東京都大会プログラム/9月8日日曜日/普門館
小平市立第三中学校吹奏楽部 (指揮 : 中村睦郎) 金賞東京都代表
課題曲 4 : 吹奏楽のためのラプソディア(足立 正)
自由曲 :
バレエ音楽「ガイーヌ」より、友情の踊り、アイシェの目覚めと踊り、収穫祭(A・ハチャトゥリアン)
玉川学園中等部吹奏楽部 (指揮 : 土屋和彦) 金賞東京都代表
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
「フォスターギャラリー」より、草競馬、金髪のジェニー、オースザンナ、フィナーレ(M・グールド)
羽村市立第一中学校吹奏楽部 (指揮 : 玉井長武) 銀賞
課題曲 4 : 吹奏楽のためのラプソディア(足立 正)
自由曲 :
交響詩「ローマの祭り」より1、4(O・レスピーギ)
福生市立第二中学校吹奏楽部 (指揮 : 清水宏美) 銅賞
課題曲 4 : 吹奏楽のためのラプソディア(足立 正)
自由曲 :
喜歌劇「メリーウィドウ」セレクション(F・レハール)
足立区立第十一中学校吹奏楽部 (指揮 : 高須美貴子) 銀賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
「竹取物語」より(三善 晃)
足立区立伊興中学校吹奏楽部 (指揮 : 宇野浩之) 銅賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
3つの交響的絵画「寄港地」より、チュニス〜ネフタ、バレンシア(J・イベール)
東京都予選その他の金賞受賞校調布市立調布中学校青梅市立第三中学校武蔵村山市立第五中学校世田谷区立用賀中学校板橋区立板橋第一中学校江戸川女子中学校
東京都予選銀賞受賞校/吉祥女子中/豊島区立池袋中/目黒区立第七中/板橋区立志村第四中/多摩市立鶴牧中/足立区立谷中/調布市立第四中/台東区立浅草中/品川女子学院中等部/練馬区立練馬中/中央区立日本橋中/東大和市立第三中/武蔵村山市立第二中/八王子市立由井中/板橋区立志村第五中/板橋区立赤塚第三中/板橋区立桜川中/八王子市率浅川中/練馬区大泉北中/日野市立日野第三中/杉並区立中瀬中/練馬区立開進第一中/富士見中/武蔵野市立第三中/足立区立西新井中/板橋区立志村第一中/東京家政学院中/小平市立小平第二中/墨田区立寺島中/桜美林中/創価中/
東京都予選銅賞受賞校/町田市立町田第一中/武蔵村山市立第四中/調布市立第三中/八王子市立楢原中/中野区立北中野中/台東区立御徒町台東中/八王子市立川口中/青山学院中等部/練馬区立大泉第二中/練馬区立田柄中/品川区立日野中/葛飾区立新宿中/板橋区立志村第三中/江戸川区立南葛西中
東海大学菅生高等学校吹奏楽部 (指揮 : 加島貞夫) 銀賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
交響詩「ローマの噴水」より(O.レスピーギ)課題曲の冒頭から、会場全体が異様な緊張感に包まれる演奏だった。それまでの学校の演奏と比べると、明らかに別格。サウンドのダイナミックレンジの広さも、非常に心地よい。自由曲になっても、その緊張感はしっかりと持続。圧倒的な名演を残したと言っておこう。とにかく去年のサウンドそして演奏力よりも、格段と進歩している。全国大会に出場した自信がそうさせたのか。敢えて言うと、全国大会のトップクラスと比較すると、サウンドの中域が甘い。この部分を埋められれば、また一歩、レベルの高いシーンに達するだろう。一方の都大会は、非常に模範的なかちっとした演奏を繰り広げた。いつもの東京都大会ならば、代表になっていただろう。しかし、今年は、後半に更に上手の演奏を繰り広げる学校があった為に、惜しくも、2年連続全日本出場を逃した。あと、接戦のときは、プログラム1番というのは、少々不利になるので、それも禍したか。それと音楽に堅さも感じられた。しかし、かなりなレベルの演奏だった事は間違いない。
