、踊り (渡辺浦人/大木隆明)
9 北海道支部 札幌地区代表 札幌市立向陵中学校吹奏楽部 (指揮 : 鹿討譲二) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : バレエ音楽「恋は魔術師」 より パントマイム、火祭りの踊り (M.ファリャ/藤田玄播)
10 関東支部 山梨県代表 大月市立大月東中学校吹奏楽部 (指揮 : 平野廣海) 銀賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : バレエ音楽「ガイーヌ」 より アイシェの目覚めと踊り、レスギンカ舞曲 (A.ハチャトゥリアン/藤田玄播)
13 東海支部 三重県代表 四日市市立四日市南中学校吹奏楽部 (指揮 : 西田徹) 銀賞
課題曲 C : アイヌの輪舞 (早川博二)
自由曲 : バレエ音楽「ガイーヌ」 より アイシェの目覚めと踊り、レスギンカ舞曲 (A.ハチャトゥリアン/藤田玄播)
14 東京支部 東京都代表 足立区立第十四中学校吹奏楽部 (指揮 : 原田徹) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 :
交響組曲「シェエラザード」 より 第4楽章 バグダッドの祭、海、船の難破 (N.リムスキー・コルサコフ/八田泰一)冒頭から豊かな響きが心地よい。シェエラザードと言えば、72年の豊島十中の歴史的な名演を思い出す。さて、このバンド、サウンドは、ダイナミックでいいんだけど、細かいアンサンブルのずれが、随所にあるのが惜しい。サックスのアンサンブルは、音色に艶があって、非常に流麗だった。しかし個人的には、金賞あげたい演奏を残したと思う。
17 中国支部 島根県代表 出雲市立第二中学校吹奏楽部 (指揮 : 渡部修明) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 :
交響詩「海」 より 風と海との対話 (C.ドビュッシー/錦織雄司)去年は金賞で、例年、艶のあるサウンドを聞かせるこのバンドだけど、この年は、ブラス系に全く艶がなく、ぶっきらぼうなサウンドになってしまっていた。旋律もところどころで不鮮明になり、音楽的な主張が、伝わって来なかった。アンサンブル力があるだけに、非常に残念。
19 東北支部 秋田県代表 秋田市立秋田南中学校吹奏楽部 (指揮 : 田口利弘) 銀賞
課題曲 C : アイヌの輪舞 (早川博二)
自由曲 : 交響詩「禿山の一夜」 (M.ムソルグスキー/M.ガードナー)
トゥッティの時のサウンドの重なりは、特にブラス系がダイナミックで、非常に安定感がある。ただ、ややピッチが不安定なのと、木管系の音が堅いのが、惜しい。木管のアンサンブルのばらつきと、ピッチの不揃いが、残念だった。
24 東北支部 秋田県代表 秋田市立山王中学校吹奏楽部 (指揮 : 羽川誠) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 交響組曲「春」 より 第2楽章 (C.ドビュッシー/佐藤正人)
25 関東支部 栃木県代表 小山市立間々田中学校吹奏楽部 (指揮 : 藤尾裕) 銀賞
課題曲 A : 吹奏楽のためのカプリチオ (吉田公彦)
自由曲 : 交響組曲「春」 より 第2楽章 (C.ドビュッシー/佐藤正人)
7 関西支部 兵庫県代表 宝塚市立宝梅中学校吹奏楽部 (指揮 : 渡辺秀之) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : 歌劇「イーゴリ公」 より ダッタン人の踊り (A.ボロディン/M.ハインズレイ)
後に、金賞常連校となる宝梅中ではあるが、この頃は、まだサウンドもでき上がっておらず、細かいミスやアンサンブルの不備が目立つ演奏。この状態から、どんな感じに金賞常連バンドに成長して行くのか、追いかけてみるのも、面白いかも知れない。
8 九州支部 沖縄県代表 那覇市立小禄中学校吹奏楽部 (指揮 : 大城政敬) 銅賞
課題曲 C : アイヌの輪舞 (早川博二)
自由曲 : 黙示録 (R.ジェイガー)
沖縄の名門中学ではあるが、この年の演奏は、かなり乱暴さが目立つ。いわゆる沖縄サウンドと言われたものが、影を潜めてるのは残念このバンドとしては、選曲も良くなかったかも知れない。
