5 関西支部 奈良県代表 生駒市立生駒中学校吹奏楽部 (指揮:牧野耕也) 金賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
ミシシッピ組曲 より ハックルベリー・フィン、マルディ・グラ (F.グロフェ/瀬尾宗利/森田一浩)いきなり、関西弁が聞こえてきそうな元気のいい演奏。溌剌とした課題曲の解釈は中学生らしくて好感がもてる。ただその分、荒っぽい部分があるのも確かで、時折縦の線が揃わない事も。しかし、シンフォニックな響きも持ちつつ、聞かせる部分は情感たっぷりな表現力もある。自由曲は、このバンドのサウンドを最大限に生かせるアメリカの曲。曲の持つ明るさを充分に表現していて◎。最後まで息切れすることなく、持続する元気の良さも◎。
6 東海支部 長野県代表 松本市立筑摩野中学校吹奏楽部 (指揮:妹尾圭子) 金賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
喜びの島 (C.ドビュッシー/真島俊夫)いきなり重厚でダイナミックレンジの広いサウンドに圧倒される。細かいパッセージも、最後まできっちりと鳴らす丁寧な音楽表現もお見事。メロディの歌い上げも充分。ソロの受け渡しも、絶妙。自由曲はドビュッシーの繊細な旋律とハーモニーを物の見事に表現しきっていた。このバンドは、特にクラリネットの音のレンジが広い為、中低域がしっかりとしたサウンドに仕上がっている。後半のアンサンブルも見事。
11 東北支部 山形県代表 米沢市立第四中学校吹奏楽部 (指揮:加藤公一) 金賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
組曲「戦場にかける橋」 (M.アーノルド/木村吉宏)課題曲の冒頭のベースラインの音程が不安定ながらも、その後は持ち直して、和旋律を、情緒豊かに奏でてくれた。ただ、楽器それぞれの音のバランスが時折不安定になるのが残念。そのためか、時折アンサンブルが不安定になる。自由曲は一転して、曲の持つ情景をいかんなく、音楽で表現してくれた。
13 北陸支部 富山県代表 福光町立吉江中学校吹奏楽部 (指揮:山田誠) 金賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
ケルト・ラプソディー (ケルト民謡/建部知弘)今年は富山の中学校が大活躍。このバンドも、全体的に音がよく鳴っていた。個々のフレーズが隠れる事なく、しっかりと表現されている。木管系のサウンドの艶もあって、バンド全体のサウンドが非常に耳当たりいい。また音楽的な緩急、音の抑揚が非常に人間味溢れていて、聞く者の気持ちを自然に盛り上げてくれる。パート的にはサックス群が非常に素晴らしいサウンドを持っている。自由曲は、ケルト民謡独特の情感とリズム感を、的確に再現していた。
14 東関東支部 茨城県代表 ひたちなか市立田彦中学校吹奏楽部 (指揮:志田信彦) 金賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 (R.シュトラウス/斉藤淳)ダイナミックレンジの広いサウンドが続く。このバンドも、パッションに溢れた演奏を残してくれた。しかし、このバンドも、個々の音が、細部に渡ってよく鳴り響いてくる。サックスのソロパートの、音のため具合は、超中学生級。ユーフォの音色も情感に溢れていた。自由曲は、お馴染の曲。アンサンブルも見事、音楽的な表現力も言うことない。
3 西関東支部 埼玉県代表 飯能市立加治中学校吹奏楽部 (指揮:中川徳夫) 金賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
喜歌劇「メリー・ウィドウ」セレクション (F.レハール/鈴木英史)今年は前評判も高かったので、かなり期待していた。去年より、こぢんまりとした感じになってしまったか。人数のせいかな。しかし基本的なサウンドはしっかりとしているので、安心して聞けるのはいい。課題曲で、細かいミスがいくつかあったのは惜しい。が、かなりレベルの高い名演ではあった。あと、クラリネットがもう少しまろやかになると、サウンド全体に艶が出るだろう。自由曲は一転して、本領発揮。出だしのアンサンブルは見事で、そのまま最後まで乱れる事なく音楽が奏でられていく。最後の音の重なりも見事。
4 中国支部 岡山県代表 津山市立津山西中学校吹奏楽部 (指揮:稲生健) 金賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
管弦楽組曲「第六の幸運をもたらす宿」 より ロマンティックインタリュード、ハッピーエンディング(M.アーノルド/瀬尾宗利)課題曲の出でしで、一瞬ひやっとしたが、その後の立ち直りは素晴らしい。このバンドはクラリネットが重厚で、サウンドが安定しているのがいい。いわゆる氷山のようなサウンド。全体的に金管よりも木管がしっかりしている感じか。アンサンブルもブラス系はやや乱れるのが気になる。しかし、ブラス全体に艶があるので、非常に、耳当たりはいい。あとは、サックスが優雅。自由曲の最後は、圧倒的な鳴りの良さで締めくくられる。
10 東海支部 愛知県代表 名古屋市立萩山中学校吹奏楽部 (指揮:楫野克彦) 金賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
組曲「ハーリ・ヤーノシュ」 より ウィーンの音楽時計、戦争とナポレオンの敗北、皇帝と廷臣たちの入場(Z.コダーイ/G.C.ベイナム)課題曲のサウンドがいい。ただ、アンサンブルにやや乱れがあるのが残念。ひとつひとつの音がクリアに出てくるのがこのバンドの特徴か。その分、サウンドのブレンド具合はいまひとつになってしまうのかも知れない。ブラ系の音の伸びはいい。自由曲は、随所に細かいミスがあって、いつもの力が出しきれないまま、終わってしまったのが残念。おそらく地区大会とかではもっと圧倒的な演奏をしていたと思われる。課題曲の出来が秀逸だっただけに、惜しい。
