第46回九州吹奏楽コンクール予選〜鹿児島県大会〜
姶良町立重富中学校吹奏楽部 (指揮 : 坂下武巳) 九州大会銀賞
課題曲 1: 式典のための行進曲「栄光をたたえて」(内藤淳一)
自由曲 :
イリアド(R.W.スミス)

鹿児島市立吉野中学校吹奏楽部 (指揮 :江口博人)  九州大会銀賞代表全日本大会初出場銅賞受賞
課題曲 3: あの丘をこえて (星谷丈生)
自由曲 :
ケルト・ラプソディ(ケルト民謡/建部知弘) ここ数年、鹿児島県の中学校バンドの中でも最も注目していたバンド。九州大会では銀賞だったものの、九州代表の最後の椅子を、この学校がゲットした。なぜ、九州大会の結果が、金賞をごく少数のバンドに与え、それ以外は銀賞という、極端に偏った結果にしたのかはわからないが、しかし、という事は銀賞バンドが異常に多かったわけで、その中で代表となったのは、素晴らしい事だろう。

 さて、全日本大会。九州大会で、銀賞代表というのと、鹿児島という自分の故郷の出身校という事で、個人的に期待していた学校。まずは、九州地区の金賞代表の2校と比べると、九州大会で銀賞だったのは仕方ないかなと思う。というか、上位の2校が、やっぱりサウンド的にも音楽的にも突出していたというのが、これでわかったのである。しかし、初出場ながら、課題曲は少々堅くなっていたが、自由曲では、持っているものを全て出し切った感じで、悔いはなかっただろうなと見受けた。サックスやクラリネット等、個人の演奏テクニックのレベルも高い。サウンドとしてはバランスの取り方をいろいろと考えて欲しい感じか。しかし、どんどん鹿児島から、全日本大会に出場して来るバンドが、生まれてくるのは、非常に頼もしい。

宮之城町立宮之城中学校吹奏楽部 (指揮 : 丸山英児) 九州大会銀賞 
課題曲 1: 式典のための行進曲「栄光をたたえて」(内藤淳一)
自由曲 :
ヴァレンシアの寡婦より(ハチャトリアン/仲田守)
鹿児島県立松陽高等学校吹奏楽部 (指揮 : 立石純也) 九州大会銀賞
課題曲 2: をどり唄(柏崎真一)
自由曲 :
序曲「ピータールー」作品97(M.アーノルド/近藤久敦)
鹿児島県立鶴丸高等学校吹奏楽部 (指揮 : 新穂雄二) 九州大会銀賞
課題曲 4: 行進曲「SLが行く」 (若杉海一)
自由曲 : 吹奏楽のための交響的印象「海響」(和田薫)
神村学園高等部吹奏楽部 (指揮 : 久木田恵理子) 九州大会銀賞
課題曲 3: あの丘をこえて (星谷丈生)
自由曲 :
エテ・イン・テラ・パクス(ヴァン・デル・ロースト)
前田学園鹿屋中央高等学校吹奏楽部 (指揮 : 谷口修美) 九州大会銀賞
課題曲 1: 式典のための行進曲「栄光をたたえて」(内藤淳一)
自由曲 :
ベトナムの回顧(D.ギリングハム)
鹿児島大学学友会吹奏楽団 (指揮 : 堀田愛子) 九州大会銀賞
課題曲 1: 式典のための行進曲「栄光をたたえて」(内藤淳一)
自由曲 :
伝説のアイルランド(R.W. スミス)

宮之城吹奏楽団 (指揮 :幸喜隆)  九州大会金賞3年連続全日本大会出場銀賞受賞
課題曲 3: あの丘をこえて (星谷丈生)
自由曲 :
絵のない絵本(樽屋雅徳) 2年連続全国大会出場という歴史は、このバンドを、非常に安定したサウンドを持つバンドに形作る事になったようだ。点数的な問題は別として、圧倒的な安心感と共に音楽に浸れるというのは、超コンクールバンドのひとつの仲間入り、という事にもなる。ただ、上位大会に駒を進めるにつれて、見えてくるのが、サウンドの骨格の細さと弱さ。ただただ音量が大きくなればいいうというのでは当然ないが、ffが大きくなれば、音楽全体のダイナミックレンジも広がる、という部分がプラスされれば、鹿児島、そして九州の一般コンクール史上、最強のバンドとなる事だろう。

 さて、全日本大会。非常に繊細なサウンドでスタートした課題曲は、クラが奏でる旋律の美しさが、最もよく再現された演奏だったと思う。またさの主旋律の2コーラス目、オブリガートが登場する場面で、主旋律を完璧に前面に押し出した演奏が出来ていたのは、大人の部2日間を通じて、このバンドだけだった。これは非常に評価されていいと思う。全体的にはエレガントという言葉がぴったり来るサウンドと音楽で、これにダイナミズムが加われば、更に上の段階に進めるものと思われる。ただひとつ、ペットのたぶんトップだと思うんだけど、非常にボリュームが大きく、パートのバランスを崩している。この部分は最も改善して欲しい部分だ。

J.S.B.吹奏楽団 (指揮 : 東 久照) 九州大会銀賞
課題曲 2: 平和への行列 (戸田 顕)
自由曲 : 波に抱かれて「鹿児島の民謡による」〜海の詩〜(飯島俊成)