駒澤大学高等学校吹奏楽部 (指揮 : 吉野信行) 銅賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
交響詩「ローマの噴水」(O.レスピーギ)プログラムは立て続けに、名門校が続く。こちらは一昨年の全国大会金賞バンド。去年代表になれなかったリベンジとなるわけだ。自信たっぷりにスタートする課題曲。菅生に比べると、ややボリューム感に欠けるが、こちらは、非常に音楽的な表現力に溢れた演奏。途中、やや緊張感に欠けるものの、表現力の素晴らしさは健在。そして自由曲も、菅生と同じ曲。しかし、音楽的な表現はまったく対照的で、その比較が面白かった。迫力という部分では菅生の勝ち、一方、レスピーギに欠かせない躍動感という意味では、駒澤の勝ち。いずれにしてもレベルは高く、都大会が非常に楽しみだ。年々、出る結果が悪くなっている駒澤だが、決して、何かが後退しているわけではない。他校のレベルが急速にアップしている、そんな感じだ。このバンドについて言うと、まずはパワー不足。非常に音楽的な演奏を繰り広げるバンドだが、それを表現する為のサウンド的なダイナミックレンジが不足している。あと、少々まじめに音楽を進行させる部分があるので、もっとはじけた感じがあってもいいのでは、とも思う。
江戸川女子高等学校吹奏楽部 (指揮 : 佐野直樹) 銅賞
課題曲 2: 追想〜ある遠い日の〜(岡田 宏)
自由曲 :
交響曲第三番 GR より(天野正道)
都立片倉高等学校吹奏楽部 (指揮 : 馬場正英) 銀賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
「目覚める天使たち」より,エイズ,死せる者へ捧ぐ(D. ギリングハム)3休明けとなって、期待された今年。芯のしっかりとしたサウンドと、独特の音楽世界は相変わらずだ。しかし、どちらかというと破壊的だったこれまでの音楽に比べると、今年の演奏は、その説得力はぐんと増したと思う。ただ、自由曲が、吹奏楽というよりは、打楽器曲的なアプローチが多いものだった事で、評価が別れたのでは、と思う。あとミスが結構目立ったのも痛かったかな。しかし、個々の演奏力、テクニックは抜群のものがあり、来年の演奏に、また期待したい。
八王子高等学校吹奏楽部 (指揮 : 高瀬新一郎) 金賞東京都代表
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
交響詩「ローマの祭り」より(O.レスピーギ)課題曲は、ブラス系、特にトランペットとトロンボーンのアンサンブルが微妙にズレるのが気になった。しかし、サウンドは非常に艶があって、素晴らしい。それが最もうまく表れたのが自由曲。特にトランペットのサウンドが、広がったり、破壊されたりせずに、常に的確なボリューム感と、適度な艶で、響き渡っていたのが、良かった。あと、上へ上へ向かって行こうという勢いも非常に感じられる、若々しい躍動感に満ちた「祭」だった。守りに入らなかった分、菅生に勝ったと思われる。
東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部 (指揮 : 畠田貴生) 金賞東京都代表
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
「アメリカの騎士」より、選ばれし者(D. ギリングハム)去年も都大会で聞いたが、同じバンドとは思えない成長ぶりだった。自由曲は、非常に的確なテンポ設定と、抑揚で、飽きさせない演出だった。サウンドも非常にダイナミックレンジが広くて、心地よい。そして自由曲は圧巻の一言。とにかく、パーカッションを中心に、異常にリズム感のいい高校生達だ。ハットでスイングしている男の子も、叩きながら、リズムを取っている足の動きも、完璧。圧倒的な存在感で代表をゲットした。このところ東京代表の高校は低迷しているが、ここで新風を巻き起こして欲しい。