14 北陸支部 富山県代表 高岡市立芳野中学校吹奏楽部 (指揮:神田賢二) 金賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
交響詩「ローマの噴水」 (O.レスピーギ/木村吉宏)課題曲は出だしの和声が安定せず、心配されたが、ブラス群の登場と共に、立ち直りを見せる。全体に歯切れのいいサウンドで、細かいフレーズも、しっかりと再現出来ている。ペットのソロもいい。自由曲も出だしが安定しない。が、じょじょに立ち直っていくのは課題曲と同じ。ただ、細かいミスが随所に見られるのと、トゥッティのブラスのピッチが非常に不安定になるのが残念。その半面、音楽作りは独特で、聞いてて頼もしい。
1 東北支部 秋田県代表 秋田市立山王中学校吹奏楽部 (指揮:細谷直) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
交響組曲「寄港地」 より チュニスよりネフタ、ヴァレンシア (J.イベール/P.デュポン)
2 東関東支部 栃木県代表 宇都宮市立陽西中学校吹奏楽部 (指揮:星弘敏) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲 (Z.コダーイ/森田一浩)
3 四国支部 愛媛県代表 松山市立雄新中学校吹奏楽部 (指揮:杉澤嘉穂) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
交響詩「ローマの祭」 (O.レスピーギ/仲田守)
4 東京支部 東京都代表 江戸川女子中学校吹奏楽部 (指揮:佐野直樹) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
吹奏楽のための神話(天岩屋戸の物語による) (大栗裕)
7 中国支部 島根県代表 出雲市立第一中学校吹奏楽部 (指揮:原田実) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
朝鮮民謡の主題による変奏曲 (J.B.チャンス)
10 九州支部 福岡県代表 須恵町立須恵中学校吹奏楽部 (指揮:南光俊) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
朝鮮民謡の主題による変奏曲 (J.B.チャンス)
15 関西支部 大阪府代表 大阪市立城陽中学校吹奏楽部 (指揮:梅田隆司) 銀賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
交響詩「魔法使いの弟子」 (P.デュカス/F.ウィンターボトム)
2 東北支部 秋田県代表 秋田市立飯島中学校吹奏楽部 (指揮:木内恒) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
交響曲第2番「鐘」 より 第1楽章 (A.ハチャトゥリアン/高野豊昭)
5 東関東支部 千葉県代表 船橋市立海神中学校吹奏楽部 (指揮:高橋健一) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
「ダフニスとクロエ」第2組曲 より 夜明け、全員の踊り (M.ラヴェル/佐藤正人)
7 四国支部 愛媛県代表 松山市立南中学校吹奏楽部 (指揮:楠並陽子) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
交響組曲「寄港地」 より ヴァレンシア (J.イベール/P.デュポン)
9 東京支部 東京都代表 羽村市立羽村第一中学校吹奏楽部 (指揮:平井明) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
組曲「ハーリ・ヤーノシュ」 より 戦争とナポレオンの敗北、皇帝と廷臣たちの入場(Z.コダーイ/G.C.ベイナム)
11 中国支部 広島県代表 広島市立安西中学校吹奏楽部 (指揮:香畠譲) 銀賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
喜歌劇「メリー・ウィドウ」セレクション (F.レハール/鈴木英史)
12 北海道支部 旭川地区代表 旭川市立北門中学校吹奏楽部 (指揮:泉修) 銀賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
クレデンティウム (J.ヴァン=デル=ロースト)
13 九州支部 宮崎県代表 宮崎市立宮崎中学校吹奏楽部 (指揮:末吉正生) 銀賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
管弦楽のための「映像」第2番 「イベリア」 (C.ドビュッシー/淀彰)
1 関西支部 和歌山県代表 和歌山市立楠見中学校吹奏楽部 (指揮:西浦義文) 銅賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
舞踏組曲 より 1、2、終曲 (B.バルトーク/西浦義文)
6 西関東支部 新潟県代表 長岡市立東北中学校吹奏楽部 (指揮:菊地雅樹) 銅賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)

自由曲: プラハのための音楽1968 より 1、4
(K.フーサ)
8 北海道支部 札幌地区代表 札幌市立宮の丘中学校吹奏楽部 (指揮:田島夏樹) 銅賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
歌劇「ヘンゼルとグレーテル」 より 夕べの祈り、パントマイム (E.フンパーディンク)