11 四国支部 愛媛県代表 松山市立雄新中学校吹奏楽部 (指揮 : 鈴木清) 銅賞
課題曲 A : 吹奏楽のためのカプリチオ (吉田公彦)
自由曲 : スペイン奇想曲 より 第3、4、5楽章 (N.リムスキー・コルサコフ/F.ウィンターボトム)
で出しのアンサンブルがちょっと不安定だったが、次のブラス系のタンギング等は、気持ちいい。が、音程をはずしたりするのは、残念。続くサックスのカデンツァの音色は、非常に美しい。個々のテクニックは結構あるので、もっと全体的な音楽の構築を心がければ、素晴らしい演奏をすると思うのだが・・・・。いずれにしてもけ歯切れのいい溌剌感はいいと思う。
15 関東支部 山梨県代表 甲府市立南西中学校吹奏楽部 (指揮 : 玄間博) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : バレエ音楽「ガイーヌ」 より バラの乙女の踊り、レスギンカ (A.ハチャトゥリアン/藤田玄播)
16 北陸支部 福井県代表 金津町立金津中学校吹奏楽部 (指揮 : 武井秀明) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : 吹奏楽のための木挽歌 (小山清茂)
20 九州支部 宮崎県代表 都城市立祝吉中学校吹奏楽部 (指揮 : 椛山達巳) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : 古祀 より 女性の踊り、全員の踊り、祈り (保科洋)
21 中国支部 島根県代表 出雲市立第一中学校吹奏楽部 (指揮 : 錦織雄司) 銅賞
課題曲 A : 吹奏楽のためのカプリチオ (吉田公彦)
自由曲 : バレエ組曲「火の鳥」 より 序奏、カスチェイの踊り、終曲 (I.ストラヴィンスキー/錦織雄司)
中国地方の名門校、出雲一中。この年は、個々の楽器の細かいミスも目立つし、アンサンブルも不揃いな部分が多く、名門らしからぬ演奏。主旋律も不鮮明になってしまっている。昨年は銀賞だし、少々スランプ気味なのか。音楽的解釈は、それでも、やはり他の中学校バンドを圧倒している。ま、伝統校なので、すぐにまた、復活して来るであろう。


5 東北支部 秋田県代表 秋田県立仁賀保高等学校吹奏楽部 (指揮 : 高野豊昭) 金賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 :
交響曲 より 第4楽章 (矢代秋雄/高野豊昭)繊細な演奏が光る課題曲に続いて、自由曲は邦人作品。このバンドは、非常に木管系のサウンドが、音色も音量も豊かで、非常に全体がシンフォニックなサウンドを構築している。その為、自然とダイナミックレンジが拡がり、安心して聞けるのがいい。一方、演奏の方は、適度の緊張を持って奏でられてる感じで、作品の雰囲気を非常に的確に表現していた。ややもすると、うるさい演奏になりがちなこの曲を、非常にシンフォニックにまとめ上げた。パーカッションのアンサンブルは、素晴らしいね。
8 東北支部 秋田県代表 秋田県立秋田南高等学校吹奏楽部 (指揮 : 高橋紘一) 金賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 :
「パロディー的四楽章」 より 第4楽章 ルーセル (深井史郎/天野正道)非常にブラス系がきらびやかなサウンドだ。このバンドも、70年代から活躍するバンドまひとつ。キャリアと伝統があるだけあって、個々のテクニックと、サウンドのダイナミックレンジの広さは、さすが。木管系の細かいフレーズも満遍なく再現されていて、非常に全体像を掴みやすい音楽を作り上げている。ただ、時折、旋律が不鮮明になるのが残念。
9 東海支部 愛知県代表 名古屋電気高等学校吹奏楽部 (指揮 : 松井郁雄) 金賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 :
交響的断章 (V.ネリベル)長いキャリアを持つバンドの演奏が続く。課題曲の演出力はさすがに素晴らしい。強弱緩急は勿論の事、それを越えた音楽的な表現力が秀逸だった。さて、自由曲は、73年に取り上げた曲に再び挑戦してきた。サウンドは、よりダイナミックレンジを広げ、アンサンブルはより緻密になり、表現力も格段にアップしている。73年の演奏は個人的には好きでは無かったが、この年の再演には感動させてもらった。