東京都予選その他の金賞受賞校日体荏原高校/早稲田大学高等学院/日本大学豊山/都立永山高校/都立晴海総合高校/富士見丘高校/城西大学附属城西高校/都立小山台高校/錦城高校/潤徳女子高校/明大付属中野八王子高校/吉祥女子高校/都立杉並高校/都立南平高校/成蹊高校/東京家政学院高校/創価高校/藤村女子高校/東海台付属高輪台高校/玉川学園高等部/
東京都予選銀賞受賞校/京華学園/都立八王子東高校/都立飛鳥高校/都立町田高校/成城高校/都立北多摩高校/都立保谷高校/都立国立高校/都立日野台高校/日大二高校/女子聖学院高校/青陵高校/八雲学園高校/都立文京高校/都立江北高校/都立南多摩高校/共立女子高校/共立女子第二高校/青山学院高等部/桜美林高校/巣鴨学園/駒場東邦高校/早稲田実業学校高等部/東京高校
東京都予選銅賞受賞校/川村高校/國學院大學久我山高校/淑徳巣鴨高校/都立北園高校/都立日野高校/都立久留米西高校/東京女子学園高校/都立国際高校/都立大泉高校/正則高校/白梅学園高校/都立小平高校/倒立府中西高校/中央大学杉並高校/都立山崎高校/都立小平南高校/東京純心女子高校/帝京八王子高校/和洋九段女子高校/都立松が谷高校/都立竹台高校/都立竹早高校/鴎友学園女子高校/都立成瀬高校/都立神代高校/修徳高校/都立第五商業高校/都立豊多摩高校/都立田無高校/豊島岡女子学園高校
立正大学吹奏楽部 (指揮 : 佐藤正人) 846 銀賞
課題曲 4 : 吹奏楽のためのラプソディア(足立 正)
自由曲:
放射と瞑想(天野正道)
東海大学吹奏楽部 (指揮 : 定岡利典) 829 銅賞
課題曲 4 : 吹奏楽のためのラプソディア(足立 正)
自由曲:
楽劇「サロメ」より 七つのヴェールの踊り(R.シュトラウス/M.ハインズレー)
玉川大学吹奏楽団 (指揮 : 田中 旭) 830 銅賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲:
交響曲第1番「指輪物語」より(J.デ=メイ)
駒澤大学吹奏楽部 (指揮 : 上埜 孝) 910 金賞東京都代表
課題曲 2: 追想〜ある遠い日の〜(岡田 宏)
自由曲:
交響詩「ローマの祭り」より(O.レスピーギ/上埜 孝)去年は、全国大会で、あれだけの演奏を残したにもかかわらず、銀賞という憂き目に逢った、駒澤。しかし、そんな影響を微塵も感じられなかった。課題曲の冒頭から、自信に満ち溢れたサウンドと音楽が響き渡る。もうそれだけで充分だった。他の大学が、必死で指揮者に付いて行っているに対して、駒澤の学生達は、自主性をもって、表現しているのが伝わってくる。そして多くの団体のサウンドが、直線で会場に飛んでくるのに対して、駒澤は球体になって飛んでくる。つまり、サウンドの粒が非常にはっきりと伝わってくるのである。それでいてブレンドされている。こんなサウンドで「ローマの祭」やられては、たまらない。他の追随を全く許さない、名演だった。
中央大学高等学校吹奏楽部 (指揮 : 小塚 類) 870 銀賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲:
バレエ音楽「くるみ割り人形」より(P.I.チャイコフスキー)
創価大学パイオニア吹奏楽部 (指揮 : 瀬尾宗利) 881 銀賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲:
交響組曲「GR」より シンフォニック・セレクション(天野正道)
東芝府中吹奏楽団 (指揮 : 村上圭吾) 805 銀賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
