(客人神による書の紹介)

    
畠山一鴬著『日本人の名字地図1000』の紹介

 
「ルーツがわかる先祖がわかる」という副題がついており、名字ランキング1000位までについて、各県の地域分布地図や由来、主な氏の系譜のほか、戸籍謄本の取得に便利な役所の連絡先、国郡県表、荘園表等々、様々な資料が満載されています。
   発行元は日本ルーツ家系研究所
問い合わせ先)で、平成23年8月30日発行で定価3,800円。
    〒017-0012 秋田県大館市釈迦内字獅子ヶ森1−60
            TEL/FAX:0186-59-5071(畠山)

 



    畠山一鴬著『みちのくの姓氏 鹿角人のルーツ』の紹介      

                                               斎藤 秀幸 

 
      地方の姓氏研究の枠を大きく超えたシリーズ
                                        
 

  昨年の夏、家内の実家(秋田県鹿角市)近くにある先人顕彰館(内藤湖南、和井内貞行に関する資料館)を訪ねた折り、『鹿角人(かづのびと)のルーツ』の一巻と二巻が目にとまり、早速、購入しました。通り一遍の内容を想定していただけに、その内容の緻密さに驚きました。秋田県鹿角地方の姓氏・家系について詳細に記述してあることはもちろんですが、全国的な視野にも立っており、姓氏研究をされている多くの方々にお薦めできる好著と思われました。随所に『古代氏族系譜集成』(宝賀寿男氏)が引用されており、読み応えのある内容になっております。

  一巻は『中世鹿角四氏と分流氏族』で、鹿角四姓とされる成田、安保、奈良、秋元の諸氏について詳述されています。二巻は『関東武士団の系譜』で、児玉、金沢、熊谷、畠山、三浦、和田、佐藤、工藤、斎藤等について詳述されています。

  実は、この春、第三巻『古代阿倍氏と分流氏族』が発刊されました。姓氏・家系に関する書物は源平藤橘に関する内容が多いですが、東北地方に多く分布するとみられる阿倍氏関係者にスポットを当てた力作です。個人的には家内の実家・黒沢氏に関する記述が多く見られ、大変興味深い内容でした。

  このシリーズは全十巻が予定されております。四〜六巻は南部氏の一族一門や家臣団に関する内容になります。著者である畠山一鴬(いちおう)氏は、秋田県大館市で日本ルーツ家系研究所を主宰されており、人類学にも造詣が深く、その観点からの試論も展開される予定です。

購入をご希望の方は斎藤秀幸(981-1244 名取市那智が丘3-2-12 TEL FAX  022-386-2872  E-mail kashiwamon@lily.sannet.ne.jp)までご連絡ください。頒価は1300円です。著者にお取り次ぎいたします。地方の姓氏研究の枠を大きく超えたシリーズとして、皆様にも是非ご一読いただきたいと思います。

   

                                          (2010年7月 記)



 <樹童の付加的見解>

 姓氏家系の研究には、地域史も含め現地に即した具体的で地道な検討が必要と感じられる。その意味で、鹿角の系譜研究にあたって、本書は重要な役割を果たすものと期待される。
 なお、紹介者は日本家系図学会の理事で、東北地方の系譜研究に強い関心をもたれる方である。
 
   ( 10.7.15 掲上)




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