10 北陸支部 富山県代表 富山県立富山商業高等学校吹奏楽部 (指揮 : 坪島照信) 金賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 :
バレエ音楽「ロメオとジュリエット」 より モンタギュー家とキャピュレット家、タイボルトの死 (S.プロコフィエフ/上埜孝)金賞団体が続くが、このバンドもキャリアの非常に長いバンド。課題曲の冒頭から、非常に抜けの言いブラスサウンドが響き渡る。北陸のバンドは、ブラス系、特にファンファーレ系のサウンドが明るく輝いた感じで素晴らしい。若干アンサンブルが不安定なのが残念。さて自由曲は、このバンドのサウンドを充分に発揮出来るアレンジが心憎い。もっと木管系のサウンドに絞まりが出てくると、よりシンフォニックな響きになるような気がする。
12 関西支部 大阪府代表 大阪府立淀川工業高等学校吹奏楽部 (指揮 : 丸谷明夫) 金賞
課題曲 C : アイヌの輪舞 (早川博二)
自由曲 :
エル・サロン・メヒコ (A.コープランド/M.ハインズレイ)課題曲の冒頭から、コンクール常連の余裕さえ漂う響きで、他を圧倒する。この学校は、旋律の浮き立たせ方が非常にうまい。この年のペットチームは、非常に心地よいビブラートを聞かせるし、とにかく課題曲を一聴しただけで、金賞が間違いないというのがわかる演奏だ。自由曲は、コンクールではお馴染の曲。この曲は、で出しで、大体全体が把握出来る。勿論、問題のない秀逸なサウンドで登場する。個々の楽器のテクニックも、この年は非常にレベルが高い。このバンドは、個性のない模範的バンドと言われるが、無個性の個性を持っているような気がする。それに個性がなくて常に上位にいるというのは、物凄い実力と基礎力を持っている・・・・という事の証明でもあるしね。
18 中国支部 岡山県代表 就実高等学校吹奏楽部 (指揮 : 村松勲) 金賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 :
幻想舞曲集 より 夢、酒宴 (J.トゥリーナ/P.マルクィーナ)やや線は細いものの、音の分離がはっきりしたブラスサウンドで、課題曲の冒頭は始まる。これと言って、特徴がないと言えば、ないが、丁寧に作り上げられたサウンドという感じで、好感が持てる。細かいフレーズも過不足なく、しっかりと刻まれていて、コンクールではとりこぼしがないと言われる演奏のひとつだろう。自由曲では、ブラス系のサウンドを中心に非常に艶のある響きが美しい。クライマックスに向けての細かいアンサンブルも、しっかりと構築されていて、絞まりのある演奏だ。
22 九州支部 福岡県代表 福岡工業大学附属高等学校吹奏楽団 (指揮 : 鈴木孝佳) 金賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 :
序曲「春の猟犬」 (A.リード)福岡電波高校の時代から、常に九州の高校バンドの頂点に君臨して来た、このバンド。課題曲のまとめ方はさすがで、大会を通じてもトップクラスの仕上がり。気持ち良すぎるぐらい。で、自由曲、この年は、アルフレッド・リードの明るい曲を、緻密なアンサンブルと、情感豊かなサウンドで、聞かせてくれた。それにしても、九州大会は、過去の大会、全て金賞を受賞して来ているというのが凄いね。音楽的な緊張感が、最後まで崩れる事がないのも、素晴らしい。かなりレベルが向上して来た高校の部の中でも、突出した演奏で金賞を受賞した。
25 北海道支部 札幌地区代表 東海大学第四高等学校吹奏楽部 (指揮 : 井田重芳) 金賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 :
天使ミカエルの嘆き (藤田玄播)ブラス系のサウンドがやや乱暴な部分もあるが、ひとつひとつの音の粒が際だっていて、非常に音楽全体を把握しやすい演奏だ。木管のアンサンブルが非常に美しい。
2 関西支部 兵庫県代表 尼崎市立尼崎東高等学校吹奏楽部 (指揮 : 馬場武彦) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 夜想曲 より 祭り (C.ドビュッシー/W.シェーファー)