管弦楽組曲「第六の幸運をもたらす宿」より(M.アーノルド=P.F.ウェブスター)昨年の演奏を聞いていたので期待していたが、中域のサウンドが薄いという点が克服されていなかったのが残念。自由曲は全体的にまったりとしたテンポ感で、やはり緩急をしっかりつけないと、聞く方はつらい。特にマーチ風の部分はかなりテンポアップしないと、この曲が持つ雰囲気を醸し出すことはできないだろう。都の予選大会で課題となった中低音の足りなさを、見事に克服して、都大会にやって来た。しかし、サウンドのバランスが若干悪いのと、音楽的なパッションが感じられなかったのが残念。
郵政中央吹奏楽団 (指揮 : 紙谷一衛) 821 銅賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
吹奏楽のための抒情的「祭り」(伊藤康英)ここも、非常に安定したサウンドを持っている。これに安心感が備われば、都大会でも台風の目になることだろう。上位3団体は、点数に出ているほどの差はないと思われるので、ここ数年の中でも、かなり楽しみな都大会になりそうだ。
東京ガス吹奏楽団 (指揮 : 島藤 寛) 795 銅賞
課題曲 3 : ミニシンフォニー変ホ長調(原 博)
自由曲 :
「幻想舞曲集」より3.「饗宴」(J.トゥリーナ)
NTT東日本東京吹奏楽団 (指揮 : 山田昌弘) 824 金賞東京都代表
課題曲 4 : 吹奏楽のためのラプソディア(足立 正)
自由曲 :
交響曲第三番 GR より(M.アーノルド=P.F.ウェブスター)サウンドのダイナミックレンジの広さ、そして練られた音楽性、個人的には最も印象に残ったバンドだった。職場の部の都大会で、予選トップのソニーと激しい代表争いが行われるものと予想する。若干のアンサンブルの乱れを克服すれば、逆転の可能性大。都の予選では、最も評価していた団体だが、見事に逆転で代表をものにした。全体として比べてみても、このバンドが代表になるのは、歴然としていた。サウンド感、音楽性、そして都大会までに克服してきたアンサンブルの確かさ。職場の部で、これらを全て克服するのは、時間の関係等あって、難しいと思われるが、その難しい事をやってのけた結果だと言えるだろう。
ソニー吹奏楽団 (指揮 : 川本統修) 839 銀賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
イギリス舞曲集第一集 Op.27(M.アーノルド)去年の東京代表団体。でだしからいまひとつ安定に欠ける演奏で、トップで緊張したのか、音楽が伝わってこなかったのが残念。
東京都予選銀賞受賞団体/三井住友銀行吹奏楽団 763
創価グロリア吹奏楽団 (指揮 : 佐川聖二) 882 金賞東京都代表
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第二組曲より(M. ラヴェル)続けてラベルの音楽を極上のサウンドで聞けるなんて、非常に嬉しい。もっともっとお客さんに、来てもらいたいね、予選も。非常に重厚なサウンドと、指揮者に食らいついていく演奏は、あのホールでは小さすぎることを、実感させてくれる。ただ、楽曲の持つ情緒的な部分が表現されていたかと言えば、個人的にはノー。都大会を抜ける境界線はそこにあるだろう。しかしその筆頭であるのは間違いない。予選を1位通過しての都大会本選。相変わらずの大所帯で繰り広げる圧倒的な音圧を持った音楽を、いつも通りに繰り広げるのはさすがだ。音楽的には、大きな感動や感銘を受けるわけではないが、これはセミプロに近いレベルにたっしたバンドの宿命とも言えるものなのだろう。このバンドの中では、フルートの音色がお気に入りだ。特に、よくソロを担当する奏者の音色は、画一的なサウンドを持つこのバンドの中では、音楽を色彩豊かにしている。全日本では評価が分かれるかも知れないが、昨年の屈辱を是非晴らしてもらいたいものだ。
葛飾吹奏楽団 (指揮 : 津田雄二郎) 879 銀賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