8 東海支部 長野県代表 長野市立三陽中学校吹奏楽部 (指揮:遠藤義明) 銅賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
喜歌劇「メリー・ウィドウ」セレクション (F.レハール/鈴木英史)
9 西関東支部 群馬県代表 玉村町立玉村中学校吹奏楽部 (指揮:小川良介) 銅賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
舞踏組曲 より 4、5、終曲 (B.バルトーク/山本教生)
12 九州支部 福岡県代表 中間市立中間東中学校吹奏楽部 (指揮:東一郎) 銅賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
夜想曲 より 祭り (C.ドビュッシー/建部知弘)
3 東京支部 東京都代表 駒澤大学高等学校吹奏楽部 (指揮:吉野信行) 金賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲 (Z.コダーイ/森田一浩)ソフトでありながら、かっちりとしたサウンド。東京のバンドらしいと云えばらしいか。かっちりとしていながら、音楽の横揺れが、心地よい、なんとも不思議なサウンドを持つバンドだ。木管系の音のバランスも申し分なし。勿論、ブラス系の安定度もいい。個々のサウンドも、荒削りではあるものの、芯がしっかりしていて、心地よい。後半への盛り上げも、自然でいい。自由曲も、最後まで勢いを失うことなく、余力を起こしたまま、クライマックスを迎える。自分的には、高校の部の中では、この学校の演奏が一番好きだった。サウンドは荒削りながらも、音楽的なパッションが素晴らしかった。
4 関西支部 大阪府代表 大阪府立淀川工業高等学校吹奏楽部 (指揮:丸谷明夫) 金賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
スペイン狂詩曲 より 祭り (M.ラヴェル/立田浩介)去年は模範生的な演奏を聞かせた淀工、今年は、淀川というよりは、揚子江のような、懐の深い音楽作りで、普門館に帰ってきた。サウンドも、筋のしっかりとした瀧糸のような繊細さと、ダイナミックレンジの広さを兼ね備えている。課題曲の中盤では心現れるような詠い方を聞かせる。個々の細かいフレーズの表現もいい。ペット君も、よくこらえた。それにしても、ブラス系のファンファーレは、目指す音が最初からしっかりと固定されていて、お見事の一言。それに比べると、木管系のピッチがやや不安定なのが、残念。自由曲は、余裕の音楽作りで、ラベルの世界を再現。伝統という軽い言葉ではなく、毎年毎日の部員の努力がよく伝わってくる演奏だった。クライマックスの盛り上げ方も、ツボをよく心得ている。
9 北陸支部 富山県代表 富山県立高岡商業高等学校吹奏楽部 (指揮:土合勝彦) 金賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
管弦楽のための”ジョージ・バーナード・ショー”的素描「メジャー・バーバラ」(W.ウォルトン/瀬尾宗利)この学校の課題曲も、懐が広い。木管系とブラス系がうまくブレンドしてはいないんだけど、それぞれの響きの違いの妙が、とても個性のあるサウンドを構築している。このサウンドの拡がり感が、音楽をより深みのある物にしているのかも知れない。その分、ダイナミックレンジには少々不満が残る。あとピッチが時折不安定になるのも、ブレンドの足りなさから来るのかも知れない。でも、こういう個性は大切にして欲しいね。安定感抜群の課題曲4: 吹奏楽の為の序曲は大会を通じても、トップクラスの名演だったと思う。トゥッティも耳当たりがよくて、いいと思う。
11 西関東支部 埼玉県代表 埼玉県立伊奈学園総合高等学校吹奏楽部 (指揮:宇畑知樹) 金賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
交響詩「ドン・ファン」 (R.シュトラウス/森田一浩)重厚なサウンド作りは健在。ところで、この課題曲、タイトルに「胎動」とあるんだけど、この胎動というニュアンスをうまく表現出来ている演奏には、なかなか出会えなかった。この学校も同じで、音楽作りだけでなく、タイトルの言葉に込められた思いみたいなものも、高校生ぐらいになったら考えて欲しいとは思う。しかし、サウンド作り音楽作りは、本当にこのバンドは素晴らしい。あまりにも美しく課題曲は、大会を通じてパーフェクト、10点満点のできばえ。歯切れの良さとか連携とか、どんな言葉を使っても語り尽くせない、完璧な演奏力を誇る。R.シュトラウスの音楽の理解力、再現力も、お見事。このバンドの良さは、たとえば、自由曲「ドン・ファン」の冒頭の直後に表れてくるティンパニーのサウンドの登場の仕方を、高校の部で同じ曲を演奏した他の2校と聞き比べてみると、明らか。それぞれの楽器が、どんなバランスで、どんな音色を出せば良いかを心得て、それを完全に実行しているのが凄い。
12 東関東支部 千葉県代表 習志野市立習志野高等学校吹奏楽部 (指揮:新妻寛) 金賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
スペイン狂詩曲 より 夜への前奏曲、祭り (M.ラヴェル (八田泰一/仲田守)このバンドも、「胎動」という言葉のもつ意味を、的確に表現するには至らなかった。しかし、非常に安定感のあるサウンドと、表現力豊かな音楽作りはさすが。個々の楽器が、非常に艶のあるサウンドを形作っているのにも、脱帽。それらが、非常に巧妙にブレンドしあって、習志野サウンドを構築している。自由曲も、余裕のあるサウンドでラベルを再現。淀工とは、まったく違った解釈で聞かせるラベル。こういうのも、高校の部を聞く醍醐味のひとつだ。それにしても、アンサンブルの細かさは、完璧、脱帽。