3 関東支部 神奈川県代表 逗子開成高等学校吹奏楽部 (指揮 : 西野明男) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : バレエ音楽「四季」 より 秋 (A.グラズノフ/R.バンクロフト)
7 関西支部 兵庫県代表 兵庫県立尼崎西高等学校吹奏楽部 (指揮 : 中村弘之) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : スペイン奇想曲 (N.リムスキー・コルサコフ/M.ハインズレイ)
11 九州支部 福岡県代表 福岡県立嘉穂高等学校吹奏楽部 (指揮 : 竹森正貢) 銀賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : バレエ組曲「三角帽子」 より 粉屋の踊り、終幕の踊り (M.ファリャ/岩井直溥)
この学校もキャリアは長い。サウンドや歯切れのいいタンギング等はいいんだけど、何故かこの自由曲、冒頭からかなり急いでいる感じがして落ち着かない。細かい音程のミスもちょっと残念。音の絞まりもいいし、足りないのはサウンドのダイナミックレンジか。サウンド全体にもっと響きと艶が出てくれば、金賞に最も近いバンドであるのは間違いない。
14 関東支部 埼玉県代表 川口市立川口高等学校吹奏楽部 (指揮 : 信国康博) 銀賞
課題曲 C : アイヌの輪舞 (早川博二)
自由曲 : 吹奏楽のための「無言の変革」 より そこに人の影はなかった (信国康博)
サウンドそのものも、素晴らしいし、指揮者自身が作曲したこの難曲を、自分達の音楽に仕上げているのも素晴らしい。ただし、じっくりと仕上げたものの、音楽的にもう一歩進んだ表現まで行ってたかどうかは、ちょっと疑問符。しかしこの年は、銀賞もかなりレベルが高く、この時代の高校の部で、金賞を取る事の難しさを、改めて痛感する。
15 中国支部 広島県代表 広島市立基町高等学校吹奏楽部 (指揮 : 増広卓三) 銀賞
課題曲 C : アイヌの輪舞 (早川博二)
自由曲 : 歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲 (O.ニコライ/D.ゴッドフリー)
非常にシンフォニックで、アンサンブルもしっかりした演奏であるが、サウンドが塊になる傾向があって、主旋律が、全面に出てこないのが惜しい。個々の楽器のテクニックや音の艶は素晴らしいものを持ってるだけに残念。あとトゥッティで、音がややフラットになるのも、気になるかな。
16 関東支部 千葉県代表 習志野市立習志野高等学校吹奏楽部 (指揮 : 新妻寛) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 呪文とトッカータ (J.バーンズ)
この団体も、非常にレベルの高い銀賞団体のひとつ。アンサンブルはしっかりしているし、個々のテクニックも抜群だが、ややサウンドが荒いのが気になる。あと、サウンド全体のバランス、旋律の詠い方に気を配って欲しい気もした。しかし実にシンフォニックな響きだ。
17 東北支部 宮城県代表 宮城県立仙台第一高等学校吹奏楽部 (指揮 : 荒井弘) 銀賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : 組曲「グランド・キャニオン」 より 山道をゆく、豪雨 (F.グロフェ/児玉英誉、寺田潤)
自由曲の前半のアプローチは素晴らしかったが、曲が進むにつれて、段々と普通な感じになって行くのが、残念。中盤からは、アンサンブルにもやや乱れが出始め、ピッチも不安定になって行く。しかし、このバンドの、独自のサウンドを追及しようとする姿勢には、拍手を送りたい。
21 中国支部 島根県代表 島根県立出雲高等学校吹奏楽部 (指揮 : 金本克康) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 交響詩「魔法使いの弟子」 (P.デュカス/F.ウィンターボトム)
23 北陸支部 石川県代表 石川県立金沢二水高等学校吹奏楽部 (指揮 : 川合政之) 銀賞
課題曲 C : アイヌの輪舞 (早川博二)
自由曲 : スキタイ組曲「アラとロリー」 より ヴェレスとアラへの崇拝、チェヂボーグと悪の精の踊り (S.プロコフィエフ/川合政之)