バレエ音楽「青銅の騎士」より(R.グリエール)ある意味、アマチュアが目指す音楽としては、非の打ち所のないものだったと言える。ひとつひとつの楽器のサウンドが分離していながら、かたまりとなって客席に降りてくる。からだ全体を音楽が包んでくれる感じで、アンサンブルの乱れ等もほとんどなく、そういう意味では、完璧な演奏と音楽だった。あとは、これが普門館という場所に移ったときに、同じ音楽として演出出きるか・・・・だろう。個人的には、予選の会場においては、もっとも感銘した演奏と音楽だった。東京都予選の会場から、場所を移して普門館に来ると、やはり人数不足は否めない。音楽は音量ではないが、それでも、まわりがそれをベースにして来れば、地頭的にそこを比較されてしまうのも、無理はないだろう。音楽そのものも、予選の時の方が、緊張感が持続する感じで良かったと思う。個人的に非常に好きなサウンドなので、今後に期待したいと思う。
豊島区吹奏楽団 (指揮 : 西村 友) 849 銅賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
祝祭のために(W.ハイムズ)非常に安定感のあるサウンドと、協調性のある音楽、という感じがする。課題は、ひとつひとつの素材により進ぺ気さを求める、という事だろうか。つまり、非常に聞きやすい音楽ではあるが、説得力というか、圧倒的に迫ってくるものが不足している。勿論、それもひとつの音楽のあり方ではあるけれど、そういう圧倒的な説得力を持ったバンドが他にいれば、比較ロンとして点数は伸びない・・・・という事になる。ただ、個人的には、豊島の音楽は、去年もそうだったけど、好きなんだよねえ。このバンドは、指揮者の情熱と、奏者の思いが、一致していないのでは・・・・と思う時がある。サウンドにも適度な艶があり、音楽的にも、躍動感はあるんだけど、指揮者が飛び跳ねるほどには、そういう情熱みたいなものは伝わってこない。東京の一般団体が、グロリアの完璧整列音楽に対抗するのは、そうしたパッションをどう演出出きるか、にかかっていると思う。そういう意味では、そこに最も近いのが、このバンドだと思うのだが・・・・。
板橋区吹奏楽団 (指揮 : 近藤久敦) 839 銅賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
スペイン狂詩曲より(M. ラヴェル)サウンドも音楽も、非常に安定しているのを感じる。指揮者の手腕の高さが印象づけられた演奏だった。自由曲に関して、細かいフレーズのタンギングの処理等、いま一歩熟成が足りないのが気になった。指揮者の要求に奏者のテクニックが完全に追いついた時、このバンドは東京を代表するバンドのひとつになる事だろう。しかし、この指揮者の音楽的解釈は、好きだ。予選からどれぐらいジャンプアップして来るかなと期待したんだけど、どちらかと言うと、予選で燃え尽きて、都大会ではやや後退してしまったような印象を受けた。選曲の部分でも、今年はもう少し優しい曲を選んだ方が良かったのかも知れない。まだ指揮者が求める世界を充分に演出するまでには、奏者が至ってない感じだ。しかし、そういう意味では、来年、どこまで化けるのか、多いに楽しみが増えたという事でも、あるわけだ。
東京正人吹奏楽団 (指揮 : 鈴木正人) 835 銀賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
シンフォニア・タッカーラ(伊福部昭)昨年全日本に出場したせいもあってか、非常に堂々とした自信満々のプレイだった。しかし、特に課題曲において、吟味仕切れていない部分が数カ所見られたのが残念。上位2団体が、その辺を完璧に仕上げてきているので、不完全な部分が残っている団体は、少々つらいかも知れない。自由曲は、「ゴジラ」作曲した伊福部さんの曲。非常に面白く、お馴染の曲ばかりが連なるコンクールるあっては、貧せんな気持ちで聞かせて頂いた。それにしても、都大会は、ゴールド金賞も大混戦、そしてどこが銀賞になるかも大混戦。また各団体更に磨きをかけてくるだろうから、絶対に聞き逃せない大会のひとつになりそうだ。で、予選では去年の代表にも関わらず、点が伸びなかった、正人。都大会では、最もリラックスした演奏で、サウンドも音楽も、会場の細部にまで行き渡った感があった。もしかしたら・・・・とも思わせたが、やはり千両役者揃いのグロリアには及ばなかった。