13 中国支部 島根県代表 出雲北陵高等学校吹奏楽部 (指揮:片寄哲夫) 金賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
エルサレム賛美 (A.リード)冒頭から、非常に豊かな、ブラスサウンドが、からだ全体を包んでくれる感じ。これぞ、中国サウンドの心髄という感じ。指揮の先生は、かつて、出雲一中の第一期黄金時代を築き上げた方。音楽的な解釈は、昔ながらのものという感じだが、サウンドのバランスの取り方、音作りの巧妙さはさすが。特にブラス系のビブラートのかけ具合は絶妙。サックスも同じ。ダイナミックでありながら、艶のあるサウンドは文句なし。課題曲最後のメロディも、非常に心地よく響いてくる。素晴らしい。しかし、主題の譜割りの曖昧さは、ちょっといただけないかも。自由曲も、余裕のあるサウンドで、リードの曲を一層魅力あるものに仕上げている。木管の響きも、3つの宗教の聖地を表現するのに的確なサウンドに仕上がっていた。
7 北海道支部 北海道代表 東海大学第四高等学校吹奏楽部 (指揮:井田重芳) 金賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
歌劇「ヘンゼルとグレーテル」 より 夕べの祈り、パントマイム (E.フンパーディンク)大地に根差したようなサウンドは、北海道代表独特のものがある。音的にも音楽的にも、引き込まれる物があるのは、こういう点からだろうか。ダイナミックレンジの広さと、音楽の奥行き感が絶妙で、心地よい。あと、ブラス系の音が耳当たりいいのが、いい。自由曲でも、その安定感は揺らぐ事はなかった。
11 東海支部 静岡県代表 東海大学附属翔洋高等学校吹奏楽部 (指揮:榊原達) 金賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
世の終わりへの行進 (V.ネリベル)このバンドは、サウンド全体に非常に艶があるのがいい。課題曲では「胎動」感が、的確に表現されていた。特に後半のクライマックスまでのゆったりとした盛り上げが心地よい。ピッチ感がもうひとつではあったものの、表現力という部分においては、この課題曲は、大会を通じても、最高峰の表現力をしていたと思う。後半のトロンボーンのフレーズの出し方、これこそまさに胎動に相応しいものだった。ピッチが安定すれば、完璧だっただろう。ブラスが大活躍するネリベルの自由曲は、このバンド独特の音の艶で、非常に心地よく、聞かせてくれた。
13 九州支部 福岡県代表 福岡第一高等学校吹奏楽部 (指揮:清水万敬) 金賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
バレエ組曲「赤いけしの花」 (R.グリエール/仲田守)課題曲の出だしは、非常に「胎動」感が出ていたが、やはり時間制限の中では、難しいものがあるのか・・・・。しかしこの日の高校の部の中では、最もそれが表現されていたかも知れない。ただし、演奏自体は、アンサンブルが乱れるのが残念。あと、ブラス系のサウンドにもっと艶が出てくれば、音楽的にも、もっと深みがこのバンドには出てくると思う。しかし、中低音がしっかりとしたサウンドは、からだに心地よい。自由曲では一転して、このバンドのサウンドがいかんなく発揮されていた。後半のアンサンブルもお見事。
14 西関東支部 埼玉県代表 春日部共栄高等学校吹奏楽部 (指揮:都賀城太郎) 金賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
交響詩「ローマの祭」 (O.レスピーギ/磯崎敦博)非常に溌剌としたサウンドと音楽作りに好感が持てる。個々のテクニック、音作りも、かなりレベルが高い。必要な音は全て、的確に表現するバランスの取り方も完璧に近い。サウンドだけでなく、非常に音楽的な主張を持った演奏だった。自由曲については、テンポ設定に若干の不満は残るが、非常に重厚で、音楽的にも深みのある名演を残してくれた。ただ、細かいミスが随所にあったのは残念。それにしても伊奈学園といい、初出場のここ春日部共栄といい、高校の部最高峰のバンドを常に排出するとは、埼玉県、おそるべし。
5 九州支部 鹿児島県代表 鹿児島県立松陽高等学校吹奏楽部 (指揮:立石純也) 銀賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
管弦楽のための”ジョージ・バーナード・ショー”的素描「メジャー・バーバラ」(W.ウォルトン/瀬尾宗利)
6 関西支部 大阪府代表 明浄学院高等学校吹奏楽部 (指揮:小野川昭博) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
交響詩「英雄の生涯」 (R.シュトラウス/小野川昭博)
7 西関東支部 埼玉県代表 埼玉県立所沢高等学校吹奏楽部 (指揮:高見沢務) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調 より シャコンヌ (J.S.バッハ/高見沢務)
8 東北支部 宮城県代表 宮城県仙台向山高等学校吹奏楽部 (指揮:水口俊彦) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
「ダフニスとクロエ」第2組曲 (M.ラヴェル/佐藤正人)
10 東北支部 秋田県代表 秋田県立秋田南高等学校吹奏楽部 (指揮:阿部智博) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
夜のガスパール より スカルボ (M.ラヴェル/天野正道)歯切れもよく、よく鳴るバンドだ。ただ、フランスものを表現するには、もっとサウンド自体に艶を持たないと、消化不良に終わってしまう。木管系は適度な艶を持っているが、ブラス系に、艶が欲しい。あと、細かいパッセージが時折、不明瞭になるので、その辺の演出の仕方も、今後の課題か。