24 東海支部 三重県代表 三重県立白子高等学校吹奏楽部 (指揮 : 園田幸男) 銀賞
課題曲 A : 吹奏楽のためのカプリチオ (吉田公彦)
自由曲 : 歌劇「イスの王様」序曲 (E.ラロ/L.カイリエ)
1 北海道支部 帯広地区代表 北海道立帯広三条高等学校吹奏楽部 (指揮 : 小滝孝夫) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : 組曲「ハーリ・ヤーノシュ」 (Z.コダーイ/上埜孝)
4 四国支部 香川県代表 香川県立観音寺第一高等学校吹奏楽部 (指揮 : 村山英一) 銅賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 序曲「フィンガルの洞窟」 (F.メンデルスゾーン/J.サーディ)
6 東海支部 長野県代表 長野県立屋代高等学校吹奏楽部 (指揮 : 佐々木忠司) 銅賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 交響曲 より 第3楽章 (松村禎三/大竹賢)
13 東京支部 東京都代表 錦城高等学校吹奏楽部 (指揮 : 梶原政利) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : 吹奏楽のための序曲「火の伝説」 (櫛田(月失)之扶)
19 九州支部 沖縄県代表 沖縄県立首里高等学校吹奏楽部 (指揮 : 名渡山愛文) 銅賞
課題曲 A : 吹奏楽のためのカプリチオ (吉田公彦)
自由曲 : 交響曲第5番 より 第4楽章 (D.ショスタコーヴィチ/C.ライター)
名門校がこの名曲を演奏するとあって期待して聞いた。沖縄特有のシンフォニックな響きは健在だが、全体的なサウンドのバランスが悪い。その為、主旋律がしっかりと全面に出てこない。アンサンブルはしっかりしているのに、息切れ感があるのは、その為なのだろう。細かいミスも、いただけない。このところ、福岡県勢に押され気味な沖縄県勢なだけに、もっともっと頑張っては欲しいのだけれど・・・・。
20 東京支部 東京都代表 日本大学第二高等学校吹奏楽部 (指揮 : 木村護) 銅賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 交響詩「ローマの祭」 より 主顕祭 (O.レスピーギ/上原圭嗣)
特別演奏 東北支部 青森県代表 青森県立弘前南高等学校吹奏楽部 (指揮 : 斎藤聖一)
組曲「ペレアスとメリザンド」作品80 I前奏曲 II糸を紡ぐ女 IIIシチリア舞曲 IVメリザンドの死/G.フォーレ(斎藤聖一)
歌劇「皇帝サルタンの物語」より熊蜂の飛行/N.リムスキー・コルサコフ(斎藤聖一)
特別演奏 関西支部 奈良県代表 天理高等学校吹奏楽部 (指揮 : 新子菊雄)
喜歌劇「こうもり」序曲/J.シュトラウス(L.カイリエ)
グリーンスリーブス/イングランド民謡(A.リード)
民族舞曲/D.ショスタコーヴィチ(F.エリクソン)


5 関東支部 神奈川県代表 神奈川大学吹奏楽部 (指揮 : 小澤俊朗) 金賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 :
ディオニソスの祭 (F.シュミット)この年の大学の部は、12団体中、5団体が金賞という、ハイレベルな年。課題曲の冒頭から、艶と張りと絞まりのあるサウンドが鳴り響く。他の追随を許さないまでに確率されたサウンドは、聞く側に何の不安も与えない。自由曲はコンクールではお馴染の曲。こちらも、確実なアンサンブル力で、一糸乱れぬ演奏を展開する。時折細かいフレーズが不鮮明になる事以外にマイナス要素は見あたらない秀逸の演奏。
6 東京支部 東京都代表 亜細亜大学吹奏楽団 (指揮 : 小長谷宗一) 金賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 :
交響曲第2番 より 第3・4楽章 (A.ボロディン/小長谷宗一)駒沢大学が招待演奏にまわったこの年、東京大会から全国大会に抜けたのは、名門中央大学と亜細亜大学。課題曲のマーチは、全てのパートやフレーズが鮮明に表に出てくる、模範的な好演。激戦の東京大会を制しただけの事はあるという感じがする。アンサンブルも、縦の線がしっかりと揃った、完璧さを誇る。自由曲も、ボロディンの情感豊かな民俗的シンフォニーを好演している。