ミュゼ・ダール吹奏楽団 (指揮 : 野上博幸) 830 銀賞
課題曲 1 : 吹奏楽のためのラメント(高 昌師)
自由曲 :
交響曲第二番 作品40より(M.アーノルド)予選ではギりギりの通過だったからか、開き直りみたいなものも感じられる、実にのびのびとコンクールを楽しんでいるかのような演奏だった。普門館のような会場では、そういう部分が顕著に客席に伝わってくるので、そういう部分と、プログラム最後というのも、得したかな。まだどこという特徴や個性があるわけではないが、予選から本選にかけて、かなり安定感が増した感はある。こういう勢いっていうのは非常に大切で、是非、次なる目標にこの勢いを繋げて欲しいものだ。
東京都予選その他の金賞団体武蔵村山ウインドアンサンブル 821/セラヴィウインドアンサンブル 813/早稲田吹奏楽団 795/高輪ウインドアンサンブル 798
東京都予選銀賞受賞団体/SAY NO YES YES吹奏楽チーム 791/コンセール・リベルテ・オルケストル・ドゥアルモニー 737/ホワイトクラウズウインドアンサンブル 725/東京大学ブラスアカデミー 750/町田市吹奏楽団 738/あきる野市吹奏楽団 765/バーチュリーバ・ソサエティ 769/府中市青少年吹奏楽団 738/足立吹奏楽団 719/東海ウインドオーケストラ791/東京ウインドハーモニーオーケストラ 759/ARTHUR Symphonic Wind Tokyo 751/アンサンブル・ヴィルトゥオーソ吹奏楽団 792銀賞団体の中で最も印象に残ったのが、バーチュリーバ・ソサエティ。人数が少ないので、大楽団のようにがなり立てる事は出来ないが、サウンドの骨格が非常にしっかりしたバンドで、音楽を楽しむ事が出来た。あとは、バンドなりのffサウンドを身につけて、音楽のダイナミックレンジを広げれば、がらりと良くなるはず。その為には、指揮者が肩を落とした感じで振るのではなく、もっと自信をもって、暴れまくるぐらいの振りをすべきだろう。点数だけで見ると、まだまだ金賞までの壁は厚い感じはするが、克服すべき点が他団体と違うぶんだけ、道のりはより速いと思われる。アンサンブルの乱れもなく、ピッチも安定していて、後半の部では、葛飾に続いて、お気に入りのサウンドだった。
東京都予選銅賞受賞団体/伊興ウインドオーケストラ 701/多摩南吹奏楽団 713/多摩ヤングボーイズ&ガールズ 710/立川Red & Blueウインドアンサンブル 660/三鷹市吹奏楽団 713/多摩ウインドフィルハーモニーオーケストラ 684/たいちばんど 713/Soul Sonotity 670/赤塚交響吹奏楽団 710/大塚ウインドアンサンブル 673/文京ウインドオーケストラ669銅賞団体の中で印象の残ったのがSoul Sonotityのパーカッションチーム。まず良かったのが、そのボリューム。自分達のバンドの中で、どの程度のボリュームを維持すれば、心地よい音楽が出きるのか・・・・それは実は結構難しい部分でもある。32人と少ないバンドの中で、実に的確なサウンドを演出していた。そして徳に、スネアを叩いていた男性の奏でるサウンドの心地よさは最高だった。トリル等も、全くムラがない。持ち変えたシンバルも、奏で出すサウンドそのものが非常にいい。シンバルの音のいいバンドって今回非常に少なかったからね。紅一点の女性のリズム感も非常に安定していて心地よかった。あとは管楽器のメンバー達にがんばってもらって、更にいい音楽を目指してもらいたいものだ。