14 東海支部 愛知県代表 光ヶ丘女子高等学校吹奏楽部 (指揮:日野謙太郎) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
楽劇「サロメ」 より 七つのヴェールの踊り (R.シュトラウス (M.ハインズレイ)なかなか豊かなサウンドを持ったバンドで、バランスよく「サロメ」を聞かせる。時折、サウンド自体がぶっきらぼうになるのと、旋律が不明瞭になるのが惜しい。今年はこうした不明瞭な音楽を演出するバンドは、ことごとく、評価されなかったので、やはり音楽の最も大切な部分は、はずしてはいけないという事なのだと思う。後は、抑揚の幅をもっと持つようになると、感動の幅も、より大きくなる事だろう。冒頭のブラスの艶は、心地よかった。
15 中国支部 広島県代表 鈴峯女子高等学校吹奏楽部 (指揮:宇根岡俊二) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲 (Z.コダーイ/森田一浩)女子高が続くが、女子高って、似たようなサウンドを出すみたいだね。カタリナと同じく、サウンドそのものは豊かなんだけど、たとえばピアニッシモで詠ったり・・・・とかそういう情緒に若干欠けるような気がする。勿論、ただ音量を落とすという事でなく、音楽の幅をもっともっと豊かにしてもらいたいと思う。それにしても、銀賞団体の中にも、テクニックの素晴らしい学校、多いね。
2 東関東支部 茨城県代表 常総学院高等学校吹奏楽部 (指揮:本図智夫) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
交響詩「ドン・ファン」 (R.シュトラウス/本図智夫)出場するたびに金賞を受賞していた常総学院。しかし、今年は、サウンド面で、かなり後退していたのが残念。ダイナミックレンジも狭く、艶のないサウンドになったのは、何が原因なのか。あと、時折主旋律や細かいフレーズが聞こえなくなってしまうのも、痛い。音が全体的に不明瞭になっている。しかし、個々のテクチックは素晴らしいので、残念だ。音楽的な高揚感もいまひとつ出て来ない。自由曲では、ピッチも不安定になって、音楽が非常にぶっきらぼうになってしまっている。サウンドの再構築が望まれる。
3 中国支部 岡山県代表 就実高等学校吹奏楽部 (指揮:熱田昭夫) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
組曲「キャンディード」 (L.バーンスタイン /C.グランドマン)
4 東関東支部 千葉県代表 柏市立柏高等学校吹奏楽部 (指揮:石田修一) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲 (Z.コダーイ/森田一浩)
5 東海支部 愛知県代表 安城学園高等学校吹奏楽部 (指揮:吉見光三) 銀賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
バレエ音楽「ライモンダ」 より ワルツの再開、プレリュード、ロマネスカ、コーダ(A.グラズノフ (鈴木英史)
8 関西支部 京都府代表 洛南高等学校吹奏楽部 (指揮:宮本輝紀) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
交響詩「ドン・ファン」 (R.シュトラウス/M.ハインズレイ)相変わらずよく鳴るバンド。「ドン・ファン」なんかは、このバンドによく合った選曲だと言っていいだろう。しかし、冒頭から細かいフレーズが、微妙にずれるのが、残念。細かいアンサンブルの再構築が望まれる。あと、銀賞バンドに共通して言える事なんだけど、このバンドも、旋律をどう詠わせるかという事の追及が、いま一歩。コンクールはやはり、テクニックの競い合いではなくて、最終的にどんな音楽を作ってきたか・・・・という事なので、その辺を探求出来れば、必ずいい成績が残せるバンドだと思う。
10 東北支部 秋田県代表 秋田県立新屋高等学校吹奏楽部 (指揮:高野豊昭) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
交響三章 より 第3楽章 (三善晃/小澤俊朗)このバンドも、銀賞バンドの中では、かなりのレベルを誇る。しかし、同様に、どこをどう主張したら、作曲者の意図を的確に表現出来るか・・・・が、足りない。全体を通して、音が鳴りすぎで、抑揚の幅が狭くなってしまっているのも残念。テクニックは高いレベルを持ってるだけに、そういう部分が惜しいと思う。
1 四国支部 香川県代表 香川県立丸亀高等学校吹奏楽部 (指揮:村山英一) 銅賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
歌劇「魔弾の射手」序曲 (C.M.V.ウェーバー/淀彰)
1 北陸支部 福井県代表 福井県立武生東高等学校吹奏楽部 (指揮:植田薫) 銅賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
ラ・ヴァルス (M.ラヴェル/天野正道)
2 北海道支部 北海道代表 北海道大麻高等学校吹奏楽部 (指揮:西井雅司) 銅賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
歌劇「マノン・レスコー」 (G.プッチーニ/木村吉宏)
6 九州支部 福岡県代表 福岡県立城南高等学校吹奏楽部 (指揮:西嶋克豊) 銅賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
ディオニソスの祭 (F.シュミット)
9 東京支部 東京都代表 東京都立片倉高等学校吹奏楽部 (指揮:馬場正英) 銅賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