10 関西支部 大阪府代表 近畿大学吹奏楽部 (指揮 : 森下治郎) 金賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 :
アンティフォナーレ (V.ネリベル)さて、関西の2つの代表の座に収まったのは、ご存じ、関西学院と近畿大学。この時代の関西のこの2校の水準の高さは抜群で、この年も、非常に秀逸な演奏を残している。木管系もブラス系も、全ての音が非常に明瞭に、確実な音程で、耳に飛び込んで来る。ネリベルのお馴染の自由曲も、まさに、一糸乱れぬアンサンブルと、圧倒的なパワーと柔軟さを持ったサウンドで、魔術のような世界を展開してくれた。
11 東海支部 三重県代表 三重大学吹奏楽団 (指揮 : 沖公智) 金賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 :
楽劇「サロメ」 より 七つのヴェールの踊り (R.シュトラウス/M.ハインズレイ)この年は、「サロメ」はまだ録音禁止ではなかったようで、実況録音盤にしっかりと収録されている。このバンドは、しなやかな木管系のサウンドが秀逸で、非常にシンフォニックな世界を展開するバンドだ。大学の部は、全体的に、ブラスサウンドで押してくるバンドが多いけど、この学校は、対称的な存在として、非常に貴重な存在だと思う。
12 関西支部 兵庫県代表 関西学院大学応援団総部吹奏楽部 (指揮 : 梅田尚哉) 金賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 :
交響曲第5番 より 第4楽章 (D.ショスタコーヴィチ/C.ライター)関西の2枠のもうひとつは、歴史と伝統のある関西学院大学。基本的には、オリジナル曲を得意とするバンドだが、この年は、コンクールでもお馴染のこのシンフォニーを取り上げた。非常に、ブラス系を中心に艶のあるサウンドのショスタコービッチは、耳に心地よい。ただ、高域と低域に比べて、中域のサウンドにいまひとつ重厚さがない分、この曲の醍醐味が半減されてしまったのは、否めない。かつてのような圧倒的なダイナミックレンジを持ったサウンドは影を潜めてしまったのか・・・・。しかしこの難曲を、シンフォニックにまとめあげた手腕には拍手したい。
2 東京支部 東京都代表 中央大学音楽研究会吹奏楽部 (指揮 : 林紀人) 銀賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : 交響詩「海」 より 風と海との対話 (C.ドビュッシー/上岡洋一)
7 東北支部 岩手県代表 岩手大学吹奏楽部 (指揮 : 小笠原勇美) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : バレエ組曲「三角帽子」 より 粉屋の踊り、終幕の踊り (M.ファリャ/及川晃貴)
1 北海道支部 函館地区代表 北海道教育大学函館分校吹奏楽部 (指揮 : 寺中哲二) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : 呪文とトッカータ (J.バーンズ)
3 九州支部 沖縄県代表 琉球大学吹奏楽部 (指揮 : 村松志門) 銅賞
課題曲 A : 吹奏楽のためのカプリチオ (吉田公彦)
自由曲 : 海の歌 (R.ミッチェル)
4 九州支部 福岡県代表 福岡工業大学吹奏楽団 (指揮 : 鈴木孝佳) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : ソワレ・ミュージカル より 第1楽章 行進曲 第3楽章 チロル風舞曲 第4楽章 ボレロ 第5楽章 タランティラ (B.ブリテン)
8 関東支部 千葉県代表 千葉商科大学吹奏楽研究部 (指揮 : 坂逸郎) 銅賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 交響詩「魔法使いの弟子」 (P.デュカス/M.ハインズレイ)
9 四国支部 香川県代表 香川大学吹奏楽団 (指揮 : 安部忠明) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : バレエ音楽「四季」 より 秋 (A.グラズノフ/R.バンクロフト)
