足立倫行氏の著書『血脈の日本古代史』のご案内 |
ノンフィクション作家の足立倫行氏の著『血脈の日本古代史』(KKベストセラーズ社の「ベスト新書492」。2015.12.20刊行で、定価815円+税)が最近刊行されました。そこでは、宝賀寿男会長の把握する古代史全体像の概要について、かなりのスペースで取り上げられて紹介されており、しかも分かり易く書かれています。
足立氏は、『週刊朝日』や『歴史人』などで日本古代史を取り上げた記事を掲載しており、現地に足を運んで多くの研究者などに面談してきて、その論点整理には定評があります。彼の古代史関係のシリーズ第3弾で、『倭人伝、古事記の正体』に続くものである。
歴史関係の学究の書く論考は総じて難しい書き方が多いが、本書は、具体的な論点や全体像をわかりやすく表現し把握することの重要さを気づかせてくれる好著と思われる。そこには、古代史の興味深さと歴史の流れの面白さを感じるものもあり、この分野に関心のある方々の講読を是非おすすめいたしたい。 歴史が多くの人々の関与によって生じる事件の積み重ねから成るものである以上、それに関連する人々の人間関係がどうかということは、たいへん重要なことであり、なかでも報道の「5Wと1H」のうちのWHOの問題が、時間(WHEN)と場所(WHERE)の要素とともに重要である。歴史の舞台に立っての臨場感とともに、人間関係の流れやその祭祀・信仰という視点からもよく説明されています。 本書の章立ては、次のようになっています。 第1章 邪馬台国=九州説の復活
第2章 本当の古代出雲の姿とは?
第3章 日本文化の源流を探る
第4章 アマテラスと豊受大神の正体
第5章 応神・継体天皇の皇位簒奪
第6章 律令国家への足取り
(2015.12.20 掲上)
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