この地球を神と崇める より 2.破壊の悲劇 3.終章 (K.フーサ)冒頭から凄まじい迫力に圧倒される。しかし、破壊とは音楽を破壊していいわけではなく、そこに警鐘が存在しなければ、地球を神と崇める精神は生まれてこないだろう。冒頭のパーカッションが、リズムをうまく繰り出せないのも痛い。そして、それぞれの音の中から、どの音を全面に出し、どの音がそれを支えるか・・・・そういう部分を表現して、メッセージを送る・・・・それが音楽という「地球が産み出した奇跡」の役目ではないかと思う。しかし、いろんな事に常にチャレンジして行こうというこのバンドの精神は、大事にしたいとも、思う。
12 四国支部 愛媛県代表 愛媛県立松山中央高等学校吹奏楽部 (指揮:藤原大征) 銅賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
「ヴァレンシアの寡婦」組曲 (A.ハチャトゥリアン/仲田守)
6 東京支部 東京都代表 創価大学吹奏楽部 (指揮:佐川聖二) 金賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
管弦楽組曲「第六の幸運をもたらす宿」 より 第3楽章 ハッピーエンディング (M.アーノルド/瀬尾宗利)初出場ながら、卓越した指揮者のもと、金賞を獲得。とにかくサウンド自体は荒削りだけど、情熱溢れる音楽作りで、突っ走った感じが、好感持てた。ただ、全般的に、ブラス系の音が、耳にきついのが気にはなったが・・・・。来年の東京大会は中央大学も復帰するし、大変なことになりそうだ。
11 東京支部 東京都代表 駒澤大学吹奏楽部 (指揮:上埜孝) 金賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
バレエ音楽「中国の不思議な役人」 (B.バルトーク/上埜孝)このバンドは、バルトークのような曲を料理すると、実に、意図通りの演奏を披露してくれる。とにかく課題曲の解釈が、個性的で、素晴らしい。自由曲も、縦横無尽に音が飛び回る感じで、アマチュアの大学バンドとしては、完璧以上の演出を見せてくれた。俺的には、このバンドが、今年の大学ナンバー1。
12 西関東支部 埼玉県代表 文教大学吹奏楽部 (指揮:瀬尾宗利) 金賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
交響曲第2番 より 第1・4楽章 (M.アーノルド/瀬尾宗利)3回連続出場の休み開けで、登場。実に、美しさと、力強さが同居した、素晴らしいサウンド。木管系が、舞うようにして音を紡ぎ出す様が非常に美しい。自由曲も、アンサンブルの乱れもなく、非常に安定感のある、それでいて高揚感たっぷりの音楽を聞かせてくれた。こんなサウンドで1日を締めくくれて、非常に心地よかった。
2 関西支部 大阪府代表 近畿大学吹奏楽部 (指揮:大西道一) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
リチャードIII世 (W.ウォルトン/瀬尾宗利)伝統的なシンフォニック・サウンドは、今年も健在。しかし、そのサウンドに酔ってる感じで、音楽的な盛り上がりに少々欠けていたのが残念。いわゆるシンフォニックな重厚サウンドと、ブラスのきらびやかなサウンドのブレンド具合って、凄く難しいんだけど、このバンドの場合は、演奏者がもっと自由に自己主張すると、断然抜きん出た音楽になると思う。サウンドが素晴らしかっただけに、惜しい。
3 関西支部 京都府代表 龍谷大学学友会学術文化局吹奏楽部 (指揮:若林義人) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
組曲「惑星」 より 木星 (G.ホルスト/建部知弘)課題曲は無難。自由曲は、情熱溢れる、熱演だった。しかし、肝心なところでの大きなミスが痛い。それと、中域が物足りなく、なんとなく空洞なサウンドになってしまっている。こういう部分が、このところ常に銀賞に甘んじてる原因か。アンサンブルは見事なだけに、そのサウンドの構築が望まれる。それにしても、こういう選曲って個人的には大歓迎。
4 東関東支部 茨城県代表 流通経済大学吹奏楽部 (指揮:喜多原和人) 銀賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
交響詩「スパルタクス」 (J.ヴァン=デル=ロースト)
9 北海道支部 函館地区代表 北海道教育大学函館校吹奏楽部 (指揮:松代晃明) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
バレエ組曲「三角帽子」 より 終幕の踊り (M.ファリャ/仲田守)三角帽子。懐かしい曲を選んでくれました。古くからの吹奏楽ファンには嬉しい選曲。このスペイン気質溢れるナンハーを、見事なアンサンブルで魅了してくれました。あとはダイナミックレンジの広いサウンドの構築と、個性を身につけてもらいたいですね。
10 東海支部 三重県代表 三重大学吹奏楽団 (指揮:沖公智) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
優雅で感傷的なワルツ (M.ラヴェル/沖公智)終始非常に美しいサウンドが東京文化会館にこだました。迫力とか圧倒という言葉からは別世界の、ただただ流麗なサウンド空間。ことコンクールとなると、いろんな要素を持っている事を要求されるが、一貫して、こういうサウンドを保つ・・・・という姿勢も、評価されていいと思う。しばし夢の世界に浸らせてもらいました。
1 九州支部 福岡県代表 福岡大学応援指導部吹奏楽団 (指揮:尾木恒雄) 銅賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
イースト・コ−ストの風景 より キャッツキルズ、ニューヨーク (N.ヘス)