特別演奏 東京支部 東京都代表 駒沢大学吹奏楽部 (指揮 : 上埜孝)
祝典序曲/広瀬量平(上埜孝)
ボレロ/M.ラヴェル(岩井直溥)

1 関西支部 大阪府代表 阪急百貨店吹奏楽団 (指揮 : 鈴木竹男) 金賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 :
バレエ組曲「ファウスト」 (C.グノー/L.P.ローレンドウ)常に職場の部を牽引してきる感のある3団体と言えば、阪急・ブリヂストン、そしてヤマハ。この年は、3団体が揃っての金。最初に登場の阪急は、木管系の高音部がやや、息切れしているのが惜しい。アンサンブル的には、さすがにしっかりしていて、テンポ感も素晴らしい。全体的に、やはり音に艶がないのが、マイナス要因となるぐらいか。この団体は、アレンジものが得意で、この年も、グノーの曲を情感豊かに歌い上げている。
5 東海支部 静岡県代表 ヤマハ吹奏楽団浜松 (指揮 : 原田元吉) 金賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 :
吹奏楽のためのファンタジー (夏田鐘甲)いつも、きらきら金ピカの楽器で、きらびやかなサウンドを演出するヤマハ。この団体は、邦人作品を積極的に取り上げる事でも知られている。この年も、和の情景を巧みに取り入れた作品を、安定したサウンドとアンサンブルで好演している。たまには、このバンドがお馴染の曲をやる・・・・なんてのも聴いてみたいんだけどね。ま、コンクールという一発勝負の場では、それはしょうがないか。
7 九州支部 福岡県代表 ブリヂストンタイヤ久留米工場吹奏楽団 (指揮 : 小山卯三郎) 金賞
課題曲 C : アイヌの輪舞 (早川博二)
自由曲 :
交響組曲「シェエラザード」 より 第4楽章 バグダッドの祭、海、船の難破 (N.リムスキー・コルサコフ/F.ウィンターボトム)昨年は5年連続金賞の招待演奏にまわったブリヂストン。明けのこの年は、見事金賞。常連3団体揃っての受賞となった。課題曲は余裕の演奏と音楽の表現力。自由曲は、コンクールでお馴染の曲。サックスで奏でるカデンツァは、やや急ぎ気味なのがひっかかりながらも、は見事なサウンドで再現している。全体を通して、木管系のサウンドが安定しているので、こういうアレンジものは、安心して聴ける。もう少し、中域が厚くなると、音楽全体に安定度が増すんだけどね。
4 東北支部 青森県代表 青森県信用組合吹奏楽部 (指揮 : 箕輪響) 銀賞
課題曲 A : 吹奏楽のためのカプリチオ (吉田公彦)
自由曲 : 吹奏楽のための序曲「飛天」 (櫛田(月失)之扶)
6 東京支部 東京都代表 ヤマハ吹奏楽団東京 (指揮 : 高倉正巳) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 吹奏楽のための「バラード」II (兼田敏)
2 北海道支部 日胆地区代表 新日鉄室蘭吹奏楽団 (指揮 : 山田達夫) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : 歌劇「どろぼうかささぎ」序曲 (G.ロッシーニ/C.ブラウン)
3 関東支部 神奈川県代表 日本電気玉川吹奏楽団 (指揮 : 稲垣征夫) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : 組曲「パイナップルポール」 (A.サリバン/C.マッケラス)
8 中国支部 広島県代表 電電中国吹奏楽団 (指揮 : 佐藤正二郎) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : 日本祈願太鼓 (渡辺浦人)


1 関西支部 大阪府代表 創価学会関西吹奏楽団 (指揮 : 磯貝富治男) 金賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 :
トッカータとフーガ ニ短調 (J.S.バッハ/E.ライゼン)毎年、金賞団体が入れ替わるという一般の部は群雄割拠の時代。その中では、このバンドは80年代の中で、安定した活躍を見せたバンドのひとつだろう。一般の部の関西大会は、東京と並ぶ激戦区で、一昨年は創価、去年は西宮が代表になっていずれも金賞を受賞している。そしてこの年は、創価関西が代表で見事金賞をゲット。コンクールではあまりにもお馴染の曲を、オーソドックスに、独特の艶のあるサウンドで表現している。音楽自体にこれと言った個性は感じられないが、アンサンブルもほぼ完璧で、重厚でダイナミックレンジの広いサウンドは、この時代の中では、秀逸のものを残している。
2 関東支部 埼玉県代表 上尾市民吹奏楽団 (指揮 : 小長谷宗一) 金賞
課題曲 C : アイヌの輪舞 (早川博二)
自由曲 :
吹奏楽のための組曲第3番 より 第1、2、4楽章 (A.リード)のちに吹奏楽王国となる埼玉県からの一般の部出場。個々のテクニックもさる事ながら、全体としてのアンサンブル力、まとまり感、音楽性が素晴らしい。一般の部のバンド津は、テンポ設定等で、若干、物足りない金賞バンドが多い中、このバンドは、その部分の不安感も全くなく、非常に充実したサウンドと音楽を展開する。関東支部からは、去年は新潟のバンドが、そしてこの年は埼玉から出場していずれも金賞。ここも地区大会が激戦となって来ている。さてクライマックスになっても息切れしない演奏は、文句なしの金賞。
8 北海道支部 札幌地区代表 札幌吹奏楽団 (指揮 : 菅原克弘) 金賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 :
組曲「絵のような風景」 より アンジェラスの鐘、ジプシーの祭り (J.マスネ/L.ミレ)北海道も、札幌、旭川と、それぞれの地区でも複数のハイレベルバンドがひしめき合っている。そのどれもがシンフォニックなサウンドを追及しているのでも有名。さて、この年は、札幌吹奏楽団が代表となり見事金賞を受賞。このバンドは、アンサンブルが非常にしっかりしている。サウンドの艶や、個々のテクニックについては、このアンサンブル力の前では、そんなに問題にはならないみたいだ。いわゆる絞まりのあるサウンドと絞まりのある音楽が展開された・・・という感じか。
10 北陸支部 富山県代表 富山ウインドアンサンブル (指揮 : 秋山鴻市) 金賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 :
吹奏楽のための第2組曲 より 第2、4楽章 (A.リード)金賞バンドがどんどん入れ替わる一般の部にあって、このバンドは、この年唯一の去年に続いての金賞受賞バンド。北陸のバンドは、ブラス系の艶が非常に心地よいバンドが多いんだけど、このバンドもご多分に漏れず、非常にきらびやかな金管サウンドが響き渡る。勿論、木管系のサウンドも充分に美しいんだけどね。アンサンブルは、さすがに去年の金賞で更に自信をつけただけあって、縦の線も横の揺れも素晴らしい。北陸は中学高校と優秀なバンドが多いだけあって、それが一般の部にまで波及するのは素晴らしい事だろう。
4 中国支部 岡山県代表 岡山シンフォニックバンド (指揮 : 沢根育生) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : サマーセット・ラプソディー (G.ホルスト/C.グランドマン)
5 東海支部 愛知県代表 蒲郡市吹奏楽団 (指揮 : 西浦稔) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 楽劇「神々の黄昏」 より ジークフリートの葬送行進曲 (R.ワーグナー/P.フォエアー)
7 東京支部 東京都代表 乗泉寺吹奏楽団 (指揮 : 円田勇一) 銀賞
課題曲 B : 序奏とアレグロ (木下牧子)
自由曲 : 「ハムレット」への音楽 より 第2、1楽章 (A.リード)
3 東北支部 秋田県代表 秋田吹奏楽団 (指揮 : 佐々木保) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : トッカータとフーガ ニ短調 (J.S.バッハ/E.ライゼン)
6 九州支部 佐賀県代表 佐賀市民吹奏楽団 (指揮 : 吉武雄三) 銅賞
課題曲 A : 吹奏楽のためのカプリチオ (吉田公彦)
自由曲 : シンフォニックバンドのためのパッサカリア (兼田敏)
9 四国支部 愛媛県代表 松山市民吹奏楽団 (指揮 : 永田粋睦) 銅賞
課題曲 D : サンライズ・マーチ (岩河三郎)
自由曲 : カプリチオ・コンチェルタンテ (F.マクベス)