5 中国支部 岡山県代表 川崎医療福祉大学ハートフルウインズ (指揮:岩田俊哉) 銅賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
バレエ音楽「青銅の騎士」 (R.グリエール/仲田守)
7 東北支部 宮城県代表 東北福祉大学吹奏楽部 (指揮:松崎泰賢) 銅賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
バレエ音楽「中国の不思議な役人」 (B.バルトーク/天野正道)
8 北陸支部 石川県代表 金沢大学吹奏楽団 (指揮:尾崎慎太郎) 銅賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
カルミナ・ブラーナ (C.オルフ/J.クランス)
3 東海支部 静岡県代表 ヤマハ吹奏楽団浜松 (指揮:河原哲也) 金賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲: 波の穂 (長生淳)
さすがに、サウンドのきらびやかさは職場の部を通じて秀逸。課題曲の前半に若干の乱れはあったものの、自由曲は、去年の把握しにくかったあの曲に比べれば、遥かに親しみやすい、秀曲を持ってきた。音楽の表現力といい、今年も職場の部の頂点にあったのは間違いない。
7 東関東支部 神奈川県代表 NEC玉川吹奏楽団 (指揮:稲垣征夫) 金賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
管弦楽組曲「シルクロード」 より 綺想的前奏曲 (團伊玖麿/稲垣征夫)ひとつひとつの音を丁寧に演奏し、まとめあげていた演奏だった。
9 北海道支部 札幌地区代表 高橋水産吹奏楽団 (指揮:渡辺明) 金賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
バレエ音楽「ライモンダ」 (A.グラズノフ/林紀人)出出しから最後まで、一環して、豪華絢爛きらびやかでリッチなサウンド。演奏が終了すると同時に、ため息の出る演奏だった。阪急百貨店が休みだったからとかそういう事は何の問題もなく、素晴らしい音楽を残してくれた。
1 中国支部 広島県代表 NTT西日本中国吹奏楽クラブ (指揮:金田康孝) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
ア・ウォータイム・スケッチブック (W.ウォルトン/木村吉宏)その昔、電電中国って言ってたのを、演奏を聞きながら思い出した。朝一番の演奏にもかかわらず、奥深い、大人のサウンドを演出してくれたのが嬉しい。細かいミス等があったりして、最後まで本領発揮出来ないまま終わった感はあったが、前日の大学生とはうって変わって、大人の演奏の妙を聞かせてくれた。
2 九州支部 福岡県代表 ブリヂストン吹奏楽団久留米 (指揮:小野照三) 銀賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
チャルダッシュ (V.モンティ (石川喬雄)コンクール常連、金賞常連のブリジストン、3回連続出場の休み明けとなった今年だったが、サウンドの豊かさはいつもの通り。しかし、特に自由曲で、テンポ設定が速すぎたのか、後半のメロディが不明瞭で、最後は、オブリガードがメロディをかき消してしまう始末。このあたりの音楽作りの失敗が、銀賞の原因か。
8 関西支部 大阪府代表 松下電工吹奏楽団 (指揮:大野隆) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
オールド・マタドール (D.ボブロヴィッツ)
4 四国支部 香川県代表 高松市役所吹奏楽団 (指揮:川元義秀) 銅賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
喜歌劇「メリー・ウィドウ」セレクション (F.レハール/鈴木英史)
5 東京支部 東京都代表 東京ガス吹奏楽団 (指揮:神足勝英) 銅賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
バレエ音楽「コッペリア」 (L.ドリーブ/淀彰)
6 東北支部 宮城県代表 JR東日本東北吹奏楽団 (指揮:川村浩一) 銅賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
カルミナ・ブラーナ より 1、2、8、9 (C.オルフ/J.クランス)
10 西関東支部 群馬県代表 沖電気高崎吹奏楽団 (指揮:小田原朝雄) 銅賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
「カルメン」組曲 より ロマの踊り (G.ビゼー/A.リード)
1 東関東支部 千葉県代表 土気シビックウインドオーケストラ (指揮:加養浩幸) 金賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
ゴッドスピード (S.メリロ)3年連続出場の休み開けの登場。いきなり、会場全体を覆い尽くすようなダイナミックなサウンドで圧倒。全てのフレーズ、全てのサポート音が的確な音量とバランスで、浮いては消えていくという、これぞ音楽という演出は、パーフェクトに近い。金賞は文句なし。コンクールでこういう演奏に出会えるというのは、至高の幸せ。
4 東北支部 山形県代表 米沢吹奏楽愛好会 (指揮:淀彰) 金賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
バレエ音楽「眠れる森の美女」 (P.チャイコフスキー/淀彰)東北独特の、リッチなサウンドで、課題曲も自由曲も、きっちりとまとめられていた。特にそれぞれの楽器のバランスの取り方は絶妙で、終始音楽的な演奏で酔わせてくれた。サウンドの減り張りも、全く問題なし。終盤のトゥッティも抜群に華麗なサウンドだった。
5 東京支部 東京都代表 創価グロリア吹奏楽団 (指揮:佐川聖二) 金賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
交響曲第2番 より 第1・4楽章 (M.アーノルド/瀬尾宗利)課題曲の冒頭から、都会的できらびやかなスタート。ただ、ファンファーレ系の時に、ブラスの音が割れすぎてるのが、ちょっと気にはなる。しかし、適度に淡々と、音楽を構築して行くのは、お見事。サウンド全体としては、中域がもう少し欲しい感じはあるが、そこが埋まれば、ダイナミックレンジが、一層拡がるだろう。自由曲の芯の通ったサウンドは、文句なし。
6 関西支部 滋賀県代表 大津シンフォニックバンド (指揮:森島洋一) 金賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
大阪俗謡による幻想曲 (大栗裕)課題曲2番のをどり唄を、恐らく大会を通じて、最も完璧に再現してくれたのはこの団体だったかも知れない。冒頭部分から、じっくりと音楽に吸い込まれて行かせる技はお見事。サウンドもダイナミックレンジの広さ、艶、バランス共に、云うことはない。音楽を構成している全ての音が、それぞれに適度なサイズで、紡ぎ出されてくる。神業に接してるような感じだった。欲を言えば、トゥッティの時に、より鮮明に主旋律が響いてくれば、もっと感情的に盛り上がれたかも知れない。俺的には、音楽的には土気シビック、サウンド面では大津シンフォニックに一般の部のグランプリをあげたい。
13 東関東支部 神奈川県代表 グラールウインドオーケストラ (指揮:佐川聖二) 金賞
課題曲4 : 吹奏楽の為の序曲(坂田雅弘)
自由曲:
交響的断章「時の逝く」 (伊藤康英)グロリアと同じ指揮者という事で、課題曲は淡々と構築されて行く。個人的には、こちらのサウンドの方が、まろやかで好きかな。ただ、トゥッティ部分でピッチが不安定になるのが、惜しい。自由曲は、縦割りが、機敏で、内臓に心地よい演奏だった。自由曲の後半、ところどころでアンサンブルは乱れるものの、最後まで息を抜かせない表現力は、立派。
2 東北支部 秋田県代表 大曲吹奏楽団 (指揮:小塚類) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
アンティフォナーレ (V.ネリベル)
3 西関東支部 山梨県代表 創価学会山梨吹奏楽団 (指揮:吉田孝司) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
スペイン狂詩曲 より マラゲーニャ、祭り (M.ラヴェル/八田泰一)
7 九州支部 福岡県代表 大牟田奏友会 (指揮:山本聡) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
交響組曲「寄港地」 より チュニスよりネフタ、ヴァレンシア (J.イベール/P.デュポン)
8 西関東支部 埼玉県代表 ソールリジェール吹奏楽団 (指揮:瀬尾宗利) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
管弦楽組曲「第六の幸運をもたらす宿」 より 第3楽章 ハッピーエンディング (M.アーノルド/瀬尾宗利)
9 東海支部 静岡県代表 浜松交響吹奏楽団 (指揮:浅田享) 銀賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
交響組曲第2番 (天野正道)
14 関西支部 兵庫県代表 尼崎市吹奏楽団 (指揮:辻井清幸) 銀賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
映画音楽「来たるべき世界」 (A.ブリス/木村吉宏)
16 北陸支部 富山県代表 富山ミナミ吹奏楽団 (指揮:牧野誠) 銀賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
交響組曲第3番 (天野正道)
10 北海道支部 北海道代表 北見吹奏楽団 (指揮:太田究) 銅賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
バレエ音楽「ロメオとジュリエット」 (S.プロコフィエフ/林紀人)
11 九州支部 鹿児島県代表 宮之城吹奏楽団 (指揮:幸喜隆) 銅賞
課題曲3 : 胎動の時代−吹奏楽のために(池辺晋一郎)
自由曲:
海の男達の歌 (R.W.スミス)この団体は鹿児島県大会から聞いてきただけに期待していたが、かなり緊張していたみたいだ。課題曲冒頭から、あるはずのないミスは、音楽を根底から変えてしまう。響きは美しいものを持ちながら、全体のバランスが、定まっていない。あと、主旋律と対旋律がどう交わって、どういう和声、ハーモニーを作り上げているかという点を、もう一度、見直して欲しかった。課題曲の最後も、中声部が前に出すぎてしまっている。自由曲は一転して、このバンドの持つ、サウンドの艶が、会場を支配した。課題曲に比べると、アンサンブルも、安定して来た感じ。ただ、木管系の細かいパッセージが、出だしはいいんだけど、後半、息切れして聞こえるのが、残念。後半のブラスアンサンブル、クライマックスの盛り上げは、頼もしかった。来年も、頑張って全国まで出てきて欲しい。
12 中国支部 岡山県代表 倉敷市民吹奏楽団グリーンハーモニー (指揮:佐藤道郎) 銅賞
課題曲1: 道祖神の詩(福島弘和)
自由曲:
映画音楽「ハムレット」 (W.ウォルトン/木村吉宏))
15 四国支部 香川県代表 高松市民吹奏楽団 (指揮:金川公久) 銅賞
課題曲2 : をどり唄(柏崎真一)
自由曲:
「ダフニスとクロエ」第2組曲 より 夜明け、全員の踊り (M.ラヴェル/